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Cat's Eye  作者: 井沢円香
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猫が語る世界

吾輩は猫である。名前はまだない。


っと、フリーの猫である吾輩でも知っている、有名な猫の言葉を借りて自己紹介をしてみる。




何?なぜ言葉を借りるかって?そんなの決まっていよう。俗にいう名言を使った方が知的で、かっこよく見えるからだよ。

所謂、虎の威を借る狐というものだよ。

しかし、吾輩の場合は『猫の威を借る猫』だがな。




何?野良猫ちゃんだと?けしからん!吾輩は『野良猫』ではなく『フリーの猫』である。もとから自由な猫である。それ以前に吾輩は雄である!




それにしても、(ぬし)よ…

少しはしゃがんでみようと思わないのかね。吾輩ばかりに見上げさせるのではない。首が痛くなるではないか。だいだい、人と会話をするときは『目を見ること』と教えられているのではないのかね。




何?なぜ『人』の後ろに『?』がつくのだね。そんなに吾輩が『人』を語るのが可笑しいのかね?

まぁ良い。吾輩は、心が広く器が大きいから訂正してやろう。

猫と会話をする時でも視線を同じにするべきだ。




自然界では相手より大きく見せるとき、高い位置に視線があるときは威嚇・敵対と捉えられても文句はいえないのだぞ?

気を付けたまえ。




って、不思議そうに首を傾げるな。全く、自然界の理を忘れてしまった生物ほど愚かな存在はないな。




愚かな生物である人間よ。自然の破壊者である人間よ。吾輩は主たちの被害猫であるイリオモテヤマネコである。『産まれついてのフリーの猫である』

主たちの都合に振り回されるのはもう懲り懲りだ。




独りよがりの人間よ。その狭き視野では何も見えなかろう。その高き視線では何も感じなかろ。




世界の偉大さを知りたいか?自然の理を取り戻したいか?

人間よ。主が望むのであれば猫の手を貸してやろう。



教えてやろう吾輩の目から見た違う視線の世界


―Cat's Eye―


を。





うん?なぜ『野生の猫』を『フリーの猫』というかって?

そんなの決まっていよう。カタカナ表記のほうがかっこよいからである。





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