第六話 『物語のくらげ』の終着点
#第六話 『物語のくらげ』の終着点
他人が紡いだ物語、他人が書いた物語に入り込める事もあれば、入り込めない事もある。
魔法を使って強大な敵に向かうもの。
人々が織りなす壮大な物語。
広大な宇宙を舞台にするもの。
きらびやかな夜の世界を描いたもの。
甘い愛を囁くもの。
私もそんな世界を紡いでいきたい。
紡ぐなら、楽しいものを。
虐げられる者も、虐げる者もいない世界を。
その世界に入り込むと時間を忘れ読みふけってしまう。
そして、物語を読み終わったあとでその後の世界を思い浮かべる事がよくある。
きっと誰しもがあると思う。
書かれてもいない物語を勝手に想像し、スピンオフを考え、自分を主人公として進める。
それはきっと作者も同じで、物語が広がるきっかけを作っているのだと思う。
何故ここでこんな事をするんだろう、何故何度も口にするんだろう。
それは作者が新しい世界を紡ぐ準備をしているところに違いない。
だから私もそんな風に世界を広げていきたい!
人類はまだ太陽系のほんのちょっと外を出たに過ぎないのに、物語の中では既に宇宙を縦横無尽に駆け巡っている。
そこに疑問をあまり持たない。
我々のいる銀河系は光の速度であっても通り過ぎるのに何十万年も掛かる。
小説の中ではその距離を克服し自由に行き来出来るようになった。
その共通の認識が作り手にも作品に入り込む読者の側にもあるからだ。
では・・・
転生ってなんだろう?
何故転生するのだろう?
どうやって転生するのだろう?
転生するからには理由があるはず。
私の中で転生はそれほどに難しい話だ。
宇宙船に乗って宇宙を駆ける方がよっぽど気が楽だ。
何しろ、何故?が不要だから。
魔法ってなんだろう?
魔法の元となるエネルギー、魔法の構築、詠唱の有無、利用制限や影響範囲を考えると無限のパターンがありそう。
攻撃魔法や防御魔法、それに生活魔法!?
それって文明とどうやって両立していくわけ?
私にはまだ魔法は難しくて使う事が出来ない。
いつか私も魔法を使えるようになりたい。
ゲームに至ってはもっともっと難しい。
まず、ゲームのルールを考えるのが難しい。
その世界の中にあって特別な存在を考えると何故?が付きまとう。
それを解消しようとすると世界に綻びが出来てしまう。
それならゲームの中にいるモブの一生の方が気が楽だ。
『ゲームの世界に転生しましたが、私はただの村娘なので勇者様を食事で体力回復します』
どんなに傷付いた勇者様でも(例え腕がちぎれそうでも)ご飯さえ食べさせれば回復出来る!
最後のボスと戦う時も勇者様にスプーンでご飯を運んで回復する役目。
あ、ゲームの世界だと現実世界と違って少しの矛盾は許容出来る。
ようやく私は気が付いた。
私が書きたいものは、私の疑問や違和感が土台になっている事に。
疑問や違和感をとことんまで突き詰めて考え、その世界を構築していきたいのだ。
地球を一周するくらげのように流れに身を任せる旅だったけれど、それがはっきりしてようやく次に向かう目標が出来た。
次に向かうべきはあっちだ!
・罪人の姫
・間違いXX国王XX
・XXX戦姫X
・僕XX




