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初めてのオネエ口調

「君がウワサのシンヤ君?リヴとアリアから話はきいているのです。実は2人の話を聞いて興味津々だったですが、ちょっと期待外れだったりするのですよ。」俺より年下に見える容姿をした少女が目の前にいる。

しかし、その人間離れした美貌やリヴやアリアの名前を聞くと彼女達の関係者だということはすぐにわかった。


もしかして、彼女も女神なのだろうか?


「あれ?2人から俺ってどんな奴って聞かされてたの?」

俺は思わず聞いてみたが、、、


「アリアからは男らしくてカッコいい男の子って聞いてるのです。リヴからは笑いの天使と呼ばれてるのです。」

‥‥2人とも俺に対する評価がよくわからない。


「ところで、早くダーツを始めたいんだけどダメかな?」

これ以上余計な事を聞きたくなかったので、早くダーツをはじめるように促した。


「ダメなのは君だけで十分なのです。」

彼女は俺を指差してそう言い放った。

人を指差しちゃいけません。って、親に教わらなかった?


「いや、ナノさんと初対面でしょ?なんでいきなりそんな態度なの?」

うん、リヴほどじゃないけど何か生意気だ。ナノのクセに生意気だぞ。


「‥‥‥私の名前はルーなのです。」



「‥‥‥だと思ったよ。うん、そうそう、俺もさっきからそう呼んでたよな?」

あーっ、間違えた。そりゃ、『なのです』って語尾につくからナノって名前な訳ないか。

はずかしっ。


「えっ?あれ?そうなのですか?なにかおかしい気がするのです。」

ルーは首を傾げている。

女神は顔が整っているため、そういう仕草も妙に絵になる。


「あの、、話は変わりますけど、今日着けている下着の色はなんですか?」

俺は唐突に質問した。



「‥‥なに言ってるんです?教えるわけないのです。」

そう言いながら彼女はある種の人が大喜びしそうな、まるでゴミでもみるような冷たい目で俺を見つめた。


「え〜、アリアもリヴも即答してくれたよ。女神なら当然だって顔で。もしかして、君は女神じゃないのかな?」

もちろん大ウソだ。彼女はからかい甲斐がありそうなのでついついからかってしまっただけだし。



「えっ?あっ、女神なら答えて当然なのですか?うーん、どうしよなのです、、、。

今日つけてないし、履いてないのですけど、、、昨日のじゃダメなのです?」

ちょっと待て、、、、ちょっとからかっただけのつもりが、リヴと同じで会話すればするほどヤバい予感しかしない。


なんだよ?着けてなくて、履いてないって?女神って変態しかなれないのか?

業が深い職業だな、オイ。

それはともかく一言言っておかないと、、


「ノーブラは良くないぞ。クーパー靱帯が切れて胸が垂れてしまうしね。ちなみに、クーパー靱帯っていうのは一度切れると元に戻らないから気を付けろ。特に運動する時とかスポーツ用のブラをキッチリつけろよ」

ふぅっ、これでまた一人の乙女の胸が守られたな。今日も良いことしたよ。


「‥‥‥シンヤ君、、、なんでそんなに詳しい上に熱く語ってるのですか?もしかして、、変態さんですか?」

ルーはそう言いながら自らの腕で自分の胸を隠すような仕草をする。



「ところで、そろそろダーツいってくれないか?こんなペースだと俺のココロがもたないよ」

全然話が進まない予感がしたので、俺は彼女のスカートをめくりたい衝動を抑えてそう言った。

すると、いつものダーツ部屋に連れてこられた。



ダーツの的は以下のようになっていた。


魔法少女に俺はなる 90度

変態 180度

変身 90度


「‥‥ルーさん、、ちょっと、、こちらへ来ていただけないかしら?」

、、、なんだよ?この二つ目は?

変態はルーだろ?

激昂した俺は思わずオネエ口調でルーに詰め寄った。


「シンヤさん、どうしたのですか?」

ルーはこちらに寄ってきて不思議そうな顔をして首を傾げている。そんな姿も絵になるのが腹がたつ。


「どうしたのですか?は、お、俺のセリフだ。なんだよ、この的に書かれている内容は?」

俺が的を指差すと、ルーも視線を的に向けた。そして、また、首を傾げる。


「なにかおかしなことあるのです?」

そして、そんな答えを返すのだ。

もしかして、ルーにとっては《変態》なんて日常で、なにもおかしいことはないのだろうか?


「あーっ、シンヤ君。わかったのです。シンヤ君勘違いしてるのです。もう少し的に近寄って見てみるのですよ。」

そういってルーは俺の背中を押して的の前まで連れてきた。

そして、的をよぉ〜く見てみると的の中心に何か書いてある。


「あーっ、《100倍》って書いてあるな。どういう意味だ?」


「ステータス100倍って書ききれなかったのです。」

そう言ってルーは舌を出した。


「いや、、、でも、小さ過ぎないか?中心だから回らないとはいえ、殆ど針の先と変わらない位の面積しかないんだけど、、、」

さすがにこれを当てられる気はしない。

やはり、俺は変態になるしかないのか?


最悪、、プライドとか捨てれば《魔法少女》でもなんとか帝国の剣に対抗できるかもしれないかな、、プライド以外にもいろんなものを捨てないといけなくなるけどな、、、


「あーっ、暗くなってるのです。心配しなくても私はコレでも幸運の女神なのですから、、まだ幼名だけど真名は‥あっと、いけないのです。時間がないのです。そろそろ、始めるです。」

ルーにそう急かされて俺は元の位置から的の中心に向けてダーツを投げた。

しかし、投げた瞬間分かった。中心からはずれている。

俺は絶望のあまり瞳を閉じて空を仰いだ。


トンッ‥とダーツに矢が刺さる音がした。

それでも、尚目を閉じていた俺の耳元で声が聞こえた。

「大当たりなのです。よかったのです。」


えっ?信じられず、目を開けると的の中心に的が刺さっていた、、、、、、


あれ?

なんで?


俺は見間違えと思い、目を擦すってからまた的を見る。やはり、的の中心に矢が刺さっている。


「もしかして、夢なのか?」

俺は思わず呟いていた。


「夢じゃ、、ないですよぉ。」

ルーはそう言って俺の元に駆け寄ってきた。

だから、というわけではないが、取り敢えず彼女の頬を摘んで左右に引っ張って見た。


「い、、、いはい、いはい、いはいほへふ」

《い、、、痛い、、痛い、、痛いのです、》

ルーは目にいっぱいの涙を溜めて痛がっている。やっぱり夢じゃないか?

俺はしばらく彼女の頬の感触を楽しんだ。


「はぁ、はぁ、はぁ、な、な、な、なにしてくれちゃってるのです。私は幸運の女神なのですよ。こんなのは晩飯前なのです。」

やっと解放されたルーは腕をグルグルに回して俺を攻撃しようとしてきたので俺は彼女のおでこを掴んで攻撃を防いだ。


ひとしきり遊んだところで、俺は的を調べる事にした。やっぱり納得いかない。


俺はルーを残して的に駆け寄った。

そして、矢が刺さった部分を注意深く観察する。


‥特におかしな所は見あたらない。



困った俺は次は的を叩いてみる事にした。

まあ、叩いた所で何かわかるでもないと思うんだけどね。


「何、、人の顔を殴ってくれとるんじゃ?ワレは?いてこましたろか?」

は‥‥?

的に圧し殺したような声で脅された。

それに的に薄っすら顔のような物が見えた。

あれ?これ、俺の妄想とかじゃないよな?


俺は取り敢えずアタマを下げて謝罪する。

ゴツンッ、、、的にアタマをぶつけてしまった、、、


「何頭突きかましてくれとんのじゃ?なんや?もしかして、ワシと戦争したいんか?」

いや、今のは俺が悪かったけど的の分際でやたら生意気だ。


「的さん、、さっきのダーツ、、、、ズルしたよね?具体的には的の中心に当たるように君自身が動いたんだよね?」


「えっ?な、、な、、、なにを言ってるのかな?ワシは的だからニンゲンの言葉は全くわからないわぁ、的だからしょうがないなぁ。」

的は露骨にごまかし出した。

なぜかこちらも圧し殺した声で。


ははぁ〜ん、事情は分からないがこれは、、、チャン、チャン、チャーンスだ。



「ルーさぁん、君はズルを‥ウグッ」

ダーツの羽根の側で鳩尾を強打されて俺は呻くいた。


「あんまり、舐めたことしてると生きて返さへんで。」

的は追い討ちでドスのきいた声で俺を脅す。

思わず『ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、産まれてきてごめんなさい。』って叫びながらドゲザをかますところだったが、なんとか踏み止まった。


人類がダーツの的なんかに屈する訳にはいかないんだ。俺は人類の希望の星なんだからな。

いや、自分でもなに言ってんのかよくわからんけど、、、


「はぁ〜、ルーさん、自分は幸運の女神だから俺が的の中心に当てられたって笑顔になってるけど真実を知ったら悲しむよなぁ。もう二度と笑顔がみられないかもな?」


「えっ?そうなん?ど、ど、どうしたら良いんや?」


「俺が黙ってる代わりに色々教えてください。約束は守ります。まず、ルーさんが出る時は毎回あなたが的なんですか?あと、ルーさんは初めてなのですが、ルーさんを出易く出来る方法ありますか?」

俺はそう尋ねた。もちろん、うまくいけばダーツまでチートになるからだ。

ルーさんが出た時点で勝利確定、、みたいな感じだ。

ちょっとぐらいハードルが高いかもしれないが、もしルーを出易くする方法があるならやるべきだ。


「わかったわ。ニイちゃん教えたる。まず一つ目はイエスや。そして、二つ目の出易くする方法は《少し俯き気味で右手は顔を覆うように、とはいっても指と指の間は適度に開いて前がみえるようにするんやで。あとワキは締める。そして、左手は前から右の腰に持ってくる。そのポーズのまま『私の邪眼の真のチカラを見られる栄誉を抱いて闇に堕ちろ』と言ったあとにダーツを召喚》すればいいんやで。どや?簡単やろ?」

‥‥厨二全開じゃないか!

ちょっとどころじゃなくハードルが高かったよ。


「わかった。今後はそれで行こう。」

俺が世間体とか色々なものを諦めて頷くと時が動き出した。



クーパー靭帯とかネットで調べないようにお願いしますね。

良かったら感想お待ちしてます。

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