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世界最高のパティシエ〜罪深き男の奮闘物語〜  作者: 茄子の皮
お菓子屋キャンディスイーツ
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アリスの今後①

 冒険者ギルドへ戻り、スラダンジョンに新しい道が出来た事を報告した。

 スラダンジョンにオークジェネラルが出ると聞いて、冒険者達は喜んでくれていた。

 他のダンジョンではオークみたいに食用の肉が手に入りにくいため、オークジェネラルの肉は街で最初は高値で売れるだろう。


 帰りに教会でお祈りをして、ダンバルさんと別れ店に帰る。


 店は問題なく営業しており、庭で食事をする人達が多くなっていた。


「ジェーンさんのキャラメルパンが売れているのかな。」


 店の売上は、だんだんと落ち着いてきて、毎日40万エルほどになっている。

 ジャムの売上は、最初に買ったのが無くなったら購入する人がほとんどだが、パン屋でジャムパンが売られ始めると、冒険者等は買わなくなっていった。

 キャラメルやクッキーは、おやつで買って行く人が多いらしい。甘い物が好きな女性客が多く見られる。


 店の売上の心配も無さそうなので、今日はアリスに話を聞こうかな。


 宿に戻りアリス用の部屋を一部屋借りた。アリスはお金を持っていなかったので、俺が払う。


「さて、アリスについて教えてもらおうか。」

 俺の部屋で話を聞く。


「まず私は人間ではありません。精霊族です。人間のダンジョンマスターもいますがほとんどいません。」


「じゃあその見た目はなんだ?」


「この見た目は以前ダンジョンに来た人を真似てるだけです。始めてダンジョンに入った彼女なので、印象に残っていたので、姿を借りています。」


「それは最近か?」


「いえ。もう500年も前ですね。」


 500年前か。なら同じ人に会う事はないな。


「それでダンジョンマスターの師匠はどこにいるんだ?」


「師匠はベルドルドと言いまして、魔界を主に活動しています。人間界で有名なのがジュラグの洞窟と呼ばれるダンジョンですね。」


「いや知らないな。冒険者ギルドで聞いてみようか。」


「ジュラグの洞窟はSSSランクのダンジョンでして、普通なら最下層へはたどり着けないのです。そこでダンジョンポイントを使って強化しながら進むのです。」


「今がオークジェネラルの強さだろ?」


「いえ。毎日強化しないと力が落ちて行くのです。今日だけその強さなのです。鍛える必要もありますが、ほとんど能力が上がりませんでした。」


 精霊族は筋力がほとんどなく、魔法が得意な種族らしい。ダンジョンポイントを使って毎日強化すれば強くなれるのだろう。


「それでダンジョンポイントはいくら必要になるんだ?」


「そうですね。ジュラグの洞窟を行くなら100億ポイントくらいですかね。」


「100億ポイント! それはまた大変だな。」


「なので、師匠がダンジョンから出て行きそうな場所を巡ってみます。魔界や精霊界、亜人界、人間界ですね。」


 魔界には魔族と呼ばれる者達がおり、魔王は人間界を支配しようとしているのだ。精霊界には、精霊種の妖精達やエルフと呼ばれる人達がいるらしい。亜人界には、獣の見た目をした人達がいるらしい。


 その世界を見るのは俺の夢でもあるから見てみたいな。


「最初の目標は私の自由に出来るダンジョンを増やします。管理ダンジョンは10億ポイントで出来ます。自動ダンジョンなら5000万ポイントですが。面白くないですからね。スラダンジョンと呼ばれてるあのダンジョンは、自動ダンジョンです。師匠からポイントをもらって作りました。」


 自動ダンジョンだから、出る魔物も固定されているらしい。オークジェネラルは、ポイントを使って追加したので、冒険者が来ないとオークジェネラルは復活しないし、宝箱も出現しない。アリスがポイントを使えば増えるがあまりやる気はなさそうだ。


「私が持っているダンジョンは、あの一つだけです。なので、10億ポイントを貯めてキャンディ様が使いやすいダンジョンを作りましょう!」


「俺が使いやすいダンジョン?」


「はい!キャンディ様が使いやすいダンジョンにしてください。キャンディ様の力が無ければ、私はあのダンジョンから一生出る事ができませんでした。」


 あのダンジョンで1000万ポイントを貯めるのは、不可能だろう。500年前に最初の人が来たなら、500年はダンジョンに居たことになる。

 良かったね。俺が来て。


「でも10億ポイントか。いつ貯まるかな。」

 1日で1000万ポイントを貯めたが、なかなかキツイ。無理やりポイントの為にスイーツを作るのは、嫌だな。


「大丈夫です。10年もあれば余裕で貯まります!」


 あっそうか。人間の感覚じゃなかった。

 精霊族に寿命は無いに等しいらしく、人間なら100年生きれば長生きだが、精霊族なら時間は問題じゃないのか。


「そうか。なら10億ポイントを貯めるまでよろしくな。」


「いいえ。違いますよ。」


 ?


「キャンディ様のスイーツをキャンディ様が死ぬまで食べるのが、私の目標です。師匠に会うのは、その後でも大丈夫です。」


「え?早く師匠に会いたいんじゃないの?」


「いいえ?もう500年以上会って無いのに、たかが100年くらい先でも問題ありません。それよりもキャンディ様のスイーツが食べれ無い方が問題です。生まれてきて、こんなに美味しい食べ物は、ありませんでした。もうキャンディ様のスイーツ無しでは生きて行けません。なので、ずっと付いていきます。」


 ずっと付いてくるのか。可愛い見た目だから、悪くないけど、将来の事を考えるとどうなるんだろう。


「わかった。これからよろしくね、アリス。」


「はい!よろしくお願いします。」


 アリスは笑顔で言っているが、今後について話が必要だな。




毎日朝7時に次話投稿しています。


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