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幻想白、月下美人
「鏡って残酷だね。」
写したものが真実だと錯覚させてしまう恐ろしい道具、カガミ。
姿形、容姿や内面すら鏡で反射し表す偶像の妖怪。
重想鏡・反面
それは人間の性質を反転させ姿形を映し出し、惑わす妖怪。
この妖怪は月の明かりを利用し、妖怪の力を増幅している。
この鏡に映された人間はありもしない虚像を映され、それを真実だと思い込む。
無慈悲な鏡でもあり、人に救いをもたらす鏡でもある。
美しさとは永久的なものではないが、どんな醜いものを見ても生きる気力にしてしまう強い生命であれば
世界はとても美しいものとなるだろう。
「この人間が生きる世界は...僕にとってくだらない世界だ。」
それでもこの妖怪は、月の下の美人を醜く映す。
それがこの妖怪のあるべき姿で、月下美人のあるべき姿なのだから。




