戦闘初心者
でもなんで?本当にタイムスリップしたのか?どうやって?タイムスリップって本当にできるのか?夢って可能性もまだあるよな?いや!いろんな可能性がある!タイムスリップした可能性があるならいろいろだ!龍也はそんなことを考えながら無意識に言った。
「帰りたい・・・」
「あんた言葉わかるのかい?」 「異国の人じゃないのかい?」 「なんで髪が茶色なんだ?」 「眉毛薄いな」 「その履き物はなんだ?」 「なんで西洋風の服を着てるんだ?」
怒涛の質問攻めにあった。
どうやら学校の制服はブレザーだからか、西洋風に見えるようだ。
「あの!その前にここはどこなんですか?」
「どこって、ここは桂浜だよ」
やっぱりここは桂浜なのか、確かに雰囲気はおれの知ってる桂浜に似てるな。
すると子供が龍也のブーツを触りまくる。
「こら!またこの子は!」
そう言って女の人が子供を抱きかかえた。
そんなにブーツが好きなのか?その年でまだこの時代にはないブーツに興味を持つとは将来、新しい物を好むような人間になりそうだな。
その子供はまだ1、2歳と言うほどの幼さで言葉も喋れない。
「まったく早く両親のところに返しに行こう」
「その子はあなたの子供じゃないんですか?」
龍也はふと聞いてみた、まぁ確かに顔は全然似てないな。
「違いますよ、ここら辺にこの子の両親と私との共通の知り合いがいて、その知り合いに私が用事があったので、この子の両親も一緒に行きたいと言ったが他に用事があったので今回は諦めると言ったところを私が連れて行くと言って連れてきたの、この子に海も見せてあげたかったし」
まだこんなに幼い子供を預けられるほどこの女の人はこの子の両親に信頼されてるんだな。
それともこの時代はもう平和なのか?戦国時代ではないのか?時代はいつなんだ?戦国武将に会いたかったな!そう言えばいまこの場所にいる男性達は刀とか持ってないし、まぁ武士、侍ではなくて百姓、農民って可能性もあるが、もう侍はいない時代なのか?
「あんたは何者なんだい?」
と龍也に周りの人達が聞いてきたので、できるかぎり説明をして、そして少しでもこの状況を理解しようと質問しようとしたところで、
「みんなー!?逃げろー!?」と大声をあげて逃げる男が1人、「海を見ろー!?船だー!?」と男は言う。
海?船?周りの人達と龍也は海を見る。
そこには黒い船があった、龍也は思った。
マジかよ!黒い船って黒船?あれにペリーが乗ってんの?でもペリーってこんなとこに来るんだっけ?あの船、黒船って言うより、ただ汚いだけじゃないか?
そんなことを考えていたら、船はいきなり大砲を打ち出し、砂浜から一足先に逃げようとした男に直撃した。
男は吹っ飛び、それを見ていた龍也と周りの人達は逃げ惑う、船から数人刀を持った男達が砂浜に出てきて、周りの人達を殺しはじめる。
コイツらなんだよ!?海賊か!?海賊ってこの時代にいるのか?などと思っていた龍也の前に1人の海賊が襲いかかる、「なんだ?貴様?西洋風の服なんか着込んで、身ぐるみ剥いで死にさらせ!」
「うわッ!?マジッ・・・かよ!?」と、なんとか海賊の一振りを交わしたが怯える龍也。
「ヤベー!?マジ殺される!?」と思い龍也は海賊がもう一振りしようと両腕を上にあげたところで、その両腕を掴み、取っ組み合った。
しかしすかさず海賊が膝蹴りを龍也のお腹にいれて、龍也は後ずさりひざを突いた。
ぐッ!?イテー!?ケンカなんかしたことないし!?てかあっちは刃物持ってるからこれはケンカじゃなくて、生きるか死ぬかの瀬戸際か!?このままじゃ殺される!?
海賊は龍也に切りかかろうとしていたところ、龍也はとっさに砂を海賊に投げた。
砂が目に入り痛がる海賊、「ぐわー!?いてー!?目があかねー!?」
視界がなくなりがむしゃらに刀を振り回す海賊。
「よしッ!今のうちに逃げよう!」
龍也はその場から急いで離れた。
あたりを見渡すと、もうほとんどの人達が殺されていて、略奪されていた。
「ここは地獄だ・・・」と落胆しているところに子供の泣き声が聞こえた。
さっきの子供か!?どこだ?
子供を抱いて無数の切り傷がある女の人が龍也の元にやってきて「こ、この子を、お願い・・・」
龍也に子供と手紙を渡した「りょ、両親の、とこ、ろに、どうか・・・」
そう言って女性は倒れて息をしなくなった。
女性は血まみれで無数の切り傷があるが抱いていた子供にはかすり傷ひとつなかった。
この女の人が守ったのか?スゲー!こんな人になりたいかもと龍也は純粋に女性に憧れた。
龍也は子供と手紙を受け取り無我夢中で走った。
疲れはてて我に返った龍也はあたりを見渡す、そこには誰もいなく、誰もおってくる気配もない、子供は泣き止んでいるが、龍也は困った。
「この子どうするんだよ!?どうやってこの子を届けるんだよ!?」
龍也は悩んだ、自分はここの人間じゃない、この場所が未来でおれがいた場所だとしても、過去と未来では全然違う、道はアスファルトで舗装してないし、看板もない、車もない、1人だったら開き直ってどうにでもなれたけど、この子をどうにかして両親のところに届けてあげなければいけない。
「この手紙が救いだな、これを頼りに必ずこの子を届けてみせる、お前の家に必ず帰ろう」
龍也はそう決心をしたが「おれは自分の時代に帰れるのか?」
「帰りたい・・・」
「このまま違う時代で死んでしまうかもしれない」
いまだネガティブだった。




