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ちょっときいて  作者: 矢久 勝基


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映画・ドラマのシナリオが占めるウェイトって?

 某紙でこんな記事を見た。

 某映画で二大タレントを"共演"としたら事務所からクレーム。

「あくまで彼が主演なんだよ!!」

 と。

 しかしそれにはリスクもあって、もし業績が不信の場合は、主演張ったタレントの責任になる。

 "彼"は、前回ドラマで大コケをしているため、ぴりぴりとしたムードが撮影現場にも漂っている。


 まぁ、いろんなところにツッコミたいが、相当前に見た記事をもう一つ。


『某事務所が主演を張るドラマのヒロイン(候補)が相次いで辞退する』

 これも視聴率がらみで、曰く

「某事務所が主演を張るドラマでの視聴率が低い時は、すべてヒロインのせいにされる」

 からだそうだ。


 上の"事務所"はすべて同じ事務所であり、芸能界においてこの事務所の影響力は計り知れない。

 えげつない話は腐るほど聞こえてくるし、芸能界の闇の一端をこの事務所の上層部が担っていることは間違いないが、本稿はその事務所をどうこう言いたいわけではないので、実名一切なしで行く。


 わたしが言いたいのはここだ。

<業績が不信の場合は、主演張ったタレントの責任になる>

<ドラマでの視聴率が低い時は、すべてヒロインのせいにされる>

 ……視聴率取れなければ主演男優・女優が悪い、ということでOK?

 とりあえず、冒頭の二例はまったく別の媒介で書かれたものだ。記者も書かれた年次も違うのに似たようなことが描いてあるわけだから、日本のメディア業界ではそういう意見が厳然としてあるということなのだろう。

 つまり業界では常識。プロデューサーもディレクターも演者もマネージャーも、業界に携わっているなら小学校一年生でも知っている。知らないヤツは馬鹿だ。アホだ。トンマのマントだ!

 ……チョットマテ。


 シナリオの質が問われることはないのか?

 一流芸能人が主役を務めればシナリオが馬鹿でもアホでもトンマのマントでも視聴率は稼げるということか?

 それともシナリオは一流作家に任せてあるから、シナリオは完璧前提で、「視聴率取れなければ主演男優が云々」と言ってるんだろうか。

 描く物語すべてが完璧な作家などいない。一流とて当たりはずれがある。はずれの無い作家がいるなら是非名前を聞いてみたい。


 もちろん、出演者の人気が、視聴率に影響することはあるだろう。

「私の好きな○○が出てるから見る」という心理を否定できる要素はない。

 が、どんなに出演者が優れていようがなんだろうが、ツマランものはツマランわけで、そのツマラナさに耐えられなくなって最後までみられないという計算は、さっきのリクツの中には存在しないのだろうか。

 その部分に対する視聴率の低下は微々たる物だというのが業界の常識だとしたら、導き出される答えは一つだ。

 すなわち「作家がナメられてる」。

 ついでに「視聴者もナメられてる」。


 シナリオなどはテキトーでよい。主役がよければ盲目的に視聴者はついてくる。……そういうことになる。

 冒頭の例に出演してもらった"彼"のことは別にあんまり好きでもないので擁護するわけではないが、ドラマや映画が成功するかどうかは本来、物語の純粋な面白さ、脚本の出来、監督の演出、助演のうまさがあってこそのものであるはずだ。にもかかわらず、視聴率の上下は主演者によるものがすべてであるという考えが横行しているとすれば、傲慢もはなはだしい。


 わたしはそういう考え方を旧態依然な……太古の考え方のように思っていた。そんな感じはしないだろうか?

 メディア媒介は多様化し、純粋によいものが評価される時代になっている……気がしているのに、冒頭の記事に触れたのはつい先日だということが証明している通り、いまだにそんな神話じみたことが偏重されているということになる。


 日本という国はつくづく、知的財産を軽んじている国だと思うが、それが垣間見れるハナシであり、実に残念に思う。

 主演が誰でも、そんなものは作品の評価の一要素に過ぎない。……とは、ならないものだろうか。

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