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金銀小判がざっくざく

「ユイ、この書類の注釈入れた個所をお兄様に再考していただくようにつたえて。」


「ディオとフェイは視察の準備を、それに先立ってA-32Bエリアの・・・」


「カトリとトロイ、魔王領の国境の偵察と周辺の監視体制の確認を、その際に領主にこちらの指示書をお渡しして。」


 山のように積まれた書類の束をてきぱきと目を通し、

 丁寧に注釈をいれて、

 傍らに控える少年、少女たちに書類を回していく。


 彼らは彼女自ら自領より拾い上げて手づから教育を施して秘書及び護衛をさせている者たちである。

 最年長のユイが15歳とこの中では最年長であり、

 カトリとトロイの双子の姉妹が12歳と最年少である。


 デスクで一心に書類のチェックをするまだ少女とよべる年齢の女性は、

 金色のストレートの髪はこの頃の多忙でやや手入れを怠っているにもかかわらず、輝きは他を魅了する。

 ともすれば勝気にも見える水色の瞳、知的な引き締まった唇、ほっそりとした顎。

 コルセットをまるで必要としないほっそりとした体形なのに、豊かな胸元と少年はこの少女は美の女神の化身ではないのかと身内びいきも多少は含んではいるがひそかに思っている。


 特にユイと呼ばれた少年はこの少女の侍女として魔法学園にともに通っていた時期がある。

 第三王子が主人を捨ててまで選んだメアリー・ハルスタインなどは彼から見ればなぜ、

 あのような屑が一部の有力貴族子息どもがもてはやすのかがその魅力を全く分からない屑としか言いようのないただの女であった。

 大事なことなので屑と2度言ってみた。


 そんな、主人が王子との婚約破棄後は勇者崩れの訪人と婚約をさせられなければならないという、

 まるでトランプのカードのように扱われている現状に普段からやや目がわるいのかきつい眼差しは特に最近はきつくなっている。

 きっと、訪人との婚約の後も、訪人との接触を避けているかのような状況から鑑みても、

 主人がこの婚約に対して後ろ向きだとユイは想像している。


 ただ、この少年の表情筋は仲間から美少女鉄仮面と言われるくらいに変わらないため、主人からは彼の想いはまったく気づいてもらえないのはこの少年にとってある意味幸せなのだろう。



「・・・、・・・・、・・・・・なにこれ...」


 部屋から退出しようとしたユイの耳に、

 父親のアスモデウスよりもたらされた書類を目を通した瞬間の彼女のうめき声がかすかに届いた。




 ・・・アマデウス公爵領のダンジョン最下層・・・


 ゴゴゴゴゴ・・・・ズズン・・・・


 重低音の地響きを立てここにこのダンジョンのダンジョン主である地龍が今日3度目の討伐をされた。

 ダンジョン主のリポップ時間は約8時間である。

 このレベルのモンスターは1ギルド単位での討伐はほぼ不可能であり、

 通常は複数の連合ギルドで70名以上の上級冒険者を編成し、

 ある程度の犠牲者(半数)を出した上で討伐される。

 もちろん、通常討伐に要する時間は数時間から十数時間を要するのが常識であるが、

 討伐後のドラゴンスレイヤーの名声を求めごくまれにだが討伐隊がおこされる。

 しかし、いまこの最下層にいるものはわずか3人であり、

 そのうち2人は階層の入り口から遠巻きに見ているだけである。

 通常では考えられないほどの偉業なのではあるが、

 この階層には重い空気が立ち込めていた。


「えっと・・・・」


 鑑定で自分のステータスを確認してから、俺は胸元でバツを作る。


 ダンジョン主とそのPOP待ちの間の深層モンスター討伐で今週だけで2回目のレベルアップ

 現状のレベルではありえない速度ではある。

 固有スキルの成長補正Lv 14(95%の14乗の必要経験値補正 約48%)がこれを後押しをし、ソロでのドラゴン討伐による破格の経験値がこれを実現させる。


 LEV  91 (←UP)

   HP   236,052,496/236,052,496 (←UP)

   MP   236,052,496/236,052,496 (←UP)

   ALL  15,364 (←UP)

   スキル

 言語変換 Lv8 識別 Lv8 成長補正 Lv 14


 しかし、俺を含めてこのダンジョンの深層部にいるものの表情はすぐれない。

 ステータスだけをみると完全に人外の域にこの1か月強で上げられているが、

 スキルが成長補正以外のスキル面での上乗せがまったくないため、

 いろいろと残念な状況にある。

 現在のところ力だけでドラゴンを1撃で押しつぶしているというのがしっくりくる言い方である。

 多少なりとも範囲系のスキルだけでも入手できれば、

 来たるべき王軍戦での運用も楽になると思われるのだが・・・。


「お疲れ様でした」


 口調はまったく平坦だが耳をぴこぴこさせ、さらに、しっぽをブンブンさせながら、

 駆け寄ってくるのは金狼族の姫巫女のファリス。

 その後ろをゆったりとほわほわにこにこしながら、

 エリーレ・アレクサンドライト・アマデウス公爵夫人がゆったりと歩み寄ってくる。

 幼女と熟女の変則最強ペアである。

 まあ、アマデウス夫人は20代でも通るくらいの若々しい美貌であるのだが・・・

 これで、JK年代の娘を持っているとはまったくおもえない


 オヤジーズの二人とアイリスはここ1週間ほどはギルド関係の調整で俺のお目付け役はこの二人である。

 まあ、食べるのは不思議なリュックから搬出される食べ物なので、

 実質的な二人の仕事はドロップ品を収納にかき集めてから地上に搬出するという簡単なお仕事となっている。

 一応、ファリスは俺がダメージを受けたさいのヒーラー的な役割は持っているのだが・・・、

 現在のDEF値とHPRがあり得ない数値の為にたまにプロテスとヘイストをちらっとかける簡単なお仕事であるようだ。


 目的とするスキルの取得はまったく入手できないのだが、

 ドラゴン討伐が簡単な定形作業となってきており、

 しかも1匹倒すと普通に大量のドロップが発生している。

 古代タイプの金貨や、魔法がエンチャントされた武器、素材として貴重なドラゴンの鱗や皮などなどだ。

 しかし、冷静に考えると、これっておかしいと思うのだが・・・、

 素材は別としても、自然発生したモンスターがため込んだ財宝ならばわかるが、

 一定時間をおいてポップするモンスターからなぜ、金銀財宝がザクザクと湧いてくるのかがわからない。


 このダンジョンに俺がこもり始めてから算出された金貨の量は、

 公爵曰く流通させれば公爵領の年間予算の7年分は旧金貨だけで産出されているらしい。

 その他のドロップ特に魔法の武器防具などを換金したとすれば、

 おそらく王国の年間予算の10年分に匹敵するだろうとのことだ。

 一斉に市場に流した場合はレアリティの観点から市場は大混乱になるだろうということも予想されている。


 ただし、この武器防具については騎士団及びギルドメンバーの底上げの為にすべて公爵家預かりとして、

 対王国戦の終結までは貸し出すことで話がついている。

 自分の中ですでにインフレが完了してきており、

 国宝クラスの武器や防具も町の武器屋の上位装備レベルとしかすでに思えなくなっているので。

 旧金貨の一部でもお小遣いでもらえればいいかなーとちらっと思っている。

すごい久しぶりの投稿となります。

きっと皆さん忘れていらっしゃるかな?

今後も不定期ではありますが書いては行きたいと思いますので、

よろしくお願いします。

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