スイーツトリオ前編 アスカとデート(統合&改稿)
とりあえず。幕間まで繋げたら古い方は消します。
今回のメインは、アスカとのデートを増やしたことです。結構なボリューム。
砂漠を歩き続けたのち、ようやく街に辿り着いた。長い旅路だったので、とりあえず一息つきたいな、そう思い入ったカフェでくつろいでいたとき、
「やっぱショートケーキはここが一番だね!」
「何言ってんのよ。この前行った駅前のカフェのショートケーキのほうがよかったわよ。もちろんここも美味しいわよ。でも、向こうはケーキの甘さと、いちごの酸味のバランスが絶妙で、たまらないのよ!」
「私はどっちも好きだけどな〜。それぞれの良さがあるから、比べても仕方ないんじゃないかなあ」
なんだか姦しい少女たちの声が聞こえてきた。
「アスカちゃんはバカ舌だからねー。ここのクリームの良さがわからないんだねえ。このリッチな味わい、滑らかな口どけ、上品な甘さ!この良さがわからないなんて勿体無いなあ。アスカちゃん。代わりに食べてあげようか?」
「ムキー!違うわよ!私は事実を述べているの!いいわよ。そんなにいうなら徹底的に比較してやろうじゃないの。今から駅の前の方にもいくわよ」
「奢りでありますか軍曹!」
「あんたがこの店の負けを認めればね」
「なら小生は負けを認めるであります。軍曹!」
「二人とも仲良しだなあ」
とにかく明るく元気な少女と、気の強そうな少女。微笑んで二人を見つめる優しそうな少女。とても仲の良さそうな三人組だな。この楽しそうな子達と仲良くなりたいなあ。そう思いながら、少女たちが店を出ていくのを見送った。
「とりあえず、街を観光して回ろうかな」
色々みて回ることにした。
ゆっくりと街を見て回った後、通りにあるおしゃれなお店が、ふと目に入った。建物の造りがスタイリッシュで、黒地に金で掘られた店名が映えてる。なに屋さんだろう。そう思いながら入ってみた。
「いらっしゃいませー!」
そう言いながら出迎えてくれたのは、さっきカフェで見かけた子だった。
「こんにちは。すごくおしゃれなお店だったから、つい入ってみたくなってね。ここは……マカロン屋さん?」
「ええ!とっても美味しいマカロンが、たくさんありますよ!ささっどうぞどうぞ」
促されるまま奥へ行くと、女の子が熱心に商品の解説をしてくれた。でも、正直よくわからない。ちょこちょこ普段聞かない名前の食べ物が出てくるなあ。でも、この子のスイーツへの愛は伝わってくるな。
「うーん難しいなあ。店員さんのおすすめはなに?」
「うーんそうですねえ。初めて召し上がられるということでしたし、とりあえず、ショコラとかフランボワーズは間違い無いと思いますよ。」
「じゃあそれにしようかな。ごめんね。色々教えてもらったのに」
「いえいえ。お買い上げ、ありがとうございます」
そのままお会計をしてもらう。あっ、そうだ。
「ねえ店員さん。店員さんのお名前はなんていうの?」
「私ですか?私はヒムラスズといいます」
「スズちゃんか。今日はありがとうスズちゃん。またくるね」
「はい!またのご来店を、お待ちしてます!」
いいお店だったな。ほんとにまたこよう。そう思った。
翌日。もう数日だけ滞在してから、次の街を目指そうかな。そう思いながら、また街を散策していた。すると、閉まっているお店の前で、なぜか立ち尽くしている女の子を見かけた。あれ、あの子昨日カフェで見かけた子だ。どうしたんだろう。声をかけてみようか。
「こんにちは。こんなところで佇んで、どうしたの?」
「え?……アンタ誰よ」
「私はシアンだよ」
「そういう意味じゃ無いんだけど……私はアスカよ」
「アスカちゃんだね。何か困ってるの?よかったら力になるけど」
「別に大丈夫よ。困ってるっていうか、行きたかったお店が閉まっててがっかりしたってだけ」
見ると、入り口に臨時休業という張り紙が貼ってある。
「なにが食べたかったの?」
「モンブランよ。ここのは美味しいって評判だったから。一回食べてみようと思ってたんだけどね」
「そっか。他にどこか無いの?モンブランが食べられるところ」
「なんでそんなこと聞くのよ?」
「いいじゃない」
「……あるにはあるけどね。港湾地区の方。行けない距離じゃ無いんだけど、あっちの方は乗り換えが多くて運賃が高いのよ」
「あんまりお金ないの?」
「わざわざ言わせたいの?」
「いや。もしよかったら、私がお金を出してあげようかなと思って」
「は?なんでよ。なんの義理があってよ」
「別に義理はないけどね。アスカちゃんみたいなかわいい女の子とデートしたいなって」
「……意味わかんないんだけど」
あ。ちょっと照れてる。口元を腕で隠しちゃって。かわいい。
「どうかな。私がお金を出す。その代わりにアスカちゃんは私とデートしてくれる」
「あんた今まるっきり不審者よ?」
「不審者でも構わないよ。アスカちゃんとデートしたいな」
「……仕方ないわね。どうせ今日だけの付き合いだしね。デートしてやるわよ」
「ありがとう。アスカちゃんじゃあ早速行こうか。手を繋ごう?」
「なっ。なんでアンタと手を繋がなくちゃいけないのよ」
「だってせっかくのデートだしさ」
「なにがせっかくなのよ」
「ね?お願いアスカちゃん」
「……」
「……アスカちゃん?」
「……」
真っ赤にした顔を背けながら。尚且つこちらをチラチラと目だけでみながら、おずおずと手を差し出してきた。差し出された手をそっと握る。
「アスカちゃんの手、小さくてかわいいね」
「うるさいわよ。とっといきましょ」
ツカツカと歩き出すアスカちゃん。慌ててついていった。
電車内にて。
「アスカちゃん。昨日大通りのカフェにいたよね。苺がーって騒いでたと思うんだけど」
「別に騒いでないわよ。えっ。ていうかアンタもしかしてストーカー?」
繋いでいた手をわわっと振り払われる。
「違うよ。たまたま昨日見かけただけ。今日も偶然」
「本当かしら」
「本当だよ。ただ、昨日一緒にいた子達は、今日は一緒じゃないんだなと思って。スイーツ仲間じゃないの?」
「今日は二人とも用事があったの。べつにどうでもいいでしょ」
「そっか。あ、着いたみたいだよ。降りよう」
「ええ。っ!アンタ勝手に私の手を取って……」
「私と手を繋ぐの嫌?」
「っ……嫌……じゃない。なんかアンタと手を繋いでると安心するもん。悔しいけど… …」
「そっか。私もだよ」
「……その顔やめて。なんかアンタのその顔見てると、胸がおかしくなっちゃいそう」
「気をつけるね」
「……気をつけてないじゃん」
なんだかんだでお店まで来た。少し並んだけど、無事に注文でき、モンブランにありつけた。せっかく二人で来たのに同じものを頼んでもつまらないので、自分はレモンケーキを頼んでおいた。
「おお、来たね。どっちもおいしそうだね」
「私のはあげないわよ」
「心配しなくても取らないよ。ほら。食べようか」
「ええ。……!美味しい!」
「よかった」
「うん。……美味しいわ。ほんとに」
自分も食べてみる。美味しい。すごく爽やかだ。
「アスカちゃん」
「?なによ。今食べてるんだけど」
「ほら。あーん」
「……は?なに恥ずかしいことしてんのよ!それに……間接……じゃない」
「私は気にしないよ。あーん」
「私は気にするのに……あ、あーん」
「……美味しい?」
「……まあね」
「よかった」
顔を真っ赤にしちゃって。かわいい。いくらでもからかってあげたい。そんなことを思いながらも、二人ともあっという間に食べ終わり、デートの目的を達成してしまった。
「美味しかったね」
「そうね。思ってたよりよかったわ」
「またこようね」
「……」
「嫌?」
「……また機会があったらね」
「楽しみにしてるね」
「……」
「ほら、また手を繋ごう?」
「……」
今度はあんまり抵抗されなかった。
そのまま二人で来た道を帰っていき、お別れの時間になった。
「……ねえ。アンタ。アドレス教えなさいよ」
「アドレス?ああ。ごめんね。ケータイは持ってないんだよね」
「は?どういうことよ!今頑張って聞いた私の勇気をどうしてくれるのよ!?」
「ごめんね。そうだな。君のお友達のスズちゃん。あの子が働いてるお店はわかる?」
「知ってるけど、アンタ、スズと知り合いなの?」
「ちょっとね。とにかく。これからしばらくあのお店に顔を出すことにするよ。直接会えるかもしれないし、すずちゃんに伝言を頼んでもらっても構わないよ。だから近いうちにまたデートしよう?それまでにケータイも用意しておくよ」
「……まあ。わかったわ。了解」
「じゃあ。またね。アスカちゃん」
「ええ。またね。……シアンさん」
描写増やしたどころか、デート部分は丸々一から書いたよ。めんどくさかったよ。




