欠片43.『ことのあらまし』
欠片43.『ことのあらまし』です!
【教会内 聖堂】
サーチとアストラが協会の中に入ると、巨像の下にある壇上付近から砂埃が巻き上がっていた。
「な、なに事じゃ……!!?」
壇上の方を見た信徒の老人は、目を見開きながら一瞬言葉を失った後に呟いた。
「まさか……。」
「あの場所に誰か入られたのか……?」
その時、駆け込んできたサーチの声が教会内に響いた。
「おい!何があったんだ!!」
「大丈夫か!?」
サーチが様子を伺う中。砂埃の中から現れた人影からは、聞き慣れた声が聞こえていた。
『お〜〜〜い!サーチく〜ん!』
「はぁ!?ユリニトォ!?」
「なんでオマエがここにいるんだよ!!」
「……全く。ウチのバカ共は、何故やっかい事ばかりを持ってくるんだ。」
アストラがため息をついている間に、全速力でこちらに走ってくるユリニトと赤髪の女性。
『今はそれどころじゃないので─!一旦逃げますよ──!!』
「はぁぁああ〜〜!?」
「そんないきなり言われてもな!!オマエー!」
その時、逃げ出してきたユリニトの後ろにいた老人が叫び出した。
「キサマら!!何故あそこから出てくるのじゃ!!」
「キサマらはもう生かしてはおけんぞぉ〜〜!!」
「まてぇぇぇい!!」
「いぃ!?マジかよぉぉぉぉお〜〜!!」
「とりあえず逃げるしかないか!」
「ユリニトォ〜!あとでちゃんと話せよな〜!!」
そうして、4人はその場を後にして、ユリニトが案内する宿へと向かった。
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【外来地区 水上宿屋】
赤髪の女性を連れた3人は、無事に水上宿屋へと辿り着いていた。
「で!!」
「何がいったいどうなってんだ!!」
「ぜんぶ説明しろ!!」
『アハハッ……それが〜…」
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「……で。そこの女の人を連れて来たってわけか。」
「まあ、それはいいんだけどさ」
「なんでオマエまで、オレの後をつけてんだよ!!」
『な〜んか面白そうだったからですかね〜?アハハハハッ♩』
「面白そうってなぁ……オマエ。オレは迷子の子供じゃないんだぞ!」
『すみませんね〜。アハハッ。そのおかげで買い物も出来ませんでした♩』
「って!!何やってんだよぉぉぉ〜〜!!!」
『まぁ、買い物は後ほど行くとして……』
『先に、今後のことを決めませんか?』
すると、話を聞いていたアストラが喋り出す。
「そうだな」
「とりあえず。彼女を助けるのは分かった」
「が……このまま連れて行く気か?」
「ワタシたちの旅の目標は、極子水星要塞だぞ」
『!!』
アストラの言葉を聞いた赤髪の女性が驚きながら言葉を遮った。
『ちょっと待って!!アンタたち、極子水星要塞に行くの?』
「ああ」
『……その……。何しに行くの?』
「それは、答える必要があるのか?」
「ワタシ達は出会ったばかりだ」
「素性の知れんヤツに、教えるつもりはないな」
『………それは…。』
『……分かったよ。なら、まずはアタシの話を聞いてくれる?』
そう答えると、赤髪の女性はことのあらましを3人に話し始めた。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
[今回の一言♩]
いまさらながら、ダンジョン飯見始めました!面白い!




