キチンと分別
A子 「ねぇねぇ。ゴミの分別が細か過ぎてついていけないんだけど」
B男 「地方自治体から紙もらうだろ?」
A子 「神様?」
B男 「地方自治体がそんなありがたいもん配り歩くか!」
A子 「あ、髪の毛?」
B男 「自治体はヅラをばら撒いて何がしたいんだ!?」
A子 「『君はもう、独りじゃない!』」
B男 「一部の人は強く生きられそうだけども! そうじゃなくて、ゴミの分別方法が書かれた紙があるだろ?」
A子 「あぁ、あの、絵が描いてあって、種類別に色分けされた、東京ドーム3個分の大きさの紙?」
B男 「でかいわ! もうちょっとコンパクトな紙に描けただろう!?」
A子 「A4サイズの紙?」
B男 「あぁ、たぶんそれだ。それ見て分ければ一目瞭然だろ?」
A子 「うわぁ、やっぱり細かいなぁ……」
B男 「環境のためにキチンと守るんだぞ」
A子 「何この『燃えるゴミ』って? 意味分かんない」
B男 「基本だろ!? 一番オーソドックスなゴミだよ!」
A子 「え~っと、燃えるゴミ、燃えないゴミ、いらないゴミ」
B男 「ゴミは基本みんないらないだろう!? いらないからゴミなの!」
A子 「命より大切なゴミ」
B男 「それゴミじゃない!」
A子 「あの頃君と見たゴミ」
B男 「青春時代の思い出かなんかか!?」
A子 「増えるゴミ」
B男 「ワカメ!? 賞味期限切れちゃったやつ!?」
A子 「誰にも知られたくないゴミ」
B男 「凄い秘密が隠されてるのか?」
A子 「私だけが知っているゴミ」
B男 「他の人はそれをゴミだと思ってないんだろうな!?」
A子 「壊れかけのゴミ」
B男 「完全に壊れてからゴミにしようか!?」
A子 「山の幸」
B男 「ゴミじゃなくなった!?」
A子 「生みの親」
B男 「ご両親!」
A子 「育てのゴミ」
B男 「何に我が子を託しちゃったんだよ、ご両親!?」
A子 「生まれ育ったゴミ」
B男 「育っちゃいましたか!?」
A子 「眠らない街、東京」
B男 「その日は何を出せばいいんだ!?」
A子 「千と千尋のゴミ」
B男 「じゃあ自分達で片付けといてね!」
A子 「紅のゴミ」
B男 「赤いもの限定か!?」
A子 「となりのゴミ」
B男 「じゃあお隣さんに出しといてもらおーぜ!」
A子 「魔女の宅急便」
B男 「なんで普通に映画のタイトル言った!?」
A子 「魔女の宅急便、リターンズ」
B男 「ねぇよ、そんな続編!」
A子 「クロネコヤマトの宅急便、リターンズ」
B男 「リターンズないから!」
A子 「クロネコヤマトの魔女」
B男 「いるの!? そんな部署でもあるのか、クロネコさんとこには!?」
A子 「燃えるゴミ」
B男 「なんで2回書いてあるんだよ!?」
A子 「あ、ごめん、間違えた。『え、これ、燃える?』ゴミ」
B男 「じゃあ燃えないゴミでいいんじゃねぇの!? 不安だからさぁ!」
A子 「頑張れば燃えるゴミ」
B男 「頑張んなくても燃えるやつだけを燃えるゴミに出しとけよ!」
A子 「人一倍燃えるゴミ」
B男 「若干迷惑! 頑張りは認めるけどさぁ!」
A子 「広い意味で言えばゴミ」
B男 「じゃあ狭い意味で言えば何なんだよ!?」
A子 「ゴミの分別を事細かに記したゴミ」
B男 「それだね! まさにその紙のことだね!」
A子 「以上のゴミは、月曜日に出してください」
B男 「分別する気ないじゃん!? もういいよ」




