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元魔王、伯爵家の三男に生まれる〜実は俺を倒した勇者は俺が育てていたのだった〜  作者: KiedeJWL


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第23話 王都への報告

よろしくお願いします

 冬休みが明け、王都に戻ったレインは、真っ先に学園長室を訪ねた。手には、あの山賊の首領から回収した黒い結晶が握られている。


「……これが、例の結晶か」


 学園長は、慎重な手つきで結晶を受け取り、目を凝らした。


「レイン君、これは只事ではないぞ。私の見立てでは、これは自然に生成されるものではない。何者かが意図的に、高濃度の魔素を圧縮・結晶化させる技術を用いて作り出したものだ」


「人工的に……。前世——いえ、古い文献にも、そういった記述があった気がします」


 レインは慌てて言い直した。うっかり「前世」という言葉が口をついて出そうになったことに、自分でも内心冷や汗をかいていた。


「うむ。しかもこの結晶、使用者の身体能力を強化する一方で、理性を奪い、暴走させる副作用がある。まさに『使い捨ての戦力強化』といった代物だな。……こんなものを、辺境の山賊如きに与えていたとは」


 学園長は険しい表情で唸った。


「これは早急に、王国上層部に報告する必要がある。レイン君、この件について、詳しい調査団が編成されることになるかもしれない。その際は、また協力を頼むことになるだろう」


「はい、もちろんです」


 学園長室を辞したレインは、廊下を歩きながら、静かに拳を握りしめた。


(ゾルアーク……お前は、いったいどこまで手を広げているんだ)


 前世の記憶にある、忠実だったはずの四天王の姿と、今、闇の中で暗躍する存在の姿が、どうしても重ならない。その乖離こそが、レインの中で、日に日に大きくなっていく謎だった。

よろしくお願いします

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