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チート転生者と白狼娘  作者: ゴルゴン
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プロローグ

 

  俺の名前は橋本拓哉(ハシモトタクヤ)。高校3年生になったばかりだ。

  俺は普通の人より少々、いやかなり優秀すぎるらしく勉強もスポーツもでき先生には気に入られていたし両親にも期待されていた。

  さっきも言った通り俺は優秀すぎた。

  俺は今まで一人も友達ができたことがない。

  身長も高く体もがっしりしていたため暴力などは振るわれなかったが靴を隠したりノートに落書きされたり陰湿ないじめを受けていた。

 

  いじめを受けるのはどうでもよかった。友達ができないと悟った頃から俺は周りを見下すようになっていて関心さえわかなかった。


  そんなある日事件が起こった。


  俺はいつも通り陰湿ないじめを受け帰宅していた。

  俺はいつもの駅でいつもと同じ時間の電車を待ってスマホをいじりながら音楽を聴いていた。

 

 電車がくる音が聞こえ音楽を止めようとした瞬間背中がドンッと押され線路の上に落ちてしまった。


  もう目と鼻の先まで電車が迫っていた。

  周りの景色がゆっくりになり俺が振り返ると同じ学校の制服を着た奴らが走って行くのが見えた。


  これが人生の最期に見た光景だった...。



 

  死んだと思って目をつぶっていたが何の痛みも来なかった。

  ゆっくり目を開けると白い景色が視界に入る。白いだけで何もない。


  .....なんだ、ここ?



  俺は思わず呟いた。

 


  「ここは上位の者、君達人間が神と呼んでいる者達の居城じゃよ若いの」

 

 

  不意に後ろから声が聞こえ慌てて振り返ると真っ黒な服にフードを被った金色の瞳が印象的なおじさんが椅子に座っていた。


  神の居城?何を言ってるんだこの人は...。



  「ふざけないでください。俺はなんでこんなところにいるんですか?俺は確か電車に轢かれて....そうだ、俺を突き落とした奴らはどこに行ったんだ....?」



  「落ち着かんか若いの。順を追って説明するぞ、君の言ってた通り君は電車に轢かれた。そして君は即死してしまったのじゃ。だから死後の世界の上位の者の居城に来たわけじゃ。それで今他の者達が君の魂をどうするか決めるために会議しておる。なんなら君の死体を見るかね?見ないほうがいいと思うがの....」



  おじさんが懐から水晶玉をだして俺の前に浮かせている。こんな何もないところで者を浮かせるなんて普通じゃ考えられない。おじさんの言っていることは本当なのかもしれない。

  俺は恐る恐る水晶玉を見つめた。すると水晶玉に映っていたのは号泣しながら葬式をする両親や先生達の姿があった.....。



  「こ...これって本当に?何かのドッキリじゃないよな?ここからだったのに....もうすぐ高校を卒業して大学に進学したら友達作ってリア充になって一緒に勉強したり遊んだりしたかったのにこんなのってありかよ!!!」


  おじさんは半ば発狂している俺の声を静かに聞いていた....。

 

  突然何もない空間に穴が空いた。中からとても美しい翼が生えた女性が出てきた。

  正直今の俺にとってはそんなことどうでもいいことだが。

  女性は魂がなくなったかのように放心している俺の方を少し見ておじさんにヒソヒソと話しかけていた。するとおじさんが驚いたように眉を上げた。


  「本当にいいのだな?儂はもちろん構わんがこの子の気持ち次第じゃな...」


  おじさんと話していた女性はまた空間に穴を開けて消えていった。それを確認するとおじさんが話しかけてきた。


  「若いの、お主人生をやり直してみたくないか?まあ今の年齢からスタートすることになるがの」


 

  やり直し?そんなことできるのか?確かに後悔がたくさんあるしやり直しはしたい。俺は二つ返事で了承した。



  「はい、ぜひやり直したいです!ですがどうやってやり直しなんてするんですか?まう葬式までやってるのに...」


  「うむ、さすがにお主のおった世界でやり直しはきかん。パニックになりかねんからの。じゃが他の世界なら問題ない。その世界は剣と魔法の世界、人間が言うファンタジーの世界じゃな。お主の今の年齢、つまり18歳でやり直しもできるしお主が望むなら腹の中からやり直ししても構わん、記憶の消去も望むならしよう。どうするかね?」



  剣と魔法の世界と聞いて俺は考え込んだ。

  確かに俺のいた世界に戻ってもゾンビパニック映画のようになるだけだ、下手すりゃ怪しい集団に捕まって人体実験されかねない。

  だが魔法があるということはゲームのように魔物なんかもいるかもしれない。

  俺はいくつかの提案を出した。


  「はい、その世界でもやり直したいです!ですがいくつか設定したいことがあるのですがいいですか?」


  「申してみい。たいていの願いなら叶えよう」

 

  「俺はその世界でかなり強い存在になりたいです。叶えてください。記憶や見た目は変えずにお願いします」


  辛い記憶だらけだが少しは役に立つかもしれない。俺はそう思っておじさんに聞いてみた。おじさんは考えるまでもなく了承してくれた。


  「よかろう、ではいくつか武器をだす。好きに選ぶと良いぞ、ホッホッホ!」


 

  おじさんが手を軽く振るとまた例の空間に穴を開ける魔法?を使って中からいくつかの武器を取り出した。どれも神話に出てきそうな武器ばかりだ。


 

  「とりあえずはこの5つじゃな。右から『聖剣 エクスカリバー』、次に『竜殺しの剣 アスカロン』次が『神槍 グングニル』これが『雷槌 ミョルニル』そして最後に『封竜刀 神羅(シンラ)』じゃ。選んだ時点で武器の効果や使い方が頭の中に流れ込んでくるから好きなものを選ぶといい』



  とんでもない武器の数々を見て俺は驚嘆の声を上げた。

  神話に登場するような武器がこんなにあると選ぶのもためらってしまう。慎重に選ばなければならない。


  最後に紹介された『封竜刀 神羅』だけは知らない。名前だけならアスカロンのほうが強そうな感じだ。でもなぜかこの刀が俺を呼んでるような気がしてならない....。


  俺は意を決して刀を掴む、すると大量の情報が頭の中に流れ込んできた。


  「ぐっ...!なんだこの痛み...あ、だんだんおさまってきた。なるほど、やっぱこれを選んで正解だったかもな。おじさん、俺はこれでいきます!」


  静かに様子を見ていたおじさんが静かに頷いた。



  「変更はきかぬぞ、では転生する。特別に防具もつけてあげよう。第二の人生を楽しむのじゃぞ若いの!」



  おじさんはそう言うと手を挙げる。そこで俺の意識は再び闇に落ちた。

 

本格的に頑張ってみます。応援よろしくお願いします!

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