3人の絆
拠点の二階の部屋を一部屋ずつ男部屋と女性部屋とし、残りの部屋に荷物や武器などの物品を保管しておくことになった。
ソウルは男部屋に入ると不貞腐れて布団に潜り込んだ。
なんというか、すごいショックだった。これまで3人でやって来たことが、こんなあっさりと終わってしまうなんて。
「ひでぇ話だ」
ソウルは1人呟いた。薄暗い部屋には誰も答えるものはいない。
トントン。
誰かが部屋をノックする音が聞こえる。
「ソウル、入るよ?」
レイだった。
「.......」
ソウルは寝たフリを決め込む。
「.......不貞腐れてるね」
レイは苦笑いをする。うるせぇ。
「ソウル、1つだけ伝えておこうと思うんだけど」
レイはやれやれと言った感じでソウルのベッド脇に座ると小声で呟いた。
「ぼくは、ぼくら3人の絆を信じてるよ」
「っ!」
その言葉にソウルは身をふるわせる。
「じゃあ、ぼくは今からお風呂に行ってこようと思うけど。ソウル、君はどうする?」
レイはにっと笑顔を作る。
「.......分かったよ、おれも行くよ」
そう言ってソウルは布団から身を起こす。
「じゃあ行こう」
そう言って2人で部屋を後にするのだった。