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世界最高のパティシエ〜罪深き男の奮闘物語〜  作者: 茄子の皮
お菓子屋キャンディスイーツ
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スラダンジョン 地下2階

 階段を降りて地図を見ながら、ダンジョンを歩いていく。


「やっぱりスライムばっかりだね。」


「そりゃあ、スラダンジョンだからね。」


「魔石とスライムゼリーは結構集まったよね?」


「うん。もう100個以上あるね。」


 ダンバルさんが言うには、以前よりもスライムが沢山出てくるみたいだ。魔石を集めるのに楽だからありがたい。


 そろそろ地下3階の階段が見えてくる道だ。


 ん?ここの道は地図に載ってないな。


 階段前は一本道だが、途中に道が出来ていた。しかも他よりも明るく気付きやすくなっている。


「新しい道か。ダンバルさんどうする?」


「行ってみよう。スラダンジョンだから、強い奴はいないと思う。お宝があるかも知れない。」


「お宝か。何が欲しい?」


「力の指輪か、毒無効の指輪かな。あれば、便利な指輪だよ。」


「俺はカカオが欲しいな。チョコレートを作りたい。」

 チョコレートがあれば、頭の中のレシピが沢山作る事ができる。


「カカオはなかなか無いよ。植物ダンジョンならありそうだけどね。」


 そうか。無いのか。



 ???『力の指輪は2ついける!毒無効の指輪とカカオは無理!ごめんね!』



 未確認の道を進むと、広い空間が見えてきた。


「店長下がって!」

 ダンバルさんが立ち止まり、ゆっくり下がってきた。


「どうしたの?」

 小声で聞いてみると、広場を指をさす。


「オークがいる。しかも上位種。キングまではいってない。ジェネラルかも知れない。」


 離れていても分かる巨体が見えた。オークジェネラルは、Bランクの魔物でBランク冒険者並みの強さがあるらしい。鉄の棍棒を持っており、俺なら一撃で殺られるだろう。


「勝てるの?」


「多分勝てる。一匹だから店長が標的にならないなら大丈夫。トラップがなければ大丈夫。」

 ダンバルさんが、心配そうに言うが凶悪な笑顔でオークジェネラルを見ている。


 うん。楽しいんだね。

 俺はその笑顔で漏らしそうだよ。


 オークジェネラルよりも、恐ろしいダンバルさんが待てないとばかりに、ストレッチを始めている。


「わかりました。頑張ってください。俺はここで待ってます。」


「わかった。行ってくる。」

 ガシャンガシャンと剣と盾を床に置き素手で向かって行く。


 え!

 装備使わないの!


 ゆっくりとダンバルさんがオークジェネラルの前に行くと、オークジェネラルが咆哮をあげながら棍棒を降りおろした。


 バゴン!

 棍棒をダンバルさんが、殴りつけると、棍棒は真っ二つに割れてしまった。

 ドゴ!

『フゴッ!』

 オークジェネラルの腹を殴ると、オークジェネラルはくの時に折れ曲がり、ダンバルさんは、頭を掴み床に叩きつける。

 床に転がっているオークジェネラルの頭を蹴り上げると、オークジェネラルは息絶えて、消えてしまった。


 討伐完了かな。


「終わったよ。」

 ダンバルさんが戻ってきて、剣と盾を装備する。一緒にドロップアイテムを確認すると、魔石とオーク肉が落ちていた。


「肉か。オークジェネラルなら美味しいだろうな。」


「そうなの?食べたことないな。」

 オークの肉は、食べたことない。この辺にオークが居ないので、食べる事がないのだ。


 ガゴンガゴン!

 広場に鉄の宝箱が2つ出現した。


「ダンジョンアイテムだ。罠があるか確認する。」

 ダンバルさんが盾に隠れながら宝箱を開ける。


「罠はないな。」

 2つ共開くが何もおきない。


「指輪だ。力の指輪が2つだ。」

 どちらの宝箱にも力の指輪が入っていた。


「店長はい。」


 ダンバルさんに力の指輪を一つ渡されたが、これはダンバルがオークジェネラルを倒したからゲット出来たものだ。


「いや。ダンバルさんに上げるよ。俺が倒した訳じゃないし。」


「いや。店長に誘われなかったらゲット出来なかったから。一つは貰うからもう一つは店長に上げる。」

 ダンバルさんは清々しい笑顔で見てくる。オークジェネラルを倒して満足したのかな。


 断るのは失礼になるのかな。


「わかった。ありがとう。」

 力の指輪を左手の小指につける。つけると、指の太さにぴったりになった。少し筋力が上がった気がする。


 広場には他に何もなく、道もない。

 道を戻り地図通りに地下3階への階段を降りていった。





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― 新着の感想 ―
[気になる点] ダンバル…コミュ障でバトルジャンキーって…寝転ぶ柴◯先生のスマホの作品に出てくるキャラクターに似ていて、とても好感が持てるキャラクターですね!…それは私がレビュー書いた作品で面白いです…
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