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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
70/259

欠片68.『4人の冒険者ー①』

欠片(ピース)68.『4人の冒険者ー①』です!


※ハイライト

髪の部分的に色を抜き、明るい色に染めること


※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明

[]=人物名と年齢、種族

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明

・・=強調

" "=強調

ー1本=幕間、過去

ー2本=時の流れ


ジクの手を見て、何かに気づいたフロデューテ。

木箱の中から物を探しているジクに、再び声をかけた。


カザサ…ガラガラ…


ゴソッ…



『ねぇ、ジクさんって…』

『アナタも"魔屑道具師(ませつどうぐし)"だったの?』



ガサゴソッ…


『…うふふ。もうかなり昔のことさね。』

『いまじゃあ…ただのおばさんだよ。』



《見ただけでわかる。この人…凄腕の魔屑道具師(ませつどうぐし)だ。》


《手のひらにあるタコ…何度も部品を組み立ててきた(あかし)。》

《相当な数をこなさないと…普通は出来ないわ。》



『……』

『おばあちゃんは『念話(テレパシー)』の魔屑道具(ませつどうぐ)を作れるの?』



『むかしゃ…作ったこともあったかねぇ…。』



ガサガサ…ゴソッ…。




『おぉ〜…あった。これじゃ。』


と、ジクは箱の中から、魔屑石(ませつせき)を取り出した。


『えっ…?これって!!』


『ふふっ…お嬢ちゃんが探してた』

『『念話(テレパシー)』の魔力が込められた…魔屑石(ませきせつ)さね。』



『…ゴクッ…。』

『……ねぇ、おばあちゃん!』



『…んー?』



『アタシを弟子にして!!』


『『念話(テレパシー)』の魔屑道具(ませつどうぐ)の作り方を教えてほしいの!!!』



ジクは、その姿に『…ほぉわぁっ』と驚きつつも、真剣な眼差(まなざ)しをしたフロデューテを、見つめていた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【サーチサイド】


「とりあえず、近場の森に来てみたけど」

「実戦にちょうど良い機屑物(ヤツ)いないかな〜」



ドォォン……


「ん?何だこの音」



と、遠くから音が聞こえてきた。

サーチはその音がする方へ進んで行った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「この辺りだったよな?」


と、木々の間から見える(ひら)けた場所に、1匹の機屑物(ガーベマジル)と4人の冒険者の姿が見えた。


「デケェ…「サソリ」って生物に似てるな」



ガキィインッ!!


と、剣が弾かれる音が聞こえる。

冒険者の1人、ヒト族の少年が攻撃しているのが見えた。



(あの鎧みたいな銀色の装甲…)


(かなり硬そうだな)

(けど…)



「よし!」

「苦戦してるみたいだし、助けに行くか!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『大丈夫かにゃ!!ヒイロー!』

                ※

と、黒い髪に、毛先がオレンジ色のハイライトがはいった猫耳の少女が言った。



「ああ!ボクは平気さ!」



「それよりもコイツの体…硬い!」


「剣が弾かれる…!!」

「どうしたらいいんだ…」


と、金髪に透き通った水色の瞳をした少年は、距離をとって答えた。続けて、彼は後方にいる魔法使いに声をかけた。



「マジコー!」

「後どのくらいかかりそうかな?」



ブゥゥゥン…


と、"ブツブツ"と言葉を唱えている少女の髪は"フワフワ"と揺らいでおり、紫色の髪に水色のインナーカラーがいくつか入っていた。

紫のシャツの上に茶色いコートを羽織(はお)り、青に近い(こん)色のロングスカートをはいていた。

そのタレ目をした少女が構えている杖の周りには、魔法陣(まほうじん)が出ていた。



「ん〜、あとちょっと待ってて〜」

「そしたらデカいの行けそう」




「分かった!それまで時間を(かせ)ぐ!」


金髪の少年は、刃渡(はわたり)が長い剣を構えた。




『『筋力増強(インクリース)』』



フィィィン。

と、金髪の少年の体が、赤く光だす。



『さらに、『脚力強化(エンハンスメント)』』



フィィィン。

今度は、少年の体が青く光だした。



「ありがとう!モンク!!」



『いえ、後で『蜂蜜酒(ミード)』を奢ってくださいね。』



と笑顔で話すエルフは、『強化魔法』を少年にかけていた。

その青年のように見える人物は、薄い金髪で黄緑の瞳をしており、全身を包むように金色の(ふち)をした白いローブを着ていた。



「ヒイロ!援護するにゃ!!」


ヒイロと呼ばれる金髪の少年の元へ、露出度が高めの全身黒っぽい服装に、黒いコートを羽織(はお)った猫耳の少女が隣に並び、短刀(たんとう)を逆手で構えた。



「ニザリー!!」

「ありがとう!キミはヤツのスキを作ってくれ!」



「そのスキに、ボクが一撃いれる!!」




「頼めるかい?」


『分かったにゃ!!』



ザッ…!!


と、4人の目の前に構える、大きなサソリの形をした…機屑物(ガーベマジル)は、尻尾を上にあげ、大きなハサミを"ガチガチッ"と鳴らしていた。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


感想やブックマークなどしていただけると、今後の励みにもなりますので、応援よろしくお願いいたします!


[今回の一言♩]

ファンタジーですからね!世界観の謎は、まだまだ先にとっておきますよ!今後もお楽しみに♩

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