第8色 VS 神龍姫・セイリュウ(1)
どうも!テルルです!
前回、七彩武装が全身集合できたと思ったら...まさかのセイリュウ出現に全員驚きを隠せません!そして、セイリュウは何故出現したのか?では、どうぞ!
えっと、ゲーム内における四神というのは、もうとにかく強くて、ISOのグランドクエスト(要するに、メインエピソードのことです)のなかで、最凶といわれる類いのちょおつおいモンスターです。確か、最弱の四神『万年亀・ゲンブ』ですら、1パーティー上限の8人、計8パーティーが同時に挑んで、見事に蹴散らされたのです。そのパーティーは、それぞれのギルド(プレイヤーが所属することができるゲーム内グループ)のなかでも、選りすぐりの戦士たちだったのです。ましてや、四神のなかで第二位の強さを誇る『神龍姫・セイリュウ』なんて...
とにかく、たった7人で挑むようなボスではないのです。
ですが...
「おい、もしかしてアイツ、呪魔が足りないせいでそこまで強くない...?むしろ弱体化して、ゲンブのデカ亀野郎より弱くなってる?」
ルナ君がその事に気づくと同時に、コノッチが制御をかけます。
「いや、むしろ普通より圧倒的に難しいです。ルナ...でいいですか?あの塊を見てください!」
コノッチが指を指した方向には、なんと...
「体育の生徒ですか!?この忙しいときに!」
「テルル君!流石に生徒にも先生にも罪はない!今回の目的は、『弱体化したセイリュウを相手に、生徒と先生たちを無傷で逃がすこと』だ!俺がアイツらを引き付けておくから
「いや、ルナ先輩、ここは任せてもらってもいいですか?多分、ボクの火力に敵う武器も、敵さえもいないですから!」
「...できるのか?」
「はい!」
「なら、任せる!『装備召喚・死神の大鎌!』」
いつの間にか手に持っていた冒険者カードを持って、思いっきり叫びました。すると、ルナ君の周りに禍々しい闇のオーラが具現化したかと思うと...
その手には、一本の巨大な鎌が握られていました。
あの大鎌は...以前、攻略wikiで見たことがあります!
死神の大鎌、武器ランクは49。
その圧倒的な破壊力ととてつもない敏捷度で、最強の武器の一角とも呼ばれています。
しかし、これを上回るテルル君の武器とは...
《リロード!違法改造・ワルサー デザートイーグル》と、《違法改造・H&K PSG1》!
へ!?それ何語?へ?そんな武器聞いたことがない...
しかし、実体化されていくと同時に、その武器の正体に気付きました。
「じゅ、銃!?」
そうです。その武器はどう見ても銃でした。
どちらがどっちかわかりません。松岡さーん。解説お願いしまーす。
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松岡透の雑学コーナー!
はい!今回はですね、ちょっと、本編ではほとんど出番がないため、友夏里さん...いや、今はユッカさんと言った方がよかったかな?...がご存知ないことを説明するコーナーを立ち上げちゃいました!
今回の雑学は、さっきテルル君が装備していた、《ワルサー デザートイーグル》と、《H&K PSG1》について説明します。
この二つに比べたら、どちらかと言えば有名なのが、デザートイーグルだと思います。
デザートイーグル(以下DE)とは、一口にいっても、35.7口径(9mm)から、50口径(12.7mm)までの4種類の弾をそれぞれ扱えて、今回、テルルが使っているのは50口径版の銃です。因みに、口径っていうのは弾が出てくるところの直径のことです。つまり、50口径の銃なら、直径12.7mmの弾が発砲されます。え?そこまですごくないって?よく考えて?物差しを用意してみて。ゼロから12.7mmのとこまでよく見ると、かなり太いと思わない?この太さの弾丸が襲ってくるんだよ?
因みに、50口径って、対物狙撃用ライフルっていう、建物とか、戦車を撃ち抜くためのライフルと同じ口径なんだよ。ウルティマラティオ・ヘカートⅡとか。
で、装弾数は50口径で7発。でも、テルル君は少しマガジンを改良して、一回で18発入るようになっている。
さらに、三点バーストや、フルオート射撃が可能。三点バーストっていうのは
「あーもー!松岡さん解説長すぎです!」
え?そっちがやれって言ったんじゃ...
「それにしたって長すぎですよ!ちゃんと考えて下さい!」
は、はい。じゃあ、最後にPSG1の説明を少しだけ。
PSG1は、命中率や、ダメージこそ低いものの、ボルトアクションがないので、連射ができるスナイパーライフルです!でも、テルル君のは、ちゃんと改造で、命中率も威力も上げてるはず!あと、ちゃっかり三点バーストやフルオート射撃も
「はい!面倒くさいからこのコーナー終了です!」
そんな!!お慈悲をーー!!!
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「なら、あたし達は!?」
「その前に、武器を見ないとなんとも言えない!」
「あっ、そっか!なら、《装備・神殺槍・ロンギヌス》!」
今度は、サンの体が光輝く。
「いくよ!」
そう叫ぶと、手元にあるDEをフルオート...要するに、マシンガンっぽく連射して、圧倒的な威力でぶっぱなす。とてつもない反動があるかと思いきや、実はこれも改造で、反動はほぼゼロ。さらに、威力は落ちないというなんともありがたいシステム...っていつの間に一人称視点がボクになってるの?ユッカ先輩は?
とにかく、今の一撃...いや、連撃で、
セイリュウの8段にも及ぶHPバーが
1段目の半分削れた。
『ッ!な、何故この妾が、』
...ん?こいつ、本当に想像以上に弱体化している。
それは置いといて、今度は背中からPSG1を抜いて、スコープを覗いて敵の弱点...
この場合は龍種共通の弱点である角に狙いを定めて、
「喰らえ!」
三点バーストで一気に弱点を狙い撃ちする。三点バーストっていうのは、一回トリガーを引くだけで、3発の弾が発砲されるというもの。しかし、やっぱりDEには威力は劣るので、ダメージがそこまで入りません。そして、一気に4回トリガーを引く。
PSG1の装弾数は、12発。4回撃つだけで再装填しなければならない。
『おのれ...この妾を本気で怒らせたなッ!』
とたんに、セイリュウの蛇型の体が光輝く。
(不味い、姫龍の息吹だ!)
姫龍の息吹とは、無属性のブレス攻撃で、喰らえば50%の確率で即死する。
別の世界の即死とは、どういう意味なのだろうか?
RPGみたいに、死んでも蘇生魔法やアイテムで生き返ることが出来るのか?
または、即死とは戦闘不能やら気絶やらと同じ扱いなのか?
それとも...本当に死ぬ
「何やってるんですかー?死んじゃいますよー?」
「て、手伝いますっ!攻撃力超強化!」
こ、こののほほんとした声と、おどおどした声は...!
ブレスが発射される直前、口を大きく開けていたセイリュウだが、とてつもない威力の殴打を顎に喰らって、口が閉じる。どうやら、誰かが超威力のハンマー攻撃を繰り出したらしい。同時に、暴発。圧倒的な量の8段HPバーを一気に2段持って行ったのは、
『むぅ!まだ羽虫がいたかッ!』
「あらあらー。私たちのことを羽虫扱いするとはー。とんだバカ野郎がいたものだなぁ!」
「ひぅ!キラ先輩、怖いですっ!」
とてつもないギャップの差を何故かセイリュウに見せつけているキラ先輩と、そのキラ先輩の喝に怯えているヒカリちゃんだった。
『...ッ!』
そして、何故かセイリュウがキラ先輩の豹変に怯えていた。
「ありがとうございました!」
「いえいえー、お互い様ですよー。」
「わ、私も援護できますからっ!えっと、テルル先輩は銃使いですかっ!なら、器用さ超強化!」
どうやら、キラ先輩がハンマー使いで、ヒカリちゃんは、支援魔法使いみたいだ。
そして、ヒカリちゃんがボクにとてつもない威力の支援魔法をかけてくれた。目の前に、[DEX 350%]というウィンドウが表示される。つまり、器用さが3.5倍になったということだ。本当にとてつもない威力だった。
「ありがとう!助かる」
「いっ、いえ!そんな、これくらい...」
とにかく、ここからが戦闘の本番だ。
「七彩武装...なるほど、面白くなってきた!」
「ふふふ。楽しくやりましょうねー」
「わ、私も精一杯頑張りぅい...頑張りますっ!(舌噛んじゃった...)」
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「みんな、急いで!」
「ここからできるだけ離れるんだ!」
私達四人は、体育をしていた生徒含め、校内の生徒たちを避難させています。この学校には、生徒は約350人いるので、避難させるだけでも一苦労です。
「コノッチ!あと何人くらい!?」
「多分、あと150人はいると思う!」
たった三人で残ったテルル君、ヒカリちゃん、キラさんのことがだんだん心配になってきました。いくら弱体化しているからって、あんな少人数でそこまで長く耐えれたら、もうあの三人だけでグランドクエストの3分の2は攻略できるレベルですよ。
「友夏里!後ろ!しゃがんで!」
「へ?!」
とにかく、言われた通りにしゃがむと
ひゅん!
風を切る音が頭の上から聞こえました。
すぐさま瑠璃氷花・絶を実体化、構えて、後ろに向けて感覚に任せて一気に抜き打ち。すると、鱗を貫通したような確かな手応え。
まさか、ここまでセイリュウが追ってきたの!?
と思ったが、目の前に獲得経験値とお金の表示が出たので、すぐに違うと気づきます。そして、やっと後ろを振り向くと...
「何この敵の数!」
恐らく、下等龍種と思われる大量の小型ドラゴンの姿が。しかも、今も出現し続けています。その数、軽く200体。ある一体に視線を向けると、『青龍隊近衛兵団・剣兵龍』と出てきました。こいつらは、グランドクエストに出てきたセイリュウの根城を守る精鋭たちです。さっき一撃で倒せたのは、偶然ウィークポイントに刀が直撃して首が飛んだからっぽいです。しかも、それも恐らくただの敵の油断が招いたヒットなので、こんなに簡単に倒せることは恐らくほとんどありません。
「マジかよ。こんなのと俺たちで本当に勝負になるのか?」
「でも、やるしかありませんよ!先輩方!皆さんを、安全に逃がすには!」
「サンちゃんの言う通りだよ!ここで諦めたら、誰が続きをしてくれるの?...これはゲームじゃない。負けても逃げても誰もコンティニューしてくれない!」
「友夏里。もちろん僕も手伝うよ。これが最初の七彩武装の戦いだ!」
「...ああ。やるしかねえよな!全員!絶対生きて帰るぞ!」
こうして、七彩武装の本当の初めての戦いが、幕を開ける...ッ!
はーい!槍使いの女の子、サンです!
なんか、とてつもないスピードで第8色を書き上げた松岡さんですが...合計執筆時間、三時間未満らしいです。速すぎでしょ。何でそのスピードをいつも維持できないの!?
(理由その1 なんとなく執筆できそうな気分だったから。その2 夏休みだから連続で執筆できる時間が長くて、モチベーションが続きやすくなる。以上。というか実はこの話、二、三回データ消えた。それ含めて三時間未満で書ききった。誉めて誉めて!あとついでにもうひとつ。この話、最初は1話で終わらせる予定だったけど、案外延びそうだったので、あと一、二話続かせます。)
馬鹿はほっとこう。
そういえば、少し松岡さんに宣伝を頼まれているので、ちょっと時間もらいますね!夏休みの間に、一回ある企画をするらしいけど、詳しくは活動報告の「夏休みですッ!」のページを見てね...だってさ?
さて、そろそろお別れの時間です!
じゃあ!またよろしくね!