荒れた荒野
二章にすすみます。
---謎の子供--
「クソ!クソクソクソクソ!!!クソがぁ!!。」
「落ち着けバルス。」
怒り狂う#茶髪の子供__バルス__#を宥める悪魔。
「これが落ち着いてられるかよ!!あの神共が!」
「なってしまっては仕方のない事だ。次の手を考えよう。神の干渉は確かに想定外だったが、神側もそう何度もこの世界に干渉は出来ないはずだ。何処に転移したのかを先に調べる為、一度戻ろう。」
「あークソ!わかったよ。」
そう言って2人はその場からテレポートで姿を消した。
そして残された其の場所は跡形もなく消え失せていて静かな沈黙だけが残った。
---ハル視点---
「見つけた。」
不気味な笑みで俺を見る茶色の髪をした子供。
それから圧倒的存在ともいえる悪魔。
死ぬ。死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ
うわああああ!!?
と、起き上がり目を開けた。
体は汗でグッチョリと濡れ、呼吸が乱れる。
「夢‥か。」
なんだったんだあいつは?
体は強張りガクガクとまだ震えが治らない。
そんな中、ふと周囲に目を向ける。
「え!?ど、どこだここ?」
あたり一面荒野が広がっていて、空は暗雲に包まれ薄暗かった。
震える体を無理矢理押さえ込み、立ち上がってみる。
何も無い。
「ランス?プリス?黒曜丸、瑠璃丸、プータン!パルル!皆んなどこいった?」
まさか、‥死んだーー
いや、まだそうと決めつけるのは早い。
何故ここにいるのかはわからないけど、とりあえず家に戻ってからだ。
けど、
もし戻ってまた#悪魔__あいつ__#がいたら?
いや、考えるな。
「‥とにかく戻ろう」
テレポート。
‥!?
直ぐに景色が変わるはずが、何もおこらなかった。
「な、なんで?もう一度!テレポート!」
嘘だろ?
「テレポート!テレポート!テレポート!テレポート!テレポート!!!」
何度も唱えたが、反応を示す事はない。
どういう事だ?
頭の中がグルグルと回り混乱し、良からぬ事が様々な形で想像を掻き立て溝落ちあたりが抉られるような感覚におちいる。
どうする?
まさか本当に皆んな死んでるなんてこと‥
まずい!
最悪な光景が頭が回り、足元の力が抜ける。
このままじゃダメだ!
一度深呼吸しよう。
それからだ。
一度地べたに座りこんで目を閉じる。
すーはー
こんな簡単に気持ちが治る訳ではないけど、抉られる様な感覚は消え失せ取り敢えず落ち着きを取り戻すことはできた。
まずは事の顛末を整理する。
あの時、悪魔が俺達に何の魔法かは分からないが魔力を放つ瞬間、俺は咄嗟にシールドを展開したんだ。
その時の意識は悪魔の魔法から皆を守る事しか考えていなかったが、よくよく思い出すと、俺と悪魔の魔法の間でもう一つの魔力爆発が起きていたような気がする。
あれはなんだったんだろう?
俺がここにいる事も考えてテレポート的な魔法なのか?
しかし、いったい誰が?いや、今はその事を考えるのはやめよう。
それよりも‥‥
やはりだ。
どうしてかはわからないけど身体の中の魔力が一つも感じとれなくなっている。
こんな状況で見知らぬ土地、辺りを見渡しても何一つなく、あるのは荒野と、枯れた木がそこらかしこに生えているだけだ。
不味い状況だ。
本気でまずい。
また不安な気持ちが溢れ出て、身体が硬直しはじめ、呼吸が乱れはじめる。
クソ!
そう思った瞬間、真上から叫び声が聞こえだす。
「ぬおぉぉお!!どうなってるど!?うおぉぉ!!」
ドガァァアン!と音を立て、落ちてきたのは黒く丸い大型犬ほどの大きさに象のような鼻を持つ
プータンだった。
「プータン!!」
「ぬ、お?ハル。って、え!!?」
プータンを見るなり俺は抱きついていた。
「な、何するど!?き、気でもふれたかど!?」
「ふれてもいい!!生きててよかった。」
安心するあまり涙が溢れでてきた。
「な、なんで泣いてるど!?」
「いいんだよ馬鹿野郎!!」
プータンは焦り、若干俺に対して引きぎみではあったが、暫く俺が泣き終わるのを待っていてくれた。
案外いい奴だ。
心が折れそうになったけど、お前のおかげで助かったよ。




