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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
54/256

欠片52.『二人の少女との死闘ー⑤』

欠片(ピース)52.『二人の少女との死闘ー⑤』です!



※本作の「」と間にあるーーーの種類について説明

[]=人物名と年齢、種族

「」=人物の話しているセリフ

『』=人外、多種族などのセリフ、複数人のセリフ、名称

()=人物の心のセリフ

《》=人外、多種族などの心のセリフ

【】=漫画で例えると四角い囲みのナレーション語り、用語説明

・・=強調

" "=強調、効果音など

ー1本=漫画の場面転換、幕間、過去回想など

ー2本=漫画で例えた時の流れ


白骨屍屑山(コープスベッジマウンテン) (ふもと)の街】



ジジ…



『"命令よ"』

『"彼らを殺しなさい"』



レイの頭に、モニターの前にいたメリウスの声が響き渡る。


次第に、レイの腕が"グチュルル"と再生していった。

そして、その声を聞いたレイとリプの自我が失われていった。



『…命令……ウヴ…』

『…ヴヴヴゥ……』


目が赤くなり、(うな)り声をあげているレイの動きを、サーチは"観察"していた。



(…来る!!)

(……よく見るんだ…ヤツの動きを)



その時間は3秒にも満たなかったハズなのに、サーチは……無意識に言葉に出していた。




「……右腕を突き出して…飛びかかってくる。」


「あれ…なんでいま」




『ヴガァァア!!』


その瞬間、レイは右腕の爪を長く変形させ、突き出しながら飛びかかってきた。

           ・・・・・

しかし、サーチはレイが動き出す前に、体勢を変え()けていた。

そして、すぐに『破片(ベネシ)銃剣(オッド)(セツ)』を構え、レイの胴体に銃弾を撃ち込んだ。



"ガチャリッ"!


"パパァァン"!!



"ドチュドチュ"!!


っと、レイの腹に銃弾が当たる直前に、レイの腹部分が変形し、クネクネとした肉片が銃弾を受け止めた。



「は!?なんだよそれ…!!」



『…グゥヴヴ…』




「!!」


“キュイィン"


攻撃を避けたまま、サーチの左目が再びレイの動きを(とら)える。


(まただ…次にアイツがどう動くのかが分かる。)



「振り返って…噛みつき…」


レイは振り返り、サーチを食べようと、2m以上口を大きく変化させ飛びかかる。



『…ァンアアアンッム!!!』



「クソッ…!!それはデカすぎだろッ!!」



『ッバクッン!!!』



地面が(えぐ)り取られた後には、サーチの姿はなく、パシュゥゥゥー!と銃剣の剣先を建物に飛ばし、ワイヤーを引き寄せてサーチは避けていた。


しかし、体を元に変形させ、自分の左腕を噛みちぎり、その腕部分を『血刀(けっとう)』に変形させたレイは、サーチに向かって切りかかる。



ジリ………"ドッ"!!



「右上の振り」


シュパンッ!!


白い建物が、綺麗に"スパ"っと右から左へと、斜めに切り裂かれる。

サーチの後ろ髪が少し切れるも、サーチはあらかじめ下に(かか)み、銃口をレイの顔面に向けて突きつけていた。



「これで!終わりだッ!!!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【アストラサイド】



『……ウゥ…アァア…!!』

『ナンデ…!!ウゥ…アタシ…まで…ス…サマ…』


『ゥヴ…ヴヴ………アァァァァアア!!!!』



「なんだ」


と、眉間にシワを寄せるアストラをよそに、両腕が10倍にも膨れ上がったまま、発狂(はっきょう)し出したリプの目が赤く染まり、理性を失っていく。


そして、次々と大きくなった腕で、力いっぱい殴りかかってきた。



「動き自体は、そこまで速くない」




"ドッゴォォン"!!!


殴った衝撃で、地面がバキバキに砕ける。



(だが、威力が凄まじいな)


(鉄大猩久屑(アイアンゴリラ)の何倍もある)




「『°軌道(オルビット) 。』」



左腕を伸ばしてきた攻撃の軌道を『°軌道(オルビット)。』でズラし、リプの懐に潜り込み心臓めがけて貫いた。



「『(コンベックス)!!』」



ボジュッ!!!ドチャチャ…!


胸部分に大きな(あな)が空き、肉片が飛び散る。

だが、リプは何事もなかったかのように、肉体を再生し、そのままアストラに掴みかかろうと腕を伸ばした。



"バッ"!!と、かわそうとした瞬間。

リプの飛び散った肉片の一部が、"グチュグチュ"と動き出し、アストラの足を掴んだ。



「…!!」


"ガシッ"っと、左腕を掴まれたアストラは、リプの力によって腕が動けなくなっていた。

そしてそのまま腕を潰されてしまう。



"グシャッアッ"!!!



"ブシュッ"…ドクッ…ドクッ……。


ポタ…ポタタッ…。



(しくじったな)

(左腕が潰されて動かん)


…ドクッ…ドクッ……


アストラは下を向く。



(ヤツを倒すには…ーーを見つけるしかないな)




…"ドクンッ"…。ポタッ。ポタッ…。




「…フゥゥーーー。」


左腕が血まみれのアストラは、静かに呼吸をする。

そして、アストラがリプを(にら)んだ瞬間。周りの空気が一気に変わった。



……ーーコォォオオォォーー………。



「次で終わりだ。」


最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


[質問コーナー]

各エピソードで気になる事がありましたら、感想にてコメント下さい♪

"お答えできる範囲"であればお答えいたします。


(※後書きに書くのはきまぐれ開催)



[今回の一言♩]

最近、涙腺が緩いのか…アニメの感動シーンみて、ボロボロ泣いてます。

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