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Cat's Eye  作者: 井沢円香
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知能の代償

我輩は猫である。木登りが得意てある。どんな猫と勝負しても、挑戦猫には悪いが我輩が勝手しまう。




何?そんな疑わしげに我輩を見るでない。




何だと?証拠を見せろだと?ぶしつけな人間であるな。仕方ない。今から我輩が主の目の前で証明してみよう。ついてきたまえ。




よし、ついたぞ。これからこのイチョウに登ってみせよう。よく見ておきたまえ。

いくぞ!




見たまえ!この素早いステップを。軽やかなフットワークを。四本足だからできるこの動き。見事な着地を。

二本足の主には真似出来まい。




さて、これでわかったであろ。木登りで今の人間が猫に勝つことはないのだよ。



何を言っているのだね。馬鹿馬鹿しい。主は人間が食物連鎖の頂点にいると思っているのかね?




やれやれ…。愚かなだのう。人間が勝てるのは脳みそだけである。道具がなければ何も出来ぬ存在のくせに偉そうであるな。




脳みそ(知能)に勝るものはないだと?

馬鹿者!主たち人間は頭でっかちなだけである。知能の進化だと?我輩に言わせれば、身体能力の退化に他ならない。




それが解らない主に憐れみだのう。道具がなければ空を飛べない。長距離を泳げない。我輩のように高いところにまで登れない。




道具(手段)を誇ってどうするのだね。所詮使いこなせない道具に意味などない。我輩からみれば人間は道具を使いこなす知能は持っていないようだ。




そうであろう?いくら主が主張しても、主たちは発明した道具の使い方を誤る




身の丈以上のことに手を出すべきではないのたよ。




はぁ?我輩は身長のことを言ったのではない。いちいち猫に聴くでない。家に帰って辞書で調べたまえ。




しかしまぁ…。身体能力が退化しているくせに、高等生物と思いあがっている人間はかわいそうな人であるた〜




地球にとって主たち人間も我輩たちたちも平等な存在であるのだよ。




確かに道具を使えば、主たちのほうが早い。

しかし、我輩から言わせれば邪道である。主たちはどんなに頑張っても、身一つでは猫にもサルにも勝てぬ。





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