64:ネームド
「はいちょっとお前らそこ正座しろ。」
「ふぇっ?!正座れすか?スライムさん、厳しいのれす……。」
ほう、今情けないことを言ったのはカエル、もといシャナかな?ふっふっふ、そんな話し方をした所で見た目は20代、子供っぽさに免じて許して貰えると思ったら大間違いなのだよ。
「主殿、この件についてはリーダーである私の責任、どうかこの者達に罰を与えて下さらぬよう……。」
そう申し出てきたのは右腕、ブラドだ。いやお前こそブラドなんて一番厨二心くすぐる名前してんじゃねーか。なんだ?蜂の針を使って串刺し公ってか?
「まぁそれについては罰を与えるつもりは無いけどさ。八割俺の嫉妬だし。」
そういった瞬間眷属達が目に見えてほっとする。というかこうして見るとめっちゃカッコイイ見た目してんなこいつら。全体的に肌は白いし、服も黒く整えられてる。はぁ、羨ましい。
とはいえ火竜、えぇと、そう、バズだけは例外ね?だってあいつこれでもかってほど日焼けしてるし。しかも半裸だし。服着ろ。
「スライム殿、嫉妬とは醜くも武士道に反しますぞ。正々堂々と生きる、それが侍として最低限必要なことではないのでござるか?」
WOW、ジャパニーズBushido。ジャパニーズSAMURAI。なんてふざけてみるけど、いうほど俺って侍系じゃないしね。そもそも魔法使いなんですー。卑怯上等だよゴラァ!
「ほう、コボル……、じゃなかった。景光君はそう思うかね?でも残念だったな。嫉妬とは人の心に燃え盛る炎、それをも力に変えて全力を出すのが相手への礼儀なのだ!」
「成程、拙者はまだまだ武士道の境地に至って居らぬのですな……。スライム殿、一生ついて行くでござる!」
ちょろっ。今めっちゃ適当言ったんだけどなー。まぁとにかく武士道的な何かを言っとけば言いくるめられるか。うーん、ほんとに大丈夫かこいつ?
「で、茶番はそこまでにして本題に入ろう。お前達、誰に名前を付けてもらったのかな?うん?」
「それが、誰に、という訳でもないのです。」
「ほう、誰にでもない?てことは何?投票でもしたの?」
「そう、あれはちょうど四日前の今頃のことでした……。」
うわっ、なんかいきなり回想始めやがった。まぁいいけどさ。
「我々の小屋……ゲフン、城にある少女が来ましてね。」
おい今てめー小屋って言おうとしただろ。後で見た目進化させとくか。
「そこで少女が我々に問うたのです。『ねーねーおじさん、このお城はなんていう名前なの?』と。もちろん私は、名前などないと答えましたよ。するとまた問うのです。『ねーねーじゃあおじさん達の名前はなーに?』と。私はその時こう答えました。私は町長の手足たる存在、名など必要ないと。」
こいつしれっと少女のモノマネ混ぜてきやがる。しかもなんか上手いし。少女ボイスのペストマスクとかどんなんだよ。
「すると少女はこう言いました。『変なの。名前っていうのはその人の魂なんだよ?道具にだって心はあるんだから、手足にも名前があっていいよね?それに、名前が無いとち町長さんも呼びにくいんじゃない?』と。面白い、実に面白いではないですか!魔物である我々に、心を大事にせよというのです!で、我々は名前を自分でつけることにしたのです。」
なるほど、道具に心は宿る、か。確かこの辺りの宗教かなにかだっけ?まぁ名前があった方が呼びやすいのは確かだし、それで人化けも覚えられたなら良かったかな。
「そうか、そういうことなら俺も自分に名前をつけようかな。うん、じゃあ俺は今日からリンネだ!」
もちろん意味もなくこの名前にしたわけではない。一応俺も転生したはずだから、輪廻の輪を巡ってこの世界に来た。これが一つ。で、もう一つは俺の種族。ネクロマンスするんだから、輪廻の輪を歪めて魔法を使うわけだ。で、しっかり生命に感謝していけたら良いな、という思いもある。
『個体名:リンネを確認しました。称号:【千夜の探求者】を付与します。インストール中……完了。スキル:【天穹の彗眼Lv1】を獲得しました。』
うわーい、ネームドイベントだ。というかなんか重要そうな感じだね。そして彗眼、魔眼とダブルでできるじゃないですかキター!
眷属たちの見た目についてもそこはかとなく書き作っていく予定です。いやー、設定はいくらでも沸いてくるんですが吐き出す時間が無くてですね……(目逸らし




