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送り花  作者: 風楽
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8/9

8話目

めちゃくちゃお待たせしました!8話目です!

「ええ、お久しぶり─私の子」

その人は暖かな色の夕暮れの光が満ちる部屋の中にたっていた。

凛とたつその姿に角襟のクラシカルワンピースに身を包み白い長い髪をひとつのお団子にまとめあげている。

頬に少しシワが入っているがそれすらも彼女の柔らかな印象を与え笑みを浮かべるその人はまるで母のような雰囲気を持っており話しかけやすい



「先生…毎度言っていますが私はあなたの子ではないでs「わかっていますよ」

「……そうですか」

彼女はゆっくりとあゆみ椅子を引き座りながら私をじっと見てきた。

「……少し呼吸が乱れてるようですね、走ってきたのですか?ふふ、あなたが遅れそうになるとは珍しい」

その言葉に私は少しうっとなりながらも「えぇ、少し厄介な…いえ、大分元気な、私の妹弟子に会いまして、、」と少し床に視線を飛ばしながら伝えた。

 先生は少し目を見開いたあと手で口を抑えながらおほほと笑い始めた。

「そうですか、妹弟子ですか。あなたの先輩であるあの子がまた新しく弟子を取るとは…」とどこか遠くの記憶の懐かしさと誇りの表情をうかべていた。

「…先生?」

彼女の目元が潤んでいるように見えた私は気になった私は呼びかけると彼女ははっとした表情になり「いえ、なんでもありませんよ。それよりもお茶にしましょう。今日は何を持ってきてくれましたか?」といつも通りに切りかえたのでわたもカバンからひとつの瓶を取り出しアンティーク調の机にことりと置いた。

「今日は久しぶりにジャスミンティーを持ってきました。」

「あら、今回は花の香りを楽しめそうね」

「ええ、まだ春が来るのは先なので少し早めに感じたいと思いまして」


私はそう言っていつもの様に「お借りします」と言いながらポットが置いてある棚に向かい白のティーポットにいつもの量、いつもの手順で寸分変わらずに入れいつものティーカップふたつに注ぎ机に置いた。

私達は紅茶のカップを指でそっと持ち上げ白くたちのぼる湯気と部屋に舞う香りを味わった。

先生はそっと目尻を下げて優しく笑い「いい香り、また上手になりましたね。」と嬉しそうに伝えてくれた。

私は少し照れながらもカップを見つめて言う。

「いえいえ、先生の方がとってもお上手です。私が追いつけるなんて、思えません。先生のお茶は…そうですね、なんというのでしょうか、私には出せない……温かみがあってここに安心感を与えてくれるのです」と胸元をそっと押えた。

先生はくすくすと笑い「あら嬉しいですね、あなたと最初に会ったばかりの頃には絶対に言えなかった言葉ですね。」

私はは深く座り直そうとした背中のをピタッと止め苦い顔をした。

「あの時の私は……あまり好きではありませんね、本当に」

「あら?私にとってはあなたはあなたよ。その事実は変わりないわ。」と両手でカップを包みながらあの時と同じように微笑んだ。


その後私たちは最近あったことを話しながらゆっくりとお茶を楽しんだ。

自分から幸せを手放し後悔した者


愛を持ち続け最後まで突き通した者


皆に愛されきっとこれからも誰かのなかに残り祭りが語り継がれる者などなど、、


ここ数ヶ月であったことをジャスミンの香りが広がる部屋の中、ゆったりと川のせせらぎが流れるように話していた。


「ねぇ…白」

「なんでしょうか、先生」

「……最近思い出したことはある?前回のお茶会では好きだったぬいぐるみの話をしてくれたけれど」

「ん〜、そう…ですね」といいながらカップをゆっくりと置き「…思い出したではないですが、愛の形に疑問を持つようにはなりましたかね」

先生は不思議そうに目をぱちくりとし「愛の形、ですか?」と問うてきた。

「はい……その、いままで助けてきた人々には、やはり愛と言うものが着いてくることが多かった。どんな形、どんな色、どんな状況でも…だからこそ、なにか、私が心に持ってる愛とはギャップを感じて、その、とても眩しく感じたんです」


「…そうですか」と先生は真っ直ぐ私の目

を見てからふっと笑って「また、成長しましたね。次きた時はもっとお話しましょ」

「はい、ありがとうございます。先生」

「そろそろ時間ね。今日はありがとう」

静かにギーっと椅子を足で押して立ち上がりながら

「また来ます。今度は新しいお土産を持ってここに」

「楽しみにしてるわね」

「はい。それでは」

先生はくすりと笑ったあと「次は走って来ないと行けなくなるまで遅れないようにね」とドアが閉まる最後の最後までからかってきた。


送り人は少し頭抑えたあと次は送れないという覚悟を決め元きた道をゆっくりと巻き戻しのように歩き始めた。

先程よりかは人数は減っていたが他の送り人達は明るかったり来る時にもいた仕事が終わらず嘆いていた者がいたり…そしてもうひとつ違ったのが後ろから突撃してくる後輩がいなかったりでスムーズにドアの前まで着いた。


行きと同じようにコンココンとドアをノックしたあとガチャリと音を立てて開き静かで長く暖かみを感じる白い道をゆっくりと進んでいく。

しばらくした後見覚えのあるいつものドアノブに手をあけ外に向けて開くとそこは送り人の紅茶の茶葉が香る部屋に戻ってきていた。


「ただいま戻りました」

送り人はゆっくりとカバンを片し茶瓶をもどしゆっくりとソファに座った

「……先生は、やはり、私に対して少しからかいすぎでは?」むぅとソファの肘掛に肘を乗せて拳でこめかみを抑えるようにし考えていた。


15分程たった時だろうかドアにかかってるベルがチリンとなった。


─仕事の時間だ─


いつものローブ、いつもの髪のセット、いつもの靴を履いて

「行ってきます」自分の部屋に向かって一言伝え1歩踏み出す、そしてこういうのだ


「私は送り人。あなたをお迎えに上がりました」


おしまい


いかがでしたでしょうか

久しぶりに投稿しました。また期間が空いたり開かなかったりするかもしれないです。

もしよろしければまた、気長にお待ち頂けると幸いです。


それではまたあえる日まで

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