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かまいもの
いつもどおりのヘマをしたせいだろう、立場が逆さまの夢をみた。
ヘマばかりなのだ。わたしがでない、周りがだ。どいつもこいつもすることしないことの全てが後ろにどんどん下がっていくのをひとり奮闘してかき集め、何とか取り返しがつくところまで持ち支えてるのに、周りの誰も、それを是という顔で居るばかりで、手はおろか足さえ差し出しては呉れない。
いよいよ厄介になったわたしは、まだまだ散らかってるその辺の構いもの全てをトランクひとつひとつに詰め込みカギをかけると、それを順々に積み上げていく。
背を越え屋根を越え、この辺りで一番高い3階建てのビルジングまでいったら、この辺でいいだろうと皆んなを置き去りに、あとはヨロシクと出ていった。