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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章─極子水星要塞〜演劇の始まり〜─
73/331

欠片73.『潜入─1日目・花』


欠片《ピース》73.『潜入─1日目・花』です!


※ シリカ

アルミ硬貨=1シリカ=1円

青銅貨《せいどうか》=10シリカ=10円

白銅貨《はくどうか》=100シリカ=100円





【フロデューテサイド】



『──アタシを弟子にして!!』


『念話《テレパシー》の魔屑道具《ませつどうぐ》の作り方を教えてほしいの!!!』


フロデューテの真剣な眼差《まなざ》しに、ジグは少し考え込んでいた。



『……そうさねぇ。』


魔屑道具屋《ませつどうぐや》 店主[ジク(73)]

       [種族:純獣人《ピュアニ》(モデル:カピバラ)]




『……技術は無理さね。』

『けど──作り方なら教えてあげようかね。』


フロデューテが不安そうに見つめる中。

『ほっほ』と、笑顔でジグは答えていた。



『ほんとにー!!ありがとう!おばあちゃん!!』


『ジグでいいよぉ〜。』



『分かった!ジグさん!』



そうして──

フロデューテは、ジグから『念話《テレパシー》』の『魔屑道具《ませつどうぐ》』の作り方を教わる為に店内へと入って行った。



─────────────────────────



【サーチサイド】



「よーし!戻ってきたぞ〜!」


サーチと冒険者一行は、真っ白な教会や建物が広がる祈祷要塞《プレイヤーフォートレス》に辿り着いていた。



「わぁ〜綺麗な街だね〜!」


『にゃ!!にゃにゃっ──!?」

『ア、アッチから……いい匂いがするにゃー!』


『手入れが行き届いており。素晴らしいですねぇ。』


「どうでもいいけど。アタシは早く、お風呂に入りた〜〜い。」



各々が騒《さわ》ぐ中。サーチは準備を始めるためにヒイロと行動していた。

そして、他の3人は別々に行動していった。



─────────────────────────



【極子水星要塞《ミニマルフォートレス》 郊外《こうがい》にある森の奥地】

【アストラサイド】



「この辺りのハズなんだが」

「なかなか見当たらないな。」


「仕方ない……。」

「一旦戻り、街の調査といくか」



─────────────────────────

─────────────────────────



外の景色も暗くなり、極子水星要塞《ミニマルフォートレス》がある地上には静寂《せいじゃく》が訪れていた。

しかし──地下に広がる『地下繁華街《ちかはんかがい》』は賑わっており、アストラはそこに足を運《はこ》んでいた。


その姿はいつもと違い、ポニーテールを解《ほど》き。後ろ髪が『フワッ』と、歩いた勢いで靡《なび》いていた。

しかし、顔をあまり出せない為。薄汚れたフード付きのローブを被り直していた。



(人がこれほど……。)

(昼間とは大違いだな)



日が落ちる前に1度。アストラはこの場所に訪れていたのである。

しかし。その時は人があまりいなかった為。情報収集を諦めていた。


その代わり──極子水星要塞《ミニマルフォートレス》の全体像を把握する為に、様々な地区を訪れて下見をしていた。



「さて、何か掴めるといいが。」


『コツコツ。』とブーツの音を鳴らし、繁華街《はんかがい》の様子を眺めて行くアストラ。



(多様な店があるな。)

(人混みも凄い)



「──!」

(アレは……。)



その時。アストラは繁華街の片隅で、ボロボロの服を着た少年が膝《ひざ》をついて座っている光景を目にしていた。

そして、その少年の元へ歩み寄るアストラは、純粋無垢な表情をした少年の顔を見つめていた。



(みすぼらしい格好だな。)

(まるで……あの時の──。)



「………これ…。」


少年の膝下《ひざもと》には、小さな紙コップ1つと茎に付いた小さな花がいくつか置いてあった。


その紙コップの中には、3枚ほどの青銅貨(せいどうか)が入れられており。値段にして30シリカほどだった。※


そして。花の方は、白い3つの花弁《かべん》が付いており、その形は三角形をしていた。


アストラは、少年の前でしゃがむと優しい声で呟いた。



「……キレイな花だな。」

「いくつか頂いていこう」



「──!」


その言葉を聞いた少年は、とてもキラキラした目で喜んでいた。


その様子を見ながらアストラは、白い銅貨を紙コップの中に3枚入れると。花を3本受け取った後──その場を立ち去った。

すると、『"ガヤガヤ"』とした人々の声の中から、少年の声が聞こえてきていた。


その声は──簡単に周囲の声にかき消されてしまうほど、小さくも精一杯に発せられた声であったが。

アストラの耳にはハッキリと聞こえていた。



「…あ……。……ありがとう…!」



少年の言葉に優しく微笑むと、アストラはその場を後にした。



最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


感想やブックマークなどしていただけると、今後の励みにもなりますので、応援よろしくお願いいたします♩


[今回の一言♩]

どうやって話を繋げようか悩み中〜

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