表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
56/260

欠片54.『"観察"』

欠片(ピース)54.『"観察"』です!

(あえて振り仮名ふってません。)



※ミルドット

銃のスコープの模様の一つ。

物語内のはメモリが何個もついてるような感じです。


※袖カラー

髪の毛先部分だけを染めてある


※ハイライト

明るい色が入っている



※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明

[]=人物名と年齢、種族

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明

・・=強調

" "=強調、効果音など

ー1本=漫画の場面転換、幕間、過去回想など

ー2本=漫画で例えた時の流れ



…ドクンッ!


…ドクンッ!!



(なんだこれ…)

(体中イテェのに…)


(不思議と力が()いてくる!!)



「折れた腕も…動く…」


「いったい何が起きたんだ…?」

「よく分かんねェ…」



…ドクンッ!!



「けど…!」


「今はアイツを倒せれば…」



…ドクンッ…ドクンドクンッ!!!




「それでいいッ!!!ヘハハッ!!」



血まみれの顔をした、サーチの口角は大きく"ニマリ"と上がり、目の中にはオレンジ色に燃える闘志(とうし)が宿っていた。



キィィィィイン……


そのオレンジ色の光は次第に収まり、そこには"白い塊"が埋め込まれていた。

その塊は丸が一つと、その周囲に三角形の塊が囲むように埋められていた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



『…ゥヴ…ロス…コロス…!!』


リプはフロデューテに狙いを定めて、『血刀(けっとう)』を振りかざした。



『…!!』


《うっ……もうダメッ!!!》




"ガキィィィンッ"!!!!




その瞬間、レイの『血刀(けっとう)』の刀身とサーチの『破片(ベネシ)銃剣(オッド)(セツ)』の刀身が交差する。



『…は?えっ?…サーチなの…?』




『待たせたな!!』

『こっからが"(スタ)いの(ート)まり"だ!!!』




『……ヴガァァア!!!』




《え?ちょっと待って…なにあの姿…》


『サーチ…アンタ髪が…』



『かみ?なんかあったのか?』




《…!!瞳の色も!?》


《自分の変化に気づいてない…?》



『…んーん!なんでもない!』

『ケガは大丈夫なの?』



『なーんか、痛くないんだ!』

『それに…前よりよく動けるッ!!ヘヘッ!』



『なら…いいんだけど…』



『オラァァア!!!』



と、勢いよくレイと血刀を吹き飛ばす。

その後をサーチは追いかけていった。


その姿は…すべて白い髪に、後ろ髪は黒の袖カラーがはいっていた。          ※

そして、瞳は赤色にオレンジ色のハイライトが入っていた。





ザッ


「無事か?フロデューテ」


少しして、フロデューテの元にアストラが()けつけた。



『ア、アストラ!!無事だったのね!』


「ああ」


と血だらけの腕を確認したフロデューテは、声を上げる。



『…!!その腕!!かなりの重症じゃないッ!!』

『…ッツ…』


《お腹が…》



「ワタシは大丈夫だ」

「オマエはそのまま休んでいろ」


「サーチとユリニトはどうした?」



『ユリニトは分かんないけど…サーチは黒髪の女と今も戦ってる!!』


「……そうか」



「フロデューテ、ありがとう。」


「後はまかせろ」



『…うん!』


と、目が(うる)むフロデューテだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


吹き飛ばしたレイを追いかけていったサーチは、そのままレイに追いつき、空中でレイに向けて銃弾を放っていた。



"パパァァン"!!



"グシャァアッ"!!!


"バチャッ"!!


白い地面が赤く染まり、再び顔面を吹き飛ばした後、サーチは体勢を整える。

しかし、レイはすぐに頭を再生し始めた。



「どうやったら死ぬんだコイツは』



キィィィィイン。

                    ※

サーチの左目に、銃のスコープに表示されるミルドットの線が映し出された。



『さっきよりも明確に見える…』


『しかも、なんだこれ…動きだけじゃない…?』

『種族…屍人(グール)……不老…?』




(それに、なんだあのモヤ…)



キィィイン。



『魔力…の塊?……か。』




(どうすればいいか、手に取るように分かる)


(なにをしたらいいのかも)


(なんだ、この感覚…不思議な感覚だ)



(まるで、あの時のような…)


➖ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



(オレはただ眺めてることしかできない…)


何もできない無力感と目の前の光景に胸が締め付けられる。過呼吸になりその場に伏せるサーチ。

薄れゆく意識の中で少年は怒りに燃えた。

その時、背筋に電撃が走ったような痛みを感じた。


ジリッ!!!


「うっ…ッツ…」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー➖


             ・・・・

【無意識のうちに発していたその言葉により】


【サーチの内に秘められた能力が】





『“観察(オブザーブ)"』




【覚醒する】



キュィィィィン。。



()(かく)…』


『あそこか。』


と、呟くとサーチは、銃口をレイの右横腹めがけて狙いを定めた。



➖ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(動く動力は、魔力で動かされている)


(その源である魔核(まかく)を壊せばヤツらは()ちる)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー➖



その時、アストラがサーチの元へ駆けつける。



「…!サーチ!!」



(アレは…まさか!!)




レイは、体中から血を放出させ、何本もの鋭く凝固させた"血の槍"を、サーチへと放った瞬間……


レイの右横腹は(えぐ)り取られてなくなっていた。




"ドシュシュ"!!!


ビュゥゥゥゥ……"パパァン"!!!



"ボガッ"!!……パリンッ…。



サーチの目の前で止まる血の槍は、バシャッ…と音を立てて崩れていった。

そして、レイの肉体は朽ち果てていった。



(今度こそ本当に…)


『フゥー…おわったぁぁあ〜〜!!!……あっ…」


フッ…


ドサッ…。


その瞬間、サーチの髪と瞳は元に戻り、気を失った。



「…まさか一人で倒すとは。」

「遅くなってすまなかった。」



「よくやった、サーチ。フッ。」



と、倒れていたサーチに、アストラは膝枕をして、頭をさすっていた。





『…フフッ…フフフッ…いいですねぇ〜サーチくん。』

『これからも期待してますよ…♩』



その姿を陰から見つめるユリニトは、不気味な笑顔で見つめていた。



最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


今回は、文字数がいつもより多いです。すみません!

ちょっと長めになってるかもしれませんが、ここまで書き切りたかったので、許してくださいぃぃぃ。


[今回の一言♩]

もうちょっと複雑な戦闘の描写とかを書きたかったけど、テンポ感で執筆しました!面白い展開になって来たと思いますので、これからも応援よろしくお願いいたします♩

あ、もう、一言ではないんですけど、全体のまだ10分の1も終わってないです。(笑顔ガクブル)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ