かまってちゃん(都市伝説)
スマホの着信音で目が覚める。
『わたし、メリ「私、西園寺蝶羽さん。今すっごく眠いから付き合えないの」
「ピッ」と通話を切ってマナーモードにする。
ねむねむなのに電話かけてくんなよ。
今ならまだ寝付ける。早く寝ようと思ったのにブーブーと電話がかかってきた。
『わたし、メリーさん。話は、ちゃんと聞いてほしいの』
「私、西園寺蝶羽さん。今日は、休日だからかまってあげれない」
『わたし、メリーさん。わたしもお休みだから暇なの。かまってほしいの』
「私、西園寺蝶羽さん。口裂けにかまって貰えば?友達でしょ」
『わたし、メリーさん。その考えは、なかったの。口裂けと蝶羽にかまってもらうの』
「私、西園寺蝶羽さん。そういうことじゃない」
『わたし、メリーさん。今から行くの』
今度は、メリーから通話が切れた。
このかまってちゃんたちめっ!都市伝説に休みがあるのか?というか私と都市伝説って天敵だった気がするけどまあ、いっか。
頭が痛くなる。昨日も昼は、一般会社で仕事、夜は、祓い屋の仕事で死にかけて朝、元カレのネットニュースを見た。私、頭痛で死にそう。
またもや電話がかかってきた。
『わたし、メリーさん。今、あなたの家の前にいるの』
「私、西園寺蝶羽さん。うちマンションだよ?」
『わたし、メリーさん。ピンポン、押すから開けてほしいの』
ピンポン、来ない。どうしたんだろう…都市伝説だし気にしなくていいか。
『わたし、メリーさん。ピンポンの仕方がわからないの』
「私、西園寺蝶羽さん。電話番号を入力するときの画面みたいのあるでしょ。そこに私の部屋番号入力して。部屋番号はね」
何回か教えたのになんですぐ忘れるんだろう。スマホは、使いこなせるのに。
「ピンポーン『わたし、綺麗?』
「はいはい、キレイダネ〜」
『これでも?』
「今日、化粧濃くね?」
『急に蝶羽の家にいくことになったから急いで化粧したのよ』
「そっかとりあえず入ってきて合鍵渡したでしょ?」
インターホンを切る。
しばらくしてドアが開く音がした。
「わたし、メリーさん。お菓子くらいは、出してくれてもいて良いんじゃないの?」
「アンタたちが急に来るからお菓子、準備してないよ。欲張りども」
「お茶は?」
「アンタらが何飲むかわかんなかったから。で?何飲むの?」
「わたし、メリーさん。紅茶がいいの」
「わたしも紅茶で」
「あいよ」
キッチンに行き、ポットに水を入れお湯を沸かす。
実家から送られてきた美味しい紅茶があったけ?仕方ないこれを入れてやるか。
「グ〜」
しまった腹の虫が鳴った。時計を見ると正午が過ぎている。
そういえば元カレのネットニュースが衝撃で朝ごはんも昼ごはんも食べていなかったな。アイツらも昼ごはん食べていないだろ。
ちょうど昨日、ホームベーカリーで焼いた食パンがあるし、たまごサンドでも作るか。
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「さすがアイツの娘だな」
怪異絡みの事件を解決した直後、父と関わりのあり今回の依頼主である刑事に言われた。
「優しすぎる。ちゃんと祓えばいいのに」
「怪異や怨霊を無理やり祓ったって付き添ったアンタか祓った私が死ぬ。アイツらの怨嗟って怖いんだよ」
なんでアイツらだけが苦しい思いをしないといけないの?幽霊を怪異化させたのは、私たち人のせいなのに。報われないのは、苦しいじゃん。
たまにクソみたいな怪異もいるけど。
「そうか。お前、いくつになった?」
「18」
考え深そうに刑事は、顎に手を当てた。
「お前も年頃だ。恋人の一人や二人できるだろう」
「きゅ、急に何!」
「その反応、恋人ができたな。その仕事をしている以上、わかっていると思うが人は、醜いものだお前のことを受け入れるとは、限らない」
「受け入れたとしてもお前の恋人にも危険が及ぶぞ。華夜さんがいい例だ」
「……お母さん」
「蝶羽、お前の父親も幼い頃から見守ってきた俺たちも悲しむお前を見たくない。入れ込むなよ」
入れ込むなって……早く行ってよ。大好きになっちゃったじゃん。




