2話 日常2
「ああ、ハラヘッタねぇ」
「いつもの事でしょう」
毎回の如くキツイ返事
「はぁ、
お前にもこの耐え難い
飢餓感を共有出来たら
良かったのに
なんで
繋がって無いんだろうねぇ」
沈んだ声でそう言った
「さあ?
元々私の体だったのに
勝手に割り込んできたのは
貴方でしょう
いい迷惑だわ」
やれやれといった様子だ
「それなりに繋がってるけど
完全じゃない
だから
私はお前の事が理解できない
お前も私の事が理解できない
でも
時間の問題だと思うよ
現に今お前の思考は
怪物に近い事に気ずいているのだろう?
完全に怪物とは言わないけど
人の思考とはかけ離れているんだよねぇ
時間は掛かるけど
私は待つさ
お前が同属に成るのを
いつまでもさ」
熱のこもった声でそう言った
「まるで私が怪物に成るまで
そこに居座っている様な物言いね」
「居座ってるさ
居心地もそんなに悪くないし
食べ物には多少の不便はあるが
死ぬことは無いからねぇ」
「そう成るまで私が貴方を
追い出さないとでも
思っているの?」
「追い出さないさ
てか
追い出せないさ
お前は私が出た時
何をするか
分かってる
だから
絶対に追い出せないのさ
何があってもねぇ」
「・・・・・・・」
暫しの沈黙
「そうね
確かに私は貴方を
追い出せないのよ
絶対に
でも
わからないわ
なぜなのかしら
なぜ私をそこまで怪物に
したいの
そんな事に成れば
貴方は恐らく消えてしまうわよ?」
「違うよ
違うんだよ
私程の存在が消えるなんて事は
ありえないんだよ
仮にも【空腹】と言う
二つ名を持っていたんだからねぇ
可能性としては
私がお前を乗っ取って生まれ変わる確率が0.1割
別の同属と怪物として分かれるのが0.9割
そして
残りの9割が
そのまま1つの異なる
思考を持った怪物とも呼べない
何かに成るのさ
私は
同属同属言ってるけど
同属と言うのは
私達が自分達と似た生物達の事を
と言うか気を持っている生物を
指す言葉だから
同属=怪物ではないさ
ちゃんと区別があるしねぇ
もっとも
お前達人間は同属達も含めてを
【怪物】と一纏めにしている様だけどねぇ
それは人間が魔を持ている生物を
貴方は魔を持っているから人間です
と言ってる様なものなんだよ
言葉すら交わせない様な
虫けらでさえ人間と纏めてるようなものさ
そう思うと面白いもねぇ」
クスクスと笑いながらそう言った
「人間は脅威と思ったり
理解できない力を持った
生物を全て怪物と言い軽蔑する
和解など望んでいない
人間はそう言う物なの
会話など成立しようとしまいと
関係ないのよ
自分達こそ頂点で無ければ
気がすまない
そう言う生き物なのよ」
怨めしそうにそう言った
「人で在りながら人を恨む
なのに人で在りたいと思う
私にはやっぱり
理解できない
こちら側ににきた方が
精神的にも肉体的にも
良いと思うのにさ
人に紛れて暮らすなんて
窮屈でしょうがないと思うんだけどねぇ」
「良いのよ
好きで人間として
生きているのだから」
「いつまで
欺いていられるのか
見ものねぇ」
侮蔑を孕んだ声でそう言った
拙い文ですが
お読み頂き
ありがとうございました。




