転生
次も無双系のラノベを読もうかな
また一冊ありふれた異世界系のライトノベルを読み終わった俺は次読む作品を考える
俺は異世界系ラノベが好きだ
本を開けばそこには、様々な魔物たちがひしめき合い、剣と魔法が世界を支配し、未知なる冒険が待っていて、文字を追うごとに自分の頭の中で世界が形作られていき、そして自分の生きている世界とは違った世界が自分の中に形成される所が好きだ
飽き飽きするような、主人公のテンプレ通りの無双も、主人公の痛いセリフも、主人公だけが異様にモテてハーレムを形成するのも、あの感覚を味合わせてくれるのなら我慢できる。
まあ親には「いい加減大学生になったんだからそういうの卒業して、現実をみなさい」と、口酸っぱく言われているが
それで、俺は永野俊。19歳、容姿は中の中の上だと自負している。一浪して東京のそこそこ有名な私立大学に入学した
もちろん受験生だった頃も浪人生だった頃もラノベは月に一冊以上は読んでいた
親に口酸っぱく言われるのも当然だ
高い学費に加えて一人暮らしのための家賃も親に払って貰っているからそろそろ地に足つけて現実のことを考えてないとな
なんて思いながら次に読むラノベを探しに本屋へ向かう
あ~あ 俺も異世界転生してみたいな
ちりんちりんちりんちりん
そんな事を考えていたら、商店街のガラガラで1等が当たった時の音がし、その瞬間、俺の体は淡い緑の光に包まれ、体の中の混沌そのものと言えそうな物体、直感で「魂」であると断言できるものが上へ持ち上げられていく感覚を覚えた。
(なんだなんだ!あ、もしかしてあれか?)
突然の出来事に驚く俺もいるが、同時に冷静な俺もいる。
上へ持ち上げられていく感覚は次第に強くなり、体から魂が分離し、自分の体を上から俯瞰出来るようになった。
(お父さん、お母さん、ありがとう。僕は旅立ちます。さようなら現世。)
感謝と別れの言葉を声になることは無かったがこの世に残し、そのままあれよあれよと上昇し意識が途絶えた。
「当選おめでとうございます!!」
後ろから気楽な中性的な声が聞こえた
振り返るとそこには男とも女とも言えない完璧な中性的な顔の人間が立っていた
「今からあなたは生きていた世界とは違う世界で生まれ変わってもらいます。あなたの願い通りの異世界転生ってやつですね」
(あ、やっぱりか。それにしてもこの人はなんだ?)
「私ですか?私はあなたたち人間が神と呼称するものです。一応名前はありますが、、、あなたたちでは理解できません。あなたは抽選の結果見事当選しましたので当選時に願った内容を叶えてあげようとしているのですが、何かご不満な点はありますか?」
(やりたかった事とか特になかったし不満なんか特にないな。てかこの感じはやっぱマジで異世界転生するのか?)
「はい。本当に異世界転生します」
(俺の心の声が神様?に筒抜けだな。心でも読めるのか?)
「はあ全く、、、なぜまだ疑問形なんですか、、まあそれはいいです。確かに私は読心することが可能ですが、そんなことする必要はありません。自身を見てみてください」
言われた通りに自分を見てみると淡く黄色に光った物体が見えた
どうやら体などないらしい。
「それは私の力で割とキレイに整えられた魂です。本来の形はもっと混沌としています。喋る喋らない関係ないというのはこれも私の力ですがその魂の中にあなたが保有してきた身体的能力や思考力、記憶などを入れてあり形はきれいでも中は混沌としているため思考したものがすぐにこぼれてしまうのです」
(なるほど、、、いまいち分からないな)
「それではあなたの魂を異世界の死んで生まれてくるはずの受容体に言語理解能力と少しの加護を与えて送ります。」
(早すぎないか!?こういうのってもうちょっとゆっくりしていかないか?)
神様のテンポ感にも驚くが、この状況を難なく飲み込めている自分には驚きを通り越して呆れる
「では、もう少し話をしますか?」
(でも別にしゃべりたいこともないよな。ああそういえば)
「じゃ、じゃあ最後に一つ質問いいですか?」
「ええ、どうぞ」
「今まで生きていた世界の俺はどうなりますか?」
「それは安心してください!その世界の時を止めてありますので異世界で死んで異世界人生が不満足であるならば魂が戻り活動を再開できます。もし異世界で十分に満足できる人生を送りそれが不必要であればあなたがいなかった世界にその世界を作り変えます」
「じゃあ親達をは悲しませないということですね?安心しました」
「それではお送りしま」
「やっぱりもう一つ!!」
「いいですよ。なんですか?」
「あなたは男性ですか?女性ですか?」
この神様は男にも女にもモテモテ確定な顔をしている。気になって当然だ。
(正直女性であってほしい)
「残念ながら私は女性ではありません」
心底残念だ
「しかし、男性でもありません」
(んん?どういうことだ?)
「あなたたちは神というものは人型の姿をしていると思いがちです。だからこの姿はあなたたちが理解しやすいように姿を変えてあげているというわけです。だから男も女もありません」
「ほら」
そういうと神様は衣服を脱ぎ捨て全裸になった
!!!!!
そこには人間として心が痛くなるような光景が広がっていた。ち**んも、おっ*いもないのだ
「ね。」
「あ、ありがとうございます。」
「では準備はよろしいですね」
「はい、、、」
心を痛めた俺は弱弱しく返事をする
「では、いってらっしゃい!!」
それにしても
どんな冒険が待っているんだろう ワクワクするな
彼はまだ知らないこの先で待つ困難を
そのようにして俺は送り出され、今、新しい世界に誕生しようと頭部を母親であろう存在から露出している




