なんで?
あの日から一週間が経った。
そして今は夕方、そろそろ夜になりそうだ。
「何貰えるんだろ」
そう考えながら窓から外を見る。綺麗な夕日だ。
「リトル、リビングへ来なさい」
後ろから声が聞こえる。
俺の父のハルトイ・ナシアだ。
「はーい」
そう言って父さんと一緒に一階へ行く。
ちなみに、俺の家は2階ある。すげぇだろ。
「なっ、すごいな」
食卓には豪華なご飯がたくさん並んでいた。
「はぁ、疲れたわ。リトル?お母さん頑張ったのよ?」
彼女の名前は俺の母、ルスト・ナシアだ。
「ん、ありがと母さん」
「ふふっ、どういたしまして」
美味しそうだな、早く食べたい。よだれが一滴流れて、裾で拭く。
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今日のご飯は格別に美味しかった。
今、俺は母さんに手で目を隠されている。
「リトル、目を開けなさい」
目を開けた。その瞬間、俺の目にはとんでも無いのが映った。
剣だ。
それも二つ、短剣と普通の剣、両手剣だった。
「これ、もらっていいの?」
俺は多分目を輝かせている。
「あぁ、お父さん奮発したんだからな?」
「ありがとう」
嬉しい。昔からの夢が叶ったのだ。
明日から修行をしよう。『魔剣士』になるために。
「父さん!明日一緒にこれで修行しよう?」
「わかったわかった」
「お兄ちゃん、よかったね」
シートが声を掛けてくる。
「おう、そうだ。シートにも使わせてやるよ」
「僕は運動出来ないからいいや」
そうだった。シートは昔から運動が苦手だったんだな。
今日は早く寝て明日に備えよう。
明日から頑張るぞ。
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剣は俺の部屋に飾った。
修行する時に使う。それ以外の時は傷も付けたくないし、丁寧に扱うとするか。
「キャァァァァ!!」
な、びっくりした。
母さんだろうか、あんなに高い声を出せるのは母さんぐらいだろうし。
廊下からかな?寝ようと思ったのに。
「母さん、どうしたの?」
俺の部屋のドアを開けて、廊下を見た。
母さんは父さんの部屋を開けて、顔を青ざめていた。
「父さん?何があったのさ」
母さんの近くに寄る。
父さんの部屋を見ると、父さんは体に沢山の穴を開けて、部屋の真ん中に倒れていた。
「え?ちょ、何が?」
「あ、、あ、、あぁぁぁ!!」
「母さん!?落ち着いて!!」
「落ち着けるものですか!!私は、私は!!あなたが子供が欲しいと言ったから産んだのに!!あなたがいないのなら子供なんて要らないわよ!!」
、、は?
「母さん?な、何言ってーー」
「うるさいわよ!!」
母さんは俺を睨みつけてきた。
手には少し割れた酒の瓶を持っている。
きっと、父さんと飲む時に目の前の衝撃が激しすぎて落として割れたのだろう。
「んー、何?」
シートが目を手で擦りながら部屋のドアを開ける。
「シート!!離れてろ!!」
「何言ってるのお兄ちゃん?お母さんも何があったのさ」
俺の目の前にシートが行く。
今母さんのとこに行くのは危険だ。
いや?シートならもしかしてあるのかもしれない。シートは頭が良い、解決してくれるかもしれない。
どんどん母さんにシートは近づく。
「あぁ、もう!!醜い子供ね!!」
そう言って母さんは空の瓶を手に持ったまま立ち上がる。
そして、どんどんシートに近づく。
「死ねえぇぇぇ!!」
「危ない!!」
シートに向けて母さんは瓶を振りかぶった。
そして俺がシートを押す。
だが、代わりに俺が当たった。
「グハッ!!」
「お兄ちゃん!?」
やばい、血が頭から流れてる。
意識が、、、
「シート、に、げろ」
意識が、無くなった。
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頭が痛い。
「うっ、、何が?」
近くを見る。
何もない、シートはどこへ行ったのだ。
母さんは?父さんは?
今はそんなに耳が聞こえないな、一体俺は何時間寝てたんだ?
「、、、、れ酷いっすね」
声が聞こえた、一階からだ。
「生存者は一人もいないかもね、今のところ二人は確定で死んでるし」
「っすね、俺二階見てくるっす」
「あぁ、頼んだよ」
声は二人、多分男と女のだろうな。
足音が近づいてくる。男の声のやつが階段を登っているのだろう。
「お、先輩!生存者一人いましたよ!」
俺のことを見た男が一階にいる女に声をかけた。
「そうかい!体の様子は?」
「死にかけでーす!」
「ならあれを試してくれよ!」
「うーい」
男の方のやつが俺に近づく、声が出せない。なぜだろうか。
「悪いけど、体を守るためだから我慢してくださいっすね」
男が俺の頭に手を置く。
「ヒストマギア、この子に力を」
意識がまた遠のいてきた。
こいつは俺に何をしやがったんだ?やばい、そろそろ、頭が。
そして、また俺は意識が無くなった。




