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幼なじみ

「………」


ゴブリンロードを討伐してわかったことが二つある。

一つは、今のレベルでのソロ攻略はこの辺りが限界だということ。

二つ目は、死にかけてB級の魔物を倒すより、余裕に倒せるC級を十体倒した方が、レベルや金の効率は断然良い。

しかし、今の俺がギルドに入りに行ったところで、最低ランクのE級だとわかると、門前払いをされるだけ……どうすれば良いんだろう?


ギルドーー『覚醒者』を束ねるのが覚醒者協会だとすれば、戦場で自分の仲間のために戦うのがギルドである。ギルドは、A級を超えると、新しく作る事が可能にはなるが、大手に成長する事は不可能に近い。

この日本で大手と呼ばれるギルドは全部で三つある。


この全てがS級『覚醒者』をトップとしており、S級『覚醒者』はそれだけの影響力を持っている。


「とりあえず、これ以上深く潜る事は俺の命に関わるし、上に帰るか」


そうして、ゴブリンロードの死体から魔石を回収し、その場をあとにした。







【手軽ダンジョン】の外に出て換金を済ませ、そのまま協会を尋ねる。


「すいません、パーティー募集していませんか?頭数をあわせるためでもなんでも良いので」


パーティーを組むには何も、ギルドに絶対に入らなければいけない訳では無い。ダンジョンは資源が豊富だが、その資源が動くための足枷とも成り得る。そのため、パーティーを組み、弱い『覚醒者』には荷物持ちをさせる事がごく当たり前に行われている。


まさか、この制度を俺が利用する時が来るとは思わなかったな。


スキルの内容が発覚し、皆に無能と蔑まれてから何度も『何故弱いのに荷物持ちをしないのか』と言われてきた。それでも俺は、『覚醒者』として、このダンジョンを攻略したかった。


と俺が感傷に浸っていると、協会の人が、ランクの制限なく募集しているパーティーを俺に見せてくれた。


「E級でもパーティーを組んでくれる所は全部で三つ……?このパーティーってーー」


リーダー:鈴木浩二(すずきこうじ)……俺のスキルの事を最初に煽て、最初に俺の事を蔑み始めたーー俺の幼なじみ。


「すいません、この【残月パーティー】にお願いします」


……何だよ残月パーティーって、言ってる途中で笑いが込み上げて来たわ!誰だよ、この名前考えたやつ。


「わかりました、では、ランクとお名前をお願いします」


「すいません、認証カードは見せなくても良いんですか?」


「こういう荷物持ちの派遣では、なにかの都合で本名を明かしたくないと抗議してくる方たちが殺到しまして、荷物持ちならと、認証カードを見せなくても良くしたんです」


「わかりました……名前は”佐藤裕二(さとうゆうじ)”で、ランクはE級です」


「では、今から【残月パーティー】には連絡をしておきますので、日時などをお伝えするんので少々お待ち下さい」


そう言って、協会の人は裏に入っていった。




翌日【海霧ダンジョン】


「貴方が佐藤さんですか?」


木の横で準備をしている俺に話しかけに近寄ってくる。


「私がリーダーの鈴木です」


お前の名前と顔は嫌というほど見てきて遠目でも分かるが……お前は帽子をつけただけで、バカにした人間を把握出来なくなるんだな。


「………」


「大丈夫ですか?体調が優れないのならーー」


「すいませんご心配をお掛けしました……鈴木さんが申した通り、私が佐藤です」


「そんなに畏まらないでください……今日だけとは言え、”大切”なパーティーですから」


大切ーーねぇ。


「どうしました?」


つい疑っている事が顔に出始めて来て居たようだ。


「大丈夫です」


少し、話をしたが、すぐに鈴木は元居た位置に戻っていった。


「良いカモが増えた」


普通の人間には聞こえない声……そして、きっと変な風に笑っているであろう顔が想像できる。

やはり人間の性根は腐ったやつはどれほど時間が経っても腐ったままか、一体何が”大切”なんだろうか?





俺が鈴木と話してから十分足らずで全員集まっていた……というか、俺の後に来たのは一人だけだった。


「七人全員揃ったか〜」


鈴木が皆の中心に入り点呼を取り、そのまま話し始める。


「今日攻略するのは星二ダンジョンの【海霧ダンジョン】だ!いくらC級が居るからって、油断したらすぐに死ぬから、気をつけて行動してくれ。そして、今日は荷物持ちの佐藤さんが居るので、倒した魔物の魔石や、ダンジョン内の資源はじゃんじゃん渡してやってくれ……では行くぞ!」


鈴木の掛け声と共に、皆声を張る……というか、ここだけ聞いたら彼奴かどうかわからなくなるほど、良いリーダーとして行動しているらしい……あの言葉を聞いて無かったら、こいつが俺の知っている鈴木かどうか分からなくなっていた気がする。


しかし、ここはダンジョン……ここでは何が起きても全て自己責任。たとえここで殺人が起きようが、魔物のせいと言えば通ってしまう場所。


彼奴はこの場所をどう使って俺たちをカモとするのか考えていたら、皆が続々とダンジョン内に入っていき、俺は最後部で荷物持ち兼レベリングを始める

活動報告に現在の影山の能力等を上げておきます

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