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星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
39/258

欠片37.『岩囲水要塞』


欠片(ピース)37.『岩囲水要塞(ガードルドフォートレス)』です!



大河(たいが)の滝から南東6km】

(進行1663km 残り1067km)



岩囲水要塞(ガードルドフォートレス)

その要塞は小規模要塞にしては、規模は大きめであり、湖の中にある街の要塞である。

さらにその湖を囲い、包み込むように大きな岩が花びらのように咲き広がっている。

そのため、通行できる道が限られており、外からの機屑物(ガーベマジル)の進行を防ぎやすい要塞となっている。



夕暮れ前、3人は大きな桟橋(さんばし)を渡り、門兵がいる所へとやってきていた。



「何用だ?」



『旅をしている商人とその護衛なんですが〜、中に入れて頂けませんか?』


ユリニトがそう言うと、"ニコッ"っと門兵に笑顔を見せた。


「それは大変だったろう!」

「入っていいぞ!」


『ありがとうございます〜♩』

「ありがとう!」

「感謝する」


と、各々がお礼をし、街へと入っていった。



─────────────────────────



門を通り過ぎると、サーチが小声で話しかけてきた。


「なんかさ、ここの門兵ゆるくなかった?」

鉄屑要塞(スクラアイフォートレス)のときは厳しかったような」


『そうかい?』

『まあ、ここはあまり機屑物が入ってこれないからね〜。普段から警戒心が低めなんじゃないかな?』


「ふ〜ん、いざって時大変なことになりそうだな〜」



『それってフラグかな……?』


「フラグ?なにそれ?」



『あ、いやなんでもないよ〜ハハハッ〜♩』


門を過ぎた目の前には、まっしろの壁でできた建物が多くあり、青空の景色も相待(あいま)って、とても美しい光景が広がっていた。



「うわぁぁぁ〜〜!!スゲェ〜〜!!」

「こんなキレイな街初めてだ!」


「それに人々が、自由に外で生活してるぞ!」



「もし、機屑物(ガーベマジル)が現れたらどうするんだろ?」


サーチの疑問にユリニトが答える。



『ここは比較的、冒険者が多い街だからなんとかなるんじゃないかな〜?』


「そうなのか?冒険者はみんな強いの?」


                     ・

『う〜ん……。冒険者っていってもね、王国の九天星(くてんせい)みたいな聖騎士(パラディン)ほどの強さを持った人はいないよ〜』


                  ・・

「ん?…くてんせいって?今の聖騎士は八人だろ?」




『あっ……。えーっと……』


"チラッ"とアストラの方を見るユリニトは、特に何も感じなかったため話を続けた。



『今代の天星も、元々は"九人"だったんだよ。』

『……理由は分からないけど、今はもう一人辞めちゃったんだ』


再び横目でアストラを見るが、アストラは特に反応しなかった。



「そうか、辞めちゃったのか……。」

「今も生きてるのかな」


アストラは少しだけ(うつむ)き、無言のまま話を聞いている。



「でもさ、世界に名を()せるようなヤツが、そんなゴロゴロいたらさ」

「とっくに機屑物(ガーベマジル)から、この世界を取り戻してるよな!」



『確かに………そうかもしれないね〜』


少しだけ沈黙した雰囲気の中、サーチが喋り始めた。



「よし!」

「とりあえず、『聖屑札(サンクチュアリ)』を買って、先に進むとしますか!!」



『そうだね!』

『なら、ボクは馬を一旦預けて、買い物にでも行こうかな♩』


『サーチくんとアストラさんはどうするの?』



「ワタシは情報収集をする。」


「オレは『聖屑札(サンクチュアリ)』を探そうかな!」



『みんなバラバラ行動だね!じゃあ、二時間後に宿屋(やどや)で集合しようか!』


『宿の場所は"ココ"だよ!前に商売で来たことがあるからね、ボクが話をつけておくよ〜♩』


と、2人に簡略化した地図を渡す。




「分かった!じゃあ、また後でなー!」


『うん♩』「ああ」



そうして3人は、各自行動を開始するのであった。



最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


─裏メモ。─


発光苔(ルミモス)の由来。


蛍光 ルミネセント

苔 モス


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