買い物
「お騒がせしました...」
オリビアは深々と頭を下げる。
なんとかオリビアの誤解?を解いて一段落した一行は以前オリビアと訪れた事のある商店街の方へと足を運んでいた。
「とりあえず、シーナさん!ソウルさんと一緒に暮らすのはダメです!」
ビシッとシーナに指を立てる。
「.......」
対するシーナはムスッと膨れた顔でそっぽを向く。
それにしても、オリビアはよくあのシーナに言うことを聞かせたものだ。
(「いいですか、あなたがソウルさんと一緒に住むと言うなら私はソウルさんにあんなことやこんなことをして誘惑しますからね?」)
(「.......っ、わ、分かった。分かったからやめて」)
何やら2人でこそこそ話をしている。シーナは顔を真っ赤にして動揺しているがどうしたのだろうか。
「.......ソウル、君はほんとに罪な男だねぇ」
そんなソウルにレイがため息をつく。
「何の話?」
「別に?」
「お待たせしました!さぁ行きましょう!」
オリビアがニコニコしながら告げる。シーナは何やらぐったりしていた。
なんてやりとりをしながら商店街にたどり着くと簡単な日用雑貨や食材を調達していく。
「.......むぅ」
シーナがトマトを両手に首を傾げる。
「あぁ、トマトはハリがしっかりしててヘタが緑でピンとしてるやつをだな」
「は、針?下手??」
どうやらシーナはよく分かっていないようだ。
「えーとだな...」
ソウルは苦笑いしながらも野菜の選び方を教えていく。
「ソウルさん、ほんとに詳しいんですね」
オリビアが驚いたように覗き込んでくる。
「あぁ、孤児院でなるべく安くて美味いもんを食わせてやりたかったからさ。近所に住んでるおばちゃんに料理を教えてもらったんだよ」
シルヴァももう少しそういったことを勉強してくれればありがたかったのになぁと思い出に浸りながら答える。
「へぇ、じゃあ料理の腕も?」
レイも興味をひかれたように尋ねてきた。
「人並みには...な?よかったら今日ご馳走しようか?みんなに手伝ってもらったお礼として」
「た、食べたい」
シーナはフードの奥から目をキラキラさせている。
「私も食べたいです!」
「じゃあ、ぼくも相伴に預かろうかな」
「よし、じゃあ決まりだな」
ソウルはにっと笑う。
誰かのために料理を振る舞うのはシナツ以来だ。うんと腕を振るってやろう。そう気合いをいれるのだった。




