表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星屑の機巧技師(せいせつのきこうぎし)  作者: リンネ カエル/霖廻 蛙
第一章ー極子水星要塞〜演劇の始まり〜ー
15/211

欠片13.『鉄屑要塞』

欠片(ピース)13.『鉄屑要塞(スクラアイフォートレス)』です!



巨岩洞要塞(ロッグロットフォートレス)へと帰還したサーチたちは子爵と会話をしていた。



「ただいま戻りました」


「……。」


アストラとは対象に、サーチは黙ったままだった。



「おお〜!本当にありがとう!」

「お礼に約束してた、キミ達が必要な物を用意しよう!」



「おや?」

「サーチくん、どうしたんだい?」



「あっ…いや……」



「なにかあったなら話してごらん。」


優しい口調で話しかけてきたモアに、サーチは打ち明けた。



「倒した白岩屑鳥(ロックチョウ)の巣に……卵があったんだ。」



「その…あの白岩屑鳥は……ただ卵を守りたかっただけだったのかなって。」

「卵を守る力がいるから、畑を荒らして栄養をとってたんだと思う。」



「……」


その話を聞いてモアは、サーチの目を見てゆっくりと優しい口調で話しだす。



「確かに、彼らも生物だから」

「繁殖や子育てのために守ろうとするだろうね。」



「でもね、サーチくん。」

「私にはここの住民(みんな)を守る義務がある。」



「キミの言うことは理解できるよ。」


「でも、そのことと住民を守れるということは話しが違ってくる。」



「私には他の子爵や公爵様みたいな力はない。」

「だからこそ、住民を危険な目には合わせられなかった。」



「そうしなければ……我々は死んでしまう。」


「そのことだけは理解してもらえないかな。」



「救える命なら、当然救いたい。」



「でも、辛い思いをさせたね。ごめんね。」



その言葉を聞いたサーチは歯を食いしばり、目には涙の粒がついていた。


「うん。分かってる。」

「さっき師匠から、甘くない世界だって教えてもらったから。」



「いや、いいんだ。キミはまだ若い」

「これから先、もっともっ〜と色々なことを学ぶだろう」



「大切なモノを見失わずに。頑張ってね。」


と、微笑みながら答えてくれた。



「モアさん!ありがとう!」



その言葉を忘れないように、サーチは再び前を向き旅の続きへと戻った。



─────────────────────────

─────────────────────────



【それから2週間以上が経ち】


【野宿をしながら鍛錬も続けた】




【道中、(けわ)しい道や在屑物(アニマ)などにも出会いながら進み続けること───】



巨岩洞要塞(ロックロットフォートレス)より南東503km付近】

(進行541Km 残り2188km)




鉄屑要塞(スクラアイフォートレス)

4つの門がある四角形の薄めの壁に(おお)われた要塞。

土地の中の地面には、鉄と破片(クズ)を合わせて作られたゴミの山が何ヶ所もできており、住民は地面の地下にある部屋に住んでいる。


しかし、武器の加工場(かこうば)は外にあり、その施設の大きさは高さ10m、一片の長さが40mほどの正方形の形をした灰色の加工場が10ヶ所ある。




門の前に立ったアストラとサーチの2人は、門兵に止められていた。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


規模の設定を広大にしたせいで、旅のテンポ感を気にしてます。

個人的にはもっと少しずつの旅で修行パートも欲しいかなと思ってるのですが、テンポ悪そうかなぁと思い少しだけ進んだ距離を増やしましたが…まだまだありますね(泣)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ