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同類

 再び機庫に入ったテオは、嬉々としてブリッジへの階段を上がった。

「やっとこの時間が来た...っ!」

 そして後ろを振り返り、続いてきたアリスに聞く。

「君は昼ごはん食べなくていいの?」

「大丈夫です。普段からそれほど食べませんし」

 アリスが階段に足をかける。

「私も、これらの機体に興味があります」

「はは、似てるね」

 仲間を見つけたような気分でテオは少し嬉しくなった。

「どれから始めるんですか?」

「そうだなぁ、僕は楽しみを最後に取っておくタイプだから...っていっても、全部楽しみか」

 テオの視線が機庫内を巡る。

「模擬戦の順番と同じにしようか。最初はフレイムコング」

 2人がブリッジを進み、フレイムコングの前まで来る。

「やっぱりデカいなぁ」

「この巨体を動かせる動力はかなりのものですね」

「うん、それじゃあ早速」

「ではテオは機体をお願いします。私は武装(インフェルノ)の方を」

 そう言うアリスの手には既に解析用の端末があった。その顔はただ純粋に解析をしたいという気持ちが現れているようで、テオは思わず笑みを浮かべた。

「うん」

 テオはコックピットを開けて内部システムに端末を繋ぎ、アリスはインフェルノの近くにリフトを寄せて作業を始めた。


──────────────────────────────────────────

《解析ログ》

【フレイムコング】

〔型式番号〕

 DPF-02/フレイムコング

〔全長〕

 13.0m

〔重量〕

 18.1t

〔装甲〕

 ラジエリウム複合合金/アドバンスドインナーフレーム

〔武装〕

 ・インフェルノ

フレイムコングの専用ガトリング

 ・肩部キャノン

両肩に一門ずつ配備/連射は効かないが威力はかなりのもの

〔付属機構〕

 ・アドバンスドインナーフレーム

インナーモールドと外装甲の間にさらに1層の装甲を追加、外装甲の細分化を実現/これにより他機よりはるかに多くの装甲面積を持つ当機でも十分な関節可動域を確保

灼熱転化(フレアコンバート)システム〕

インフェルノの回転熱を機体に転送し、内部ラジエルの流動を促進、機体の性能を向上させる/加減を間違えると機体が保たなくなるためパイロットの技量が重要

焦炎砲形態(スコーチ・フォーム)

インフェルノを背中に収納し肩部キャノンと接続/移動不可の固定砲台になる

──────────────────────────────────────────


「「....脳筋」」

 解析結果を共有して出てきた感想は同じものだった。

「火力特化型とはいえここまでとはね...」

「しかし装甲を2段にするというのは面白いですね。衝撃緩和にもなりますし」

 淡々と感想を共有しているだけなのに、テオはどこか喜んでいる自分に気がついた。誰かと解析結果を共有できるという初めての経験にテオの心は昂っていた。

「それじゃあ次はセンチネルいこうか」

「はい」


──────────────────────────────────────────

【センチネル】

〔型式番号〕

 ATS-04/センチネル

〔全長〕

 11.7m

〔重量〕

 7.5t

〔装甲〕

 ラジエリウム複合合金

〔武装〕

 ・アフェリオン

センチネル専用の光学狙撃ライフル/極めて高い精度を誇る/実弾、エネルギー弾どちらにも対応

〔付属機構〕

 ・オービター

センチネルの偵察ドローン/カメラドローンをモデルに軽量化を施した

狩人(オリオン)()裁定(ジャッジメント)

アフェリオンとセンチネルの内部ジェネレータを接続し、機体内部のエネルギーを直接放出する/威力の調整可能/威力に応じて射撃後一定の行動不能時間が発生する可能性有り

──────────────────────────────────────────


「さすが王国大会連覇者の機体だ...狙撃はもちろん、火力面も十分すぎる」

「しかし大技には反作用がある、と。ならばユウジに向けたあれは威力は抑えていたということでしょうか」

「そういうことになるね。さすがに学園内では全力でぶっ放さないでしょ」

 万一ユウジが避けられたとしても、フィールド(戦域演算炉)の範囲外に影響してしまうかもしれない。そうなればそれこそ正真正銘の【岩山】になってしまうな、と考えながら端末をスワイプしていたテオの手が止まった。目線の先はセンチネルの戦闘履歴である。

 王国大会だけでなく数々のイベントや他大会の履歴が並ぶ。中には個人戦だけでなく、チーム対抗戦のデータもあった。

「まさに百戦錬磨だな。でも...」

 履歴の並びにどこか違和感を覚えたが、その正体がなんなのかはまだ分からなかった。

「どうしましたか?」

 横のアリスが黙りこくっているテオに尋ねる。

「いや、なんでもない」

 テオは端末をセンチネルから取り外した。

「センチネルはこんな感じかな?」

「はい、いつか最大威力の【狩人の裁定】を見てみたいです」

「はは、それはもうしばらくして学園外で訓練ができるようになってからだね...」

 苦笑で流したテオは、視線をセンチネルの横のタイタンに移した。その顔が今にも弾けそうな笑顔に変わる。

「それじゃあいよいよ【黒騎士】さんの中身を見せてもらおうかな!」

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