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私、橘楓。  作者: THMISmama
10/208

私、橘楓。  vol.010.  「だって、もう会う事もない。」

「いや~凄…、カッコいい~!何…あの人…???」

と、朱実。


「……。」

何も言えない楓…。


「楓~仕方ないよ、こんな状況じゃ…。ありがたく、あの人の好意に甘えよ。それよりあんた…、本当にどこも…何ともないの…、どっか…???」

と、陽子。


「ん…、大丈夫だけど…。せめて…名前だけでも聞いて、おきたかった…。お詫びとお礼…したかった…けど…。」

「確か…、あの女性の人…だいすけ…って、言ってなかった…???」


「うん…、そうは…言ってたけど…。…それだけじゃ…。」

「うん…まぁ…、ねぇ…。仕方ないよ。こういう事もあるって…。」

と、楓の肩をポンと叩いて陽子。


「さっ、帰ろう~!」


そういう陽子の声で歩き始める5人。

もう既に、さっきの2人の男女の後姿は前を見ても人混みの中にはなくなっていた。







「おっはよう~昨日は楽しかったね花火、もう~最高だった。」

と、学校目前の道路で朱美に挨拶しながら話す陽子。

「うんうん、夏はやっぱり、あれがなくっちゃあねぇ。」


そして、朱実と陽子が朱実の机でお喋りしているところに、

隣の自分の机にやって来た楓。


「おはよう。」

「あっ、おはよう楓。…ん???な~んか元気ないわね~ん…???」

と、朱実。


「ん…、別に。いつもと同じだけど…。」

「おんや~。もしや昨日のあの人、まだ頭の中にあったりして…。」

陽子。


「あっ、それはないないないない。…だって、もう会う事もないだろうし…。」

と、右手を振りながらの楓。


「じゃあ…何、その浮かない顔…???」

「ん~、実はね…、私の10歳年上の従姉の結婚式があんのよ。」





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