表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/24

ある公爵令嬢の婚約破棄

 アマデウス公爵領・・・

 ユーノス王国の西側に位置する王国最大の自治領である。

 その大きさは

 アマデウス公爵家が領有する人口約40万人、

 動員される最大兵力10000人程度である。


 本来の公爵家などはこのような辺境地帯の領有はあまりないようなのだが、

 今から、500年ほど前にユーノス王国の西進により、

 隣接をしてしまった。

 通称「魔王領」・・・国交がないためにこのような名称でよばれている。


 魔族及び異種族により支配される地域と国境を交えてしまったため、

 当時第3代ユーノス王アルブレヒト・アッヘンバッハ・ユーノスの弟である、

 クレメンス・オークレール・ユーノスを公爵としてかの地の領有をさせ、

 西への備えとしたことを起源とした。

 この際に臣籍降下としてユーノス姓よりアマデウス姓として新設をされ、

 クレメンス・オークレール・アマデウスとの名乗りとなった。


 以降、王家のしきたりとして4世代毎に王家との婚姻を国是とし、

 世代を重ねてきている、もっとも王家との血の親和性が強い一族である。

 ある意味、近親勾配てきな観点で言えば王家よりも王家の血がつよい一族と言える。


 なぜこの地方領主に王家がここまで気を配ってきたかと言えば、

 万一魔族の奔流が起きた際には、

 アマデウス公領東のロードスの森より王国へ抜ける街道をふさぎ、

 アマデウス公領を一つの巨大な城塞として、

 魔族からの侵攻をささえてその間に王家が戦力を整え撃退する。

 この際のアマデウス領の惨場は容易に予想され、

 壊滅の覚悟をもってささえるのを公領家の家訓として要求されためである。


 ただし、当初想定された魔王領からの侵攻もなく、

 500年を経た今王家と公爵家との婚姻政策も形だけという考えも、

 徐々に王国内に浸透してきているのはたしかである。


 リリーナ・フォン・アマデウスはアマデウス家の3子であり、

 アマデウス家の長女として生をうけた。

 彼女は俗にいう天才であり、2歳にして中級の魔法を扱うことができ、

 4歳で上級の空間魔法を駆使することができた。

 さらに5歳で神龍の神託をうけ、ユーノス王家との婚約を取り交わした。

 この時、本来ならばユーノス王家の長男ジークフリード・ユークリット・ユーノス王子との婚約がとりかわされるはずではあったのだが、

 現ユーノス国王が当時、側妃であったクレアを溺愛しており、

 その子である第三王子のレオンハルトとの婚約を強引にとりつけたため、

 王家内部にて当時ひと騒動が発生したのは有名な話であった。


 リリーナは本人の能力とは別に、

 当時彼女の父のアスモデウス・クロイツェン・アマデウスは先代王より宰相職をつづけ破たん寸前だった国家財政を奇跡的に回復させた人物であり、

 彼女の母方の祖父は王国陸軍の将軍、

 長男のゼクス・アイゼナッハ・アマデウスも第二騎士団の副団長を当時20歳の若さで任じられるほどであった。

 さらに、次男ウィンド・アルフラーン・アマデウスは騎士同士で年1度行われる御前試合で最年少で優勝した俊英であった。

 このような血統背景を持つ子女は王国内にも誰もおらず、

 逆にこのようなものと第三王子との婚約はのちの禍根を残すために、

 彼女の父である宰相のアスモデウスも含めて強硬に反対をされたが、

 国王の強権発動によって婚約の運びとなった。


 ただ、第三王子は本来であればユーノス王立学習院の幼年部より進学をするのが常であったが、

 側妃のクレアが万一のことがあってはと、

 家庭教師による教育を行い手元から離さなかった。

 レオンハルトがはじめて進学したのはユーリア王妃が死去した後であり、

 彼が13歳で中等部への進学が初めてであった。


 そのような状況下であったために、

 リリーナとレオンハルトは婚約者ではあったが、

 レオンハルトが13歳、リリーナが11歳になるまで、

 婚約の発表会以外で顔を合わせることはまったくなかったという、

 ある意味では貴族らしい希薄な婚約関係ではあった。


 リリーナが高等部へ入学した年、レオンハルトが入れ違いで卒業するという卒業のプロムで最初の事件が起こった。


「わたし、レオンハルト・フローリッシュ・ユーノスは、婚約者であるリリーナ・フォン・アマデウスとの婚約を破棄します。」


 王子であるレオンハルトから発せられたその一言で喧騒なその場は一瞬にして静まり返った。


 王立学習院の黒を基調とした制服を身にまとった王子が発したその発言を端に発し、

 そこから連なられた言葉は彼と彼女との関係をしるものからすれば、

 まったく荒唐無稽なものであった。


「彼女リリーナは、私と親しいメアリー・ハルスタイン男爵令嬢に対し、

 数々のいじめを行い、

 挙句の果てに、階段から突き落とすという暴挙にでた。」


「本来ならば、衛兵に突出し修道院にいれるところであるだろうが、

 貴様の父親の権力でもみつぶされてしまっている。」


「かわいそうで優しいメアリーは泣き寝入りをするしかない」


 などと、公然監視の中つらつらとのたまったのだが、

 そんなことを信じているのは、

 王子の取り巻き・・・現在ではメアリーの取り巻きの約5名しかいなかった。

 ただし、その5名は王立学習院の現生徒会であり、

 アマデウス家を除いては現在王国内での主流派ともいえる家々の嫡男たちであったために、

 さらにたちの悪い状況ではあったのであるが。


 静まり返った中王子の独演はさらにつづいた。


「リリーナは生意気にもわたしレオンハルトに対して諫言としょうしての暴言をくりかえし・・・」


 そう、リリーナはメアリーを中心とした状況に年少ではあったが危惧し王子に対してやんわりであったが忠言をおこなっていた。


 メアリーにたいしてもその貴族らしからぬ言動と無責任な言動にたいしての忠告を親切心からおこなっていたのではあるがそれが通じることはなく、

 むしろ、メアリーを弾劾していると彼女から王子へ告げられる状況であった。;


 そんななか、現生徒会によるの専横は徐々に強まり、それに対する旗手としてリリーナが対立する構図ができていた。


 そういった状況ではあったが、リリーナの清廉な性格から彼の言うような陰湿な行いを行うなどとはその場の者たちの誰もがおもっておらず、

 メアリーの讒言であることは誰もがわかっていた。


 もちろん現生徒会のメンバー以外ではあったのだが。

最後までお読みくださいましてありがとうございます(・w・)


寒波の影響で会社内の導線がツルツルでかなり危険な状況です。

今週末も微妙な天気そうなのでお互い気を付けましょう!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ