欠片54.『"観察"』
欠片54.『"観察"』です!
(あえて振り仮名ふってません。)
※ミルドット
銃のスコープの模様の一つ。
物語内のはメモリが何個もついてるような感じです。
※袖カラー
髪の毛先部分だけを染めてある
※ハイライト
明るい色が入っている
※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明
[]=人物名と年齢、種族
「」=人物の話しているセリフ
『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称
()=人物の心のセリフ
《》=人外、多種族などの心のセリフ
【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明
・・=強調
" "=強調、効果音など
ー1本=漫画の場面転換、幕間、過去回想など
ー2本=漫画で例えた時の流れ
…ドクンッ!
…ドクンッ!!
(なんだこれ…)
(体中イテェのに…)
(不思議と力が湧いてくる!!)
「折れた腕も…動く…」
「いったい何が起きたんだ…?」
「よく分かんねェ…」
…ドクンッ!!
「けど…!」
「今はアイツを倒せれば…」
…ドクンッ…ドクンドクンッ!!!
「それでいいッ!!!ヘハハッ!!」
血まみれの顔をした、サーチの口角は大きく"ニマリ"と上がり、目の中にはオレンジ色に燃える闘志が宿っていた。
キィィィィイン……
そのオレンジ色の光は次第に収まり、そこには"白い塊"が埋め込まれていた。
その塊は丸が一つと、その周囲に三角形の塊が囲むように埋められていた。
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『…ゥヴ…ロス…コロス…!!』
リプはフロデューテに狙いを定めて、『血刀』を振りかざした。
『…!!』
《うっ……もうダメッ!!!》
"ガキィィィンッ"!!!!
その瞬間、レイの『血刀』の刀身とサーチの『破片ノ銃剣・屑』の刀身が交差する。
『…は?えっ?…サーチなの…?』
『待たせたな!!』
『こっからが"戦いの始まり"だ!!!』
『……ヴガァァア!!!』
《え?ちょっと待って…なにあの姿…》
『サーチ…アンタ髪が…』
『かみ?なんかあったのか?』
《…!!瞳の色も!?》
《自分の変化に気づいてない…?》
『…んーん!なんでもない!』
『ケガは大丈夫なの?』
『なーんか、痛くないんだ!』
『それに…前よりよく動けるッ!!ヘヘッ!』
『なら…いいんだけど…』
『オラァァア!!!』
と、勢いよくレイと血刀を吹き飛ばす。
その後をサーチは追いかけていった。
その姿は…すべて白い髪に、後ろ髪は黒の袖カラーがはいっていた。 ※
そして、瞳は赤色にオレンジ色のハイライトが入っていた。
ザッ
「無事か?フロデューテ」
少しして、フロデューテの元にアストラが駆けつけた。
『ア、アストラ!!無事だったのね!』
「ああ」
と血だらけの腕を確認したフロデューテは、声を上げる。
『…!!その腕!!かなりの重症じゃないッ!!』
『…ッツ…』
《お腹が…》
「ワタシは大丈夫だ」
「オマエはそのまま休んでいろ」
「サーチとユリニトはどうした?」
『ユリニトは分かんないけど…サーチは黒髪の女と今も戦ってる!!』
「……そうか」
「フロデューテ、ありがとう。」
「後はまかせろ」
『…うん!』
と、目が潤むフロデューテだった。
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吹き飛ばしたレイを追いかけていったサーチは、そのままレイに追いつき、空中でレイに向けて銃弾を放っていた。
"パパァァン"!!
"グシャァアッ"!!!
"バチャッ"!!
白い地面が赤く染まり、再び顔面を吹き飛ばした後、サーチは体勢を整える。
しかし、レイはすぐに頭を再生し始めた。
「どうやったら死ぬんだコイツは』
キィィィィイン。
※
サーチの左目に、銃のスコープに表示されるミルドットの線が映し出された。
『さっきよりも明確に見える…』
『しかも、なんだこれ…動きだけじゃない…?』
『種族…屍人……不老…?』
(それに、なんだあのモヤ…)
キィィイン。
『魔力…の塊?……か。』
(どうすればいいか、手に取るように分かる)
(なにをしたらいいのかも)
(なんだ、この感覚…不思議な感覚だ)
(まるで、あの時のような…)
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(オレはただ眺めてることしかできない…)
何もできない無力感と目の前の光景に胸が締め付けられる。過呼吸になりその場に伏せるサーチ。
薄れゆく意識の中で少年は怒りに燃えた。
その時、背筋に電撃が走ったような痛みを感じた。
ジリッ!!!
「うっ…ッツ…」
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・・・・
【無意識のうちに発していたその言葉により】
【サーチの内に秘められた能力が】
『“観察"』
【覚醒する】
キュィィィィン。。
『魔…核…』
『あそこか。』
と、呟くとサーチは、銃口をレイの右横腹めがけて狙いを定めた。
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(動く動力は、魔力で動かされている)
(その源である魔核を壊せばヤツらは朽ちる)
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その時、アストラがサーチの元へ駆けつける。
「…!サーチ!!」
(アレは…まさか!!)
レイは、体中から血を放出させ、何本もの鋭く凝固させた"血の槍"を、サーチへと放った瞬間……
レイの右横腹は抉り取られてなくなっていた。
"ドシュシュ"!!!
ビュゥゥゥゥ……"パパァン"!!!
"ボガッ"!!……パリンッ…。
サーチの目の前で止まる血の槍は、バシャッ…と音を立てて崩れていった。
そして、レイの肉体は朽ち果てていった。
(今度こそ本当に…)
『フゥー…おわったぁぁあ〜〜!!!……あっ…」
フッ…
ドサッ…。
その瞬間、サーチの髪と瞳は元に戻り、気を失った。
「…まさか一人で倒すとは。」
「遅くなってすまなかった。」
「よくやった、サーチ。フッ。」
と、倒れていたサーチに、アストラは膝枕をして、頭をさすっていた。
『…フフッ…フフフッ…いいですねぇ〜サーチくん。』
『これからも期待してますよ…♩』
その姿を陰から見つめるユリニトは、不気味な笑顔で見つめていた。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
今回は、文字数がいつもより多いです。すみません!
ちょっと長めになってるかもしれませんが、ここまで書き切りたかったので、許してくださいぃぃぃ。
[今回の一言♩]
もうちょっと複雑な戦闘の描写とかを書きたかったけど、テンポ感で執筆しました!面白い展開になって来たと思いますので、これからも応援よろしくお願いいたします♩
あ、もう、一言ではないんですけど、全体のまだ10分の1も終わってないです。(笑顔ガクブル)




