第1話 再生数の為に
この度、私も思いのまま小説を書いてます、重いと思います、気分が悪くなったり、嫌な感情が沸くと思われます。
もし読んでいただけるなら、覚悟のうえお読みください、こんな小説で申し訳ないです。
男は動画サイトで稼いで暮らしていた。
しかし最近、再生数が伸びない。何をしても伸びない。
動画を上げても叩かれるだけだった。
そんな時、目にしたのが動物動画だった。
どれも再生数が多い。
その中でも、“保護した動画”は特に伸びていた。
男の中で、何かが生まれる――。
その日から、捨て猫を探す日々が始まった。
何日も歩き回り、ようやく見つけた一匹。
ふわふわで可愛い、サバトラの猫。
男はそれを強引に捕まえ、家へ連れて帰る。
最初の日だけは、ごはんと水を与えた。
そして、その様子を動画に収める。
だが――翌日からは何も与えなかった。
ごはんも、水も。
それでも、動画は撮り続ける。
何日も、何日も。
猫はみるみる痩せていき、やがて動けなくなる。
その姿も、すべて記録されていた。
限界まで弱らせた後、ようやく水が与えられる。
猫は必死に飲む。
その様子を、男は無言で撮影していた。
続けて、ほんの少しだけ食事を与える。
猫は必死に食らいつく。
その瞬間、男が呟いた。
「これで、再生数はもらった」
動画は編集された。
撮影した映像は、すべて“逆の順番”に並べられる。
弱った姿から始まり、少しずつ元気になっていくように。
そして、動画サイトに投稿された。
初日から再生数は伸びた。
コメントも溢れる。
「生きててよかった」
「優しい人だ」
「偉い」
男は満足げに笑い、毎日動画を投稿した。
もちろん、すべて“逆から”だ。
その裏で、猫には何も与えられないまま――。
数日後、異変が起きる。
コメント欄に、疑問の声が現れ始めた。
「何かおかしくない?」
「タオル、だんだん綺麗になってない?」
「最初から水とごはんが映ってない」
「この動画、おかしい」
疑いは徐々に広がっていく。
それを見た男は、焦った。
「……やばい」
そして、動画投稿をやめた。
残ったのは、稼いだ金と――
もう立てない猫だけだった。
「金は手に入ったし、もういいか」
男が手を伸ばした、その瞬間。
視界が、真っ暗になった。
「なんだ!?停電か?」
次の瞬間、視界が戻る。
だが、そこは知らない場所だった。
檻の中。
足元にはタオルが敷かれている。
見覚えがある。
猫の下に敷いていた、あのタオルだ。
顔を上げると、カメラがこちらを向いている。
「なんだこれ……!」
男は叫ぶ。
「ふざけんな!出せ!」
奥から、声がした。
「因果応報」
「お前を助ける理由はない」
冷たく、強い声だった。
「なんだそれ!いいから出せ!」
返事はない。
しばらくして、水と一食分の食事が差し出される。
男はむさぼるようにそれを口にした。
その時――声が聞こえた。
「生きててよかった」
「優しい人だ」
「偉い」
聞き覚えのある言葉。
男は、まだ気づかない。
翌日。
何も来ない。
その次の日も。
さらにその次の日も。
水も、食事も、何もないまま時間だけが過ぎていく。
男は痩せこけ、声も出せなくなる。
目だけが、かろうじて開いていた。
再び、声が聞こえる。
「動かなくなっちゃった」
「ごはんも水ももらってないからね」
「どこかで見たね」
その言葉で、ようやく気づく。
――自分が、やったことだと。
「……や……め……」
言葉にならない。
そのまま数日、映像は配信され続け――
突然、途切れた。
タオルの上で、猫が丸くなっている。
毛はボサボサ。
サバトラの、小さな体。
だがその近くには、水とごはんが置かれていた。
猫はゆっくりと目を覚ます。
警戒しながらも、水を飲み、少しずつ食べ始める。
その様子を見守る声があった。
「強い子だね」
「生きる意志がはっきりしてる」
「名前、どうします?」
少しの間のあと、誰かが言った。
「もっと大きくなってほしいから――ソラは?」
「いい名前だと思います」
「今日からあなたはソラよ」
「早く元気になりなさい」
温かい声だった。
本気で、その命を心配している声。
ソラは、これから幸せを掴む。
そう思えるほどに。
数日後。
ニュースが流れる。
ガリガリに痩せ、身動きもできない男が、
病院の前で倒れていたと――。
読んでいただきありがとうございます。
気分は大丈夫でしょうか、嫌な思いをさせてしまい申し訳ありません。
この小説は本当に不定期更新になります。
申し訳ありません。




