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021 初クエスト

 転移で俺達4人は、パークス共和国へと着いた。


 転移先はパークス共和国の街の中にある宿屋だった。

 ここの宿屋も《完全なる平和》の隠れ家として使われているらしい。


 俺ら4人は、宿を出て冒険者ギルドへと向かった。


「そういえば、冒険者ギルドに行くの、初めてだな」


 冒険者ギルドかー。実際に行くのは初めてなんだよな。


 結菜とカーミルが「あたしも」「わたしも」と言う。


「あら、みんな行ったことないのね。まあ、それもそうよねー」


 リザさんは続けて言う。


「いろんな人の依頼があってその中から好きな依頼を受けて――まあ、実際に見てみたら分かるよー」


 まあ、だいたいどんな所か想像は付く。

 だが、実際に自分が行くとなるとワクワクする。


「なんだか、街の人達、元気ないね」


「そうだね。それに、露天の商品も少ない感じがする」


 カーミルと結菜が街の雰囲気について話している。


「たしかに、そう言われてみるとそうだな」


 ロエリロード領の街と比べると活気も無く、露天の商品の数も少ない感じがした。


「魔物が大量発生してるから、流通とかにも影響が出て来てるのよ」


 リザさんの言葉を聞き、俺はそんなに影響が出て来てるのかと思った。


 しばらく4人で歩きながら話をしていると冒険者ギルドに着いた。


 冒険者ギルドの中に入る。


「冒険者のみなさま! 魔物の討伐の依頼を受けてください!!」


「街の周辺、流通経路の魔物の討伐を優先してください!」


「魔物の討伐には報酬が上乗せされます! 魔物の討伐を!」


 冒険者ギルドの職員と思わしき人たちが大声で冒険者へ向かって魔物の討伐を受けてくれと言っていた。

 冒険者達も掲示板らしき場所に大量に群がり、張ってある紙を取ると次々と受付へと向かっていた。


 凄い人だかりだな。


「私、ちょっと依頼取ってくるねー。そこでまっててー」


 リザさん冒険者でごった返している掲示板へと歩いていった。


 冒険者ギルドに初めて来たが、想像通りだったが本物は違うなと思った。


 リザさんが掲示板から紙を数枚持ってきた。


「それじゃあ、受付に行こっか」


 俺達4人は受付に行く。

 リザさんが紙を受付に渡す。


「皆様、ギルドカードの提示をお願いします」


 皆、それぞれギルドカードを受付に渡す。


「ありがとうございます。それではお気を付けて」


 返されたギルドカードを受け取る。


「それじゃあ、魔物討伐に行こっか」


 リザさんのちょっとご飯でも食べに行こうみたいな軽い感じの言葉で俺の初の依頼――クエストは始まった。


★★★


 俺、結菜、カーミル、リザさんの4人は街から少し離れた林の中にいた。

 そして、ゴブリンの群れと戦っていた。


「【龍撃】」


 カーミルがゴブリンを殴り飛ばしたり、蹴り飛ばしたりして次々と倒していく。


「【剛力】」


 結菜もゴブリンを次々と殴り飛ばしたり、蹴り飛ばしたりと倒していく。


 リザさんは光の弓から光の矢をどんどん放ち、次々とゴブリンの眉間を撃ち抜いていく。


 俺はゴブリンの1体と死闘を繰り広げていた。


 ゴブリンがショートソードを振り下ろしてくる。


 俺はそれを短剣で受ける。


 重い! こんなに強いのか! ゴブリン!


 俺は投擲用の短剣を投げて反撃する。


 グギャ!


 ゴブリンのふとももに短剣が刺さった。


 ゴブリン、こんなに強かったのか。


「ユウシン君、何遊んでるのー」


「リザさん! 俺、真面目に戦ってますよ! うわ!」


 ゴブリンが横薙ぎにするショートソードをどうにか避ける。


 投擲用短剣を渾身の力で投げつける。


 グギャギャギャ!


 ゴブリンの目に短剣が刺さりのたうち回る。


 俺はその隙に短剣で首を切った。


 よし! 1匹倒したぞ!


「カーミルちゃん、ユイナちゃんこっち戻ってきてー。まとめて片付けるから」


 カーミルと結菜は、ゴブリンとの戦闘を切り上げて戻ってくる。


「【光の矢雨】」


 光の矢が雨のように空から降り注ぎ、無数にいるゴブリンを貫いていく。


「凄い数だったね」


「そうだね。ゴブリンは弱いけどあの数いるとね」


 結菜とカーミルが話している。


 そういえば、あの2人はいつの間に仲良くなったんだ?


 ギルトへ行く時や街の外へ出る時もよく話していた。


 まあ、2人が仲良くなるのは良い事だ。


「カーミルちゃん、ユイナちゃん。良く頑張ってたわねー」


 リザさんは2人を抱き寄せる。


 エメラルドグリーンの髪と瞳を持つエルフのリザさん、真紅の髪と瞳を持つカーミル、黒髪のショートカットで可愛い結菜――なんと素晴らしい光景だ。


「そういえば、ユウシン君。ゴブリン何体倒した?」


「……1体です。スキルが発動して無かったらこんなもんですよ」


 俺は少し不貞腐れた感じで言った。


「ごめん、ごめん。次からは使っていいから。ユウシン君にはスキルが無い時の自分の力をしっかり知っててもらいたかったから」


 確かに俺は三ヶ月の訓練でだいぶ強くなったし、スキルが無くてもゴブリンくらいだったら余裕で倒せると思っていた。

 結果はゴブリンの一体と死闘を繰り広げる事になったが。


「それじゃあ、次、行きましょうか。よし、ユウシン君は私が背負おうかなー」


「「あたし(わたし)が背負います」」


 結菜とカーミルが同時に言った。


「わたし、さっき背負ったから。ユイナが次、背負っていいよ」


 結菜は「ありがとう」とカーミルに言う。


 俺は結菜の小さな背中に背負われる。

 結菜に背負われるのは2回目だ。


 結菜からいい香りがする。


 俺達4人は次の魔物がいるところへと向かった。



 青い肌でムキムキの3m近くある人間型の魔物――ブルーオーガの群れを見つけた。


「何かから逃げて来てるみたいな感じね――とりあえず全部狩るよー」


 俺を背負ってる結菜が「……凄い数」と漏らす。


「ユイナちゃん。ユウシン君を降ろして」


 リザさんの指示で俺は結菜から降りる。


「ごめんねー【光線】」


 リザさんが俺を人差し指で指すと、その先からレーザーの様に細い光だ出て俺の左胸に――


 ――――〈死からの反撃〉発動。


「それじゃあ、あのブルーオーガの群れを殲滅するよー」


 リザさんの合図を皮切りに戦闘が始まった。


 俺は真っ先にブルーオーガの群れに突っ込んで行き、次々と首を狩っていく。


「【龍撃】」


「【剛力】」


 カーミルと結菜も次々とブルーオーガを倒していく。


「【光の弓】」


 リザさんは光の弓で光の矢を放ち、次々とブルーオーガの眉間を貫いていく。


 しばらくそのまま戦闘が続く。


 俺は短剣でブルーオーガの首を次々と刎ねていく。

 時折、投擲用の短剣を投げたりもした。


「なかなか減らないわねー。カーミルちゃん、ユイナちゃん下がって来て――――【光の矢雨】」


 カーミルと結菜がリザさんの元に戻ると矢の雨が降ってきた。


 ちょっ! 俺がいる所に魔法が――

 まあ、ダメージは自体は大した事無いが服が――


 魔法が終わり、あたりのブルーオーガは全滅した。

 そして、俺の服も全滅した。


 こんな事、なるなら最初からあの魔法使ってくれよ。


「ユウシン君、また全裸になっちゃてどうしたの?」


「リザさんの魔法のせいでしょ!」


 結菜とカーミルは俺を見て林檎のように顔を真っ赤にして目を逸らす。

 目を逸らした2人だが、チラチラこちらを見てくる。


「ユウシン君、服が無いのに堂々としてるねー。もう服いらないんじゃない?」


「リザさん何を言って――あっ」


 俺はあわてて両手で息子を隠す。


 俺は、リザさんに着替えを貰って着替えた。


 それから、オークやコボルトの群れを討伐して日が暮れる前に冒険者ギルドへと戻り報告をした。

 冒険者ギルドの受付で依頼達成の報告をした時、魔物の討伐数に受付の人が驚いていた。


 報告を終えた俺達4人は宿屋へと戻った。

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