リズリー襲来
すごくいい雰囲気でデートを締めて、せっかくどんぶりになりそうだったのに、ついオボロにデレデレしてチャンスを失ってしまった。帰ってきた後、せっかく一緒に寝てるのに、マコトは向こう側を向いて目を合わせてくれない。そんなに顔に出てたんだろうか。オボロ可愛かったもんなあ。なんて思いながら、眠りについた。
今日はまたユキが当番。朝、顔を合わせた時、マコトとキョウカに怒ってる様子はなかった。でも、埋め合わせはしなきゃだよね。多分二人とも、そういうつもりだっただろうし。とにかくみんなを見送った後、とりあえず街の散策に出かけた。
街を歩いていた時、すらっとしていて綺麗な女の子を見つけた。お、美人さんだ。……あれ、なんか目が合ってる?こっちきてない?
「お初にお目にかかります。あなたがシアン様でお間違い無いでしょうか」
「そうだけど、君は?」
「これはとんだ失礼を、わたくし、リズリーと申します。さるかたの命で、あなたをお探ししておりました」
「何か用があるの?」
「いえ、ただ、あなたは東にある塔を目指されていると伺っていたのですが、こちらでなにをなさっているのかな、と」
「ちょっと用事があってね。少し長居してるんだ。もしかして君は、スカーレットの友人?」
「いえ、それはわたくしではございませんが……差し支えなければ、そのご用事について伺っても?」
「まあ、個人的なことなんだけどね、女の子たちの約束があってね」
「ほうほうほうほう。うーん。やはりギルティ。ギルティの香りがしますね」
「何か気に障ったかな」
「いえ、わたくしはどうせただの傍観者でございますから。ただ、そうですね。いずれ塔に来られた際、そのときには、ぜひ全力でわたくしたちを口説いてみてください。一度味わってみたいのです。その感覚を。それで貸し借りなしに致しましょう」
「何か借りてたっけ」
「今からお貸しするのです」
そう言ったかと思うと、ぼんっと音を立て、リズリーは消えてしまった。




