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エピローグ
誰かがこの手記を読んでいる頃、世界はどうなっているだろうか。
新たな色で塗られているのだろうか、それとも変わることなくあり続けているのだろうか。
私がこの手記を残すのは、あの方のことを。
世界を変えるために抗い続けたあの方のことを、誰かに覚えていて欲しいからだ。
私に後悔は無い。
唯一つ、あの方との約束を破ったこと以外を除いては。
私は破ってしまった。
俺を一番にするなという約束を。
私は誰よりも、彼を愛してしまっているから。
その約束を護ることはできない。
彼を愛しているから。
~魔女の手記 最後の一ページより~
ある勇者と魔王の生まれた世界 fin
この後の世界のお話も書いております。
ある魔王と呼ばれた少女の旅
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