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キミの声  作者: AYA
10/14

携帯と睨めっこ

図書館で一緒にテスト勉強した日の帰りに

僕は佐々木君と連絡先の交換をして

簡単にメッセージを送れるアプリのIDも

教えてもらった


「で?何をそんなに悩んでる訳よ?」


携帯の画面を見つめながらの僕に

京弥は呆れた口調で言い放つ


今は学校から帰って来て京弥が僕の部屋の

ベッドに横になりながら雑誌をペラペラと

めくり大して面白く無かったのかポンと雑誌

を置いて携帯を握りしめる僕に呆れ顔だ


京弥には一緒にテスト勉強をした話しかして無い

それまでの佐々木君とのやり取りは京弥に話すと余計ややこしくなりそうなので秘密にしてる


「だ、だって、メッセージ送っても良いって言われても…何て打てば良いのか分からないだもん…」


電話なんかそれこそ無理だし…

メッセージ位ならって思ってたけど

このメッセージのアプリは簡単に相手に

送れるけど、その送った相手がそのメッセージを読んだのか読んでないのかすぐ分かってしまう


俗に言う既読したかしてないかだ

既読したのにメッセージを返さないままを既読スルーとかクラスの女子が言ってるのを良く耳にしてたけど…

まさか自分もこのメッセージ機能を使う日が

来るとは思って無かったから


今さっき佐々木君から


『明日からテストだな~西野は勉強中?』


とメッセージがピコンと入って来たのだ

それを待ち受け画面上で見て返さないままの

僕に京弥は「なら!オレが代わりに返信してやるよ」と僕の携帯を難なく奪って行った


「え!ちょっと!京ちゃん待って!」


「何だよ?お前が返信しないからオレ様が返してやるって言ってんのに」


「そ、そうだけど…なんて返すつもり?」


京弥は僕のその言葉に意地悪な笑みを浮かべて、僕の携帯をポチポチと触り「ほれ!」と

メッセージ画面を僕に見せに来た


『メッセージありがとう♡今は佐々木君のメッセージ待ってた所!』


な、な、なにこのメッセージは!


「止めてよ!な、な、なんでハートマークが要るの?それに馬鹿みたいに思われるよ!」


まだ送信されて無いけれど、余りに酷すぎる!


「あぁ?馬鹿ぁ?お前のがバカだろ!佐々木からのメッセージ来てから何分経ってんだよ

!」


「うっ…じゅ10分位…?」


京弥ははぁーとため息をついて「お前なぁ…」と今日何度目になるか分からない呆れ顔をされた


「だ、だってこういうやり取り初めてだし、向こうもテスト勉強してるかと思ったら邪魔じゃないかなって…」


京弥は「はぁ?」と言うと僕の髪の毛を両手でグシャグシャしながら


「ちょ!止めてよ髪の毛絡まる!」


僕の制止も聞かないまま更にグシャグシャにされた


「返信しない方が余計気になるつうの!バカ奈央!」


やっと京弥の手から解放された僕は髪を整えながら「え……そうなの?」と返すと京弥は


「あぁ!もう面倒くせぇな~!直接電話してやる!」


は?

直接電話!?


そういうが早いかサッと携帯を操作して

スピーカーモードに切り替えコール音が聞こえた


「えええ!!な、何電話勝手にかけてんの?」


「うるさい!こうでもしねぇとオレはお前のウジウジ顔をずっと見ることになる」


ウジウジ顔って…

京弥は本当に我が道を行くだから良いかも知れないけど…

普通は迷うよね?

それも相手が自分の好きな相手なら尚更だよ


『もしもし…西野?』


コール音が切れたかと思ったら佐々木君の声

が聞こえた


京弥はほれほれ!っと携帯を差し出して来るけど、僕はブンブンと頭を左右に振って

直接話すのは無理!とジェスチャーする



『え?…もしもーし西野~?』


と佐々木君が困っている声がする


どうしょう…

いきなり電話で話すなんて何を話せば良いのか…


僕が何も話さないでいると京弥が痺れを切らしてスピーカー越しに「あ。オレ滝沢」と佐々木君と会話をし出した

佐々木君は少しの沈黙の後に『え?滝沢?…てかこの番号西野のだよな?』と慌てている

当然、佐々木君も驚くに決まってる

僕の携帯から京弥の声が聞こえたりしたら


「そうそう、これは奈央の携帯、奈央が佐々木のメッセージ来てからウジウジしてるのウザイからオレが代わりに電話してあげてんの!」


ひぃぃ!

佐々木君にまでウジウジしてるのバラすとか

本当に京弥は意地悪だぁ!


『いや。それよりなんで西野の携帯持ってんの?つか今、西野と一緒な訳?』


そうだよね…

そう思うよね…

ごめんね佐々木君、この暴君のせいで


僕はハラハラしながら京弥と佐々木君のやり取りを耳をせませながら見守る


「当たり~!今、奈央の部屋からかけてる~っで本人もちゃんと内容聞こえる様にスピーカーにしてるからな」


『スピーカー?ってそれより…西野はなんで電話に出ない訳?』


えぇ!?

何かちょっと怒ってる様に聞こえるんですけど!

もう良いから早く電話切って欲しい~!


「そう!それな!つか人気者の佐々木君よ~テスト勉強一緒にしたからって連絡先交換すんの早くね?」


『は?それこそ滝沢に関係ないと思うけどな』


な、何か険悪ムードになって来てる?

もう!すぐ京弥は喧嘩越しに喋るんだから!

僕は京弥が座っているベッドに近づいて

携帯を取り上げ様とするがスルッと交わされた


「もう!!京ちゃん!」


すると電話の向こう側で佐々木君が『西野?』と聞いてきた


「奈央はビビりだからメッセージもろくに返せねぇの!な?奈央?」


意地悪!

意地悪だ!


「ち、違うよ!テスト前だから…邪魔したくなかっただけだもん…」


最後は聞こえたか分からない程小さい声になってしまったけど

でも、本当に邪魔はしたくなかったのは本当の事だし!


「…だとよ、分かったか?佐々木。いきなり奈央に高いハードル出すなよ、こいつ10分もメッセージ打つの迷う位だからな」


「ちょ!京ちゃん止めてって!もう良いから!僕に代わって!」


京弥はしてやったりみたいな顔をしてスピーカーモードから通常通話にボタンを操作して携帯をポンと投げて来た


「わっ?もう!京ちゃん」


携帯を落とさず受け止めたけれど投げて渡さないで欲しい!


京弥はベッドから降りると僕の耳元で

「邪魔者は消えてやるから、後のフォローは自分でしろよ!」と言いながら僕の部屋から

出ていった


後のフォロー?

何?


掻き回すだけ掻き回して後は放置って…

本当に何をしたかったのか意味不明!


は!

それよりまだ佐々木君と電話が繋がったままだ


僕は深呼吸して携帯を耳に当てた


「も、もしもし…?」

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