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ちょっときいて  作者: 矢久 勝基


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台湾を護れ

 ウクライナと並んで、危機的状況にあると思われるのが台湾。

「台湾は『一つの中国』です」と主張する中国と、「独立国ですから」と主張する台湾を巡って、まぁ要するにウクライナとロシアのような軋轢を生んでいる。

 これについては、まず「台湾は中国なのか独立国なのか」ということが議論されるべき場所だろう。

 俺は普通に、独立国だと思ってるよ。


 台湾はもともと日本でいう北海道のような場所だ。北海道にもアイヌ民族がいたように、台湾にも台湾人が住んでいた。しかし、北海道がなんとなく日本になっていったように、台湾にも中国人が入植し、なんとなく中国になっていった。それでも、マジメに統治をしていたわけではなかった。

 ちなみに1896年から1945年まで日本の統治領で、まともに開発が始まったのはこの時期だっていうんだから、なんなら大陸中国人たちが偉そうにできるいわれもない気もするのだが。


 中国は第二次世界大戦後、中国は当時の政権の中華民国と革命軍の共産党が争い、革命側が中華人民共和国を成立させた。中華民国は台湾に逃れ、そこで国家運営を続けた。……というのが矢久の認識だが、「ちがうよ?」っていう人います?

 これを前提に話すとすれば、日本にも同じようなことが幕末にあった。

 薩摩長州を基幹とする革命軍が三百年弱続いた徳川幕府をひっくり返した話だ。

 徳川幕府軍は北海道に移り、蝦夷共和国というものを設立した。これは数年も経たないうちに明治政府軍に占領されてしまったが、つまり日本には一瞬、二つの国が存在したのだ。


 これを皆様はどう思われるか。

 北海道だけの日本なんて日本じゃない!と思うか。ならばこの質問を考えてみてほしい。

『ある日日本で矢久が反乱を起こし、北海道以外をたちまち制圧してしまった。現日本政府は北海道に首都を移転し、抵抗を続けている』

 となった時、アナタの日本はどこにある?

 とりあえず「たとえ支配者が変わっても、今の自分の街に住んでいればそこが日本」と思う人もいるだろう。でもその日本はもう、日本国憲法を使わない。矢久が王の憲法が発布され、昨日と似て非なる生活が始まるのである。

 一方で北海道だけは日本国憲法を使用し、議院内閣制を敷いて国家運営をしているわけだ。いくら政治無関心でも無関心ではいられないだろうし、旧日本の仕組みの方が魅力的だから、北海道の方に移転したくなる人も普通にいると思う。


 台湾はまさにそういうことだ。

 中国の現政権は、そもそも革命軍が旧政権から国を奪ってできた。そうやって土地を奪った連中に、

『首都東京を押さえてるから、北海道もウチの国ダヨネ?』と言われても、それは通るのか。

 俺はね?香港は中国のものだと思うんだ。英国の殖民支配を経て、曲がりなりにも返還されているんだから。

 50年間ルールがあったとしても、中国領である以上、他国がとやかく言うのは内政干渉にもなると思う。(いや、香港の人たちには同情するけど)

 でも台湾は違う。国家運営の認められていた勢力が、首都を移転して継続しているわけなのだから、ある日、家の周りにバリケードを張って、「ここ、今日から俺の独立国ね」と言ったのとはわけが違う。国の定義ってのは難しいけど、俺はハッキリと、台湾は独立国なのだと思ってる。


 日本は1972年の日中国交正常化まで、台湾こそを中国だと認めてきていた。中華人民共和国は、『一つの中国』とかいう以前の問題だったのだ。

 もちろん日本が認める認めないなど、中国にしてみれば勝手な話だが、俺の私見を述べれば、「千年前にロシア領だったから、ウクライナ東部はロシア領」と言ってるダレカと変わらない。

 中国の方々は「ウクライナの事情と台湾は違う」と言っているが、「固有の領土だから」って以外の理由で、ウクライナと台湾の差をちゃんと説明できるんだろうか。

 アメリカ人が台湾を訪問することを激怒するなら、俺は一度そんな彼らに論破されてみたい。どのような理屈が飛び出すのかを聞いてみたい。

 

 なににせよ、俺は台湾を独立国だと思ってるし、ここは親日だ。応援したい。

 というか、独立国である以上、独立国と認めてやるべきじゃないだろうか。

 簡単な話じゃないのは分かっているが、敢えて、そんな私見を聞いてほしくなる。

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