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ちょっときいて  作者: 矢久 勝基


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嗚呼、総裁選。相殺セン。

 後出しジャンケンで悪いんだけど、やっぱり河野さんが勝てるわけはなかった自民党総裁選。俺は、これはもうただひたすらに、いまだ古い自民党の体質を如実に表した結果だと思ってやまない。

 てか、自民党という組織の中で、河野さんが勝てるはずがない。石破さんだって絶対勝てないじゃん。彼はかつて自民党を窮地に追いやった裏切り者、河野洋平氏の息子なのだ。俺はね、彼が勝てない理由の最たるものだと思っている。逆に言えばそれだけだ。(石破さんは本人がやってる)

 自民党は、一度でも恥をかかせた人間を絶対に許さない。河野洋平氏だって、首相になれない期間を狙い撃ちにされて、総裁にさせられたじゃないか。


 高市さんなんて、もともと当選する可能性なんてないはずなのに出馬したのは、票の分散を図って送られた安倍さんの刺客だからでしょ?

 なんだかんだで議員を続けてる安倍さんは体調不良とか言って首相をやめる直前、麻生さんに確認したらしい。「河野さんは後釜を狙うだろうか?」と。

 その時の麻生さんの「まだその時じゃない」って言葉で辞職を決意したくらい、河野さんが檜舞台に立つことにアンチであった。


 さらに菅政権で、コロナの担当大臣にされてるのも、俺は伏線だと思う。

 今、コロナの担当なんかどう転んだって憎まれ役になるに決まってんじゃん。おまけに河野さん"らしさ"を出すとすればバツンと強いことを言うに決まってるわけで、あんなの次の総裁選を睨んだ、アンチによる負の伏線に決まっている。

 きっと彼には、そういうのをすべて受け止めて実績を作り、弾みにするしかないバックボーンの弱さがあるのだと思う。

 というか、総裁選で彼がいろいろ無理してぶち上げなければいけなかった政策だって、ただ存在するだけでは勝てないから、身を切って賭けに出るしかなかったことの表れだろう。そういうのを真に受けてあーだこーだと批判するだけ彼が不憫だ。

 金があって米があって精神的余裕があれば誰も泥棒なんかしない。ビンボーがゆえ彼は口を開かなければならなかったのだ。彼のポーズはそういうことなのだと思ってる。


 そんな流れで雪崩れ込んだ今回の総裁選。

 俺は散々周囲には漏らしていたが、この場ではことさらに文章にはしていなかった。しかし、あまりに「それみたことか」という内容で、腹も立つので、つい、文章を起こしてしまった次第。

 横の付き合いがずるずるな癒着体質、序列体質、出る杭は打たれる、枠の中でしか成長を認めない……そんな、古い古い日本の体質。

 まぁしかし、河野さんがあの体質の自民党でトップをとっても、どうせさまざまなことの支援が受けられず、大したことはできない気がする。

 そんなの必要か?……って、日本の政治では絶対だ。結局、自民党以外の政党が政権とっても、何もできないまま自民党に返り咲かれるのは、協力体制を敷けるバックボーンが何もないことによる。みんながヨイショしなければ長続きしないのが、日本の政治なのだ。

 見ろ、安倍さんを。見ろ、菅さんを。

 ……本当に実力にそれほどの差があると思うか?


 だけど本当に、そんな古いままの体制で、日本はいつまでやっていけるのか。

 以下のことをドヤ顔で言うと、どこかのマニアックが目に血を溜めて反論してきそうだけど……昔、日本海軍はものすっげー古い序列体質のまま、太平洋戦争に突入した。

 序列体質なので、上から司令官の順番が決まっていた。おかげで、水雷戦術(軍艦から魚雷撃つ人)のプロに虎の子の航空艦隊を任せてしまったりして、結果、悲劇を生んだのだ。

 俺は、今の自民党を見ていて、どうしてもこの話が頭を離れない。

 古い古い政治が日本を動かして、いつかミッドウェイみたいなことが起こってしまうんじゃないかと思うと、戦々恐々やね。

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