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奈落のイロハモミジ  作者: ツルギ
22/60

22、また会える時まで

22話です。よろしくお願いします。

 「この洋館は敷地の外からは普通の家に見えるんですが敷地内は異空間なので門から館の距離が100メートルあるんです」


 洋館に入る前にレオンは説明をしていた。


 「主人には会わない様にして下さい。それ以外でしたら好きにして頂いて大丈夫です」


 レオンは2人を部屋へと案内をする。


 「では色葉さん食事はそのテーブルに置いてありますのでごゆっくりしてください」


 「ありがとうございます」


 先に食事を済ませレオンが言っていた事を思い出す。

 

 この館には許可を得ている妖怪が出入りしています。良い奴らなので話をしてみてもいいかもしれません。部屋の外に出てもいいですが、色葉さんより身長の低い女の子が居たら隠れて下さい。


 「まぁこの部屋から出なければ大丈夫よね」


 色葉は力を使った反動で今になり椅子に座りながらうたた寝をしていると何やら話し声が聞こえて来るが意識は途切れた。

 ふわりと色葉は宙に浮きベッドに寝かせたのはレオンだった。


 「あれ!紅葉さんどうされました?」


 「レオンはなぜ色葉の部屋に」


 「私ですか?私は食器を片付けに来ました紅葉さんは?」


 罰がわるそうにそっぽを向く。


 「素直が一番ですよ紅葉さん」


 「…そうだなマオにも同じこと言われた」


 「マオ様と同じは嬉しいな」


 紅葉はレオンに真剣な顔つきでマオの話をする。


 「マオはあと2年くらいで真っ新になる」


 「…あ…そ…うですか…」


 レオンは明らかに動揺し片手で両目を覆う。


 「悲しいなぁ…光一郎様との記憶がある方が居なくなってしまう…んですね」


 本当は悪霊探しなど紅葉はマオの力で実際はすぐに何処にいるか最初からわかっていた。がレオンを呼んでいる事は知らずの再会だったが、いつか話そうとした事をやっと伝えることができたのだ。


 「マオ様には良くしてもらってばかりです」


 「そうだな…君の主人が目を覚ました様だ」


 「えっ本当ですか?この部屋から一番遠くにありますよ?」


 「早くしないとこっちに向かって来るぞ」


 レオンは慌てて部屋を出ると廊下で騒いでいたが、その間も色葉は眠っていた。


 ゆっくりとお昼までお世話になった紅葉と色葉は門でレオンとの別れをしていた。


 「本当はお手伝いをしたい所ですが外せない用がありまして…すみません」


 「いいえ泊めていただいただけでも助かりました!それに食事もとても美味しかったです」


 「それは良かったです。また是非お越しください」


 「はい!」


 「それと紅葉さんこれをマオ様に渡して下さい」


 渡された物は可愛らしくラッピングされた包みだ。


 「確かに受け取った」


 「よろしくお願いします」



 敷地から出ると蜃気楼の様に消え幻影の大きな家も無くただの空き地になっていた。


 夕方になると昨日とは違い禍々しい空気が漂っていた。色葉は人間になり18時丁度に交差点に着く。

色葉のほかに数人いるが信号待ちをしていると、隣の女性が勢いよく車道に飛び出る。その背後には赤黒い影があるが人間の形にしては首が横に曲がっていた。


 「居た!紅葉!」


 悪霊は声に驚き逃げようとするが色葉の咄嗟に投げたナイフは刺さりはしないが悪霊をかすめ動きが止まる。

 その間に色葉は投げ出された女性の手を引っ張った。女性は呆気に取られていたが無事を確認すると紅葉の方へ向かった。

 暴れる悪霊を紅葉は力強く掴み曲がった首の近くで囁く。


 「残念だな私はマオとは違う」


 悪霊を掴んでいる手から白い炎が出ると悪霊は禍々しい声で叫びもがき苦しみ出すが、火だるまになると抵抗しなくなった。紅葉は着ている羽織に悪霊を入れるとお迎えを終えた。


 「いやー2人ともお疲れ様そしておかえり」


 「ただいま帰りました」


 マオさんから聞いた話だと、今回の悪霊は生前、虐められていた霊だそうです。

 激化した虐めていた人間は、数人で自転車に乗る今回の悪霊を追いかけ回し、なぜか悪霊の自転車はブレーキが効きかず下り坂のカーブを曲がれずにガードレールに激突したそうです。

 悪霊は亡くなった時間に似た女性を見つけては交差点で背中を押していた。だからと言って無関係の人間を巻き込んではならない…

 マオさんはきっと罰で容赦無い紅葉に迎えに行かせたのだろう…


 紅葉は無言でレオンからの掴みを渡す。


 「えっ?何?もしかしてお土産??」


 「レオンからだ」


 その名を聞いた瞬間マオはどこか寂しそうに笑っていた。

 

 「そっか僕、このクッキー大好きなんだ…」

読んで頂きありがとうございます。

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