こいつ……ちょろいぞ
今更ですけど、この世界にもデートという概念は当然あります。百合ですね。
ラウラにはあとで集合しようと言って、一旦天におかえりいただいた。朝になりスタジオに向かう四人を見送ったあと、あらためてラウラと落ち合うために出かけて行った。ちょっとクズのヒモ男みたいで嫌だったけど、気にしないことにした。
「ごめんね。先に待っててくれてたんだね」
「いえ。待ってなどおりません。待たされてはいましたが、能動的に待つことはしていませんでした。そんなことよりシアン。先程は勢いで押し切られてしまいましたが、私はあなたとデートをしにきたわけではなく……」
「じゃあ行こうか。駅の近くに、おしゃれな水族館があるらしいんだよね。まずそこに行こうと思ってたんだけど。構わないよね」
さっとラウラの手を握り、話を遮ぎってやる。
「……まあ構いませんが。しかしシアンまず私の話を……」
「ちゃんとおしゃれしてきてくれたんだね」
「ええまあ。デートと言われてしまいましたからね。仕事着でデートをするわけにもいかないでしょう」
ビキニアーマーって天使の正装なの?まあ意外とデートについて、前向きに考えてくれてて良かった。
「ラウラって普段何をして過ごしてるの?」
「ですから上位天使として……」
「趣味とかないの?」
「……そうですね。まあ甘いものは好きですから。たまに地上に降りて、スイーツを食べ歩くことはあります」
「偶然だね。私も甘いものに目がないんだ。実はこないだまでね……」
こんなに御しやすくて大丈夫なのかなあ。上位天使として。少し心配しながらも、水族館までラウラを操縦し続けた。




