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⑹『白昼夢に於ける、一考察』
⑹『白昼夢に於ける、一考察』
㈠
完全的思想支配というものからは、我々は逃れたいものである。自由、という言葉には多くの意味が含蓄されているが、それがまた、白昼夢とも、酷似している点を、逃す手はあるまい。自由、それは、不自由という概念があるからこそ、成立する概念である。
㈡
つまり、不自由に包囲された中核に位置するものが、自由である。この様な、周縁的発想から、また、白昼夢も解読できよう。それは、夢を見るという現象に包囲された中核に、夢があると言えるだろう。つまり、夢という概念前提の、白昼夢なのである。
㈢
そう言ってしまえば、白昼夢を見ることが、とても気楽になるだろう。或いは、説明不可能なことが、不自然だと思わなくなるだろう。説明不可能、放置しても、違和感がないのは、夢、という不可思議な現象に包囲されているからである。我々は、時には、宇宙の未解読に、白昼夢を重ねてみたいものである。




