犬猿の仲
シルクのことがリーヤにばれた
シルクと名預けの儀式をした
シルクと使い魔契約を結んだ
そして現在、シルクとリーヤが子供っぽい口喧嘩を私を挟んでしている
……うん、何でこうなった?
「たかが幼馴染みの癖に!」
「たかが使い魔の癖に!」
「第一リリスと距離近い!」
「お前の方が近いだろーが子供ぶりやがって!」
多分これは少女漫画のオヤクソク「私のために争わないで」展開
いや実際やられると正直うざ……うるさい
というか恋愛的なそれじゃなくて姉とられたくない弟みたいな感じ
何でこんなに犬猿の仲なんだ?この二人
シルクと使い魔契約を結んだ後、リーヤにはシルクのことを言わないでほしいと頼んだ
リーヤは言うわけないやん、と呆れたように笑った後妖精と契約してる事がバレたら私自身も危険に晒されるということを教えてくれた
うんうん、幼馴染み思いの幼馴染みを持ててお姉ちゃんは幸せです
……そこまでならまぁ良かったんだけど、シルクがリーヤに「絶対バラさないって神様に誓える?」って聞いたんだよね
「当たり前やろ、お前だけなら兎も角お前のせいでリリスが危ない目に合うんは嫌やし」ってリーヤが言ったらパチン!って静電気音みたいな音が響いたんだよね
で、リーヤの手の甲に私の手の甲に浮かんでるあの契約の印に似た紋が浮かんでた、まぁそれはすぐに薄くなってきえたんだけど
慌てて何したのか聞いたらシルクは悪戯っぽい笑顔で「約束破ったらカマイタチに襲われる呪いだよ!」と……
……シルク、若しかして昔リーヤに似た奴に酷い目にでも合わされたの?
なんで君達そんなに仲悪いの、今日で何回目の喧嘩ですかそれ、止める私の身にもなって
ちなみにリーヤはシルクと使い魔契約を結んでから毎日私の所に遊びに来るようになった
大丈夫だよ?リーヤの事もちゃんと構うよ?
なんで弟できて親とられる兄みたいな感じになってるの
「……はぁ、リーヤ、シルク。いーかげんにして、無理に仲良くしろとは言わないけど喧嘩ばっかりしないで。あと口喧嘩だけなら兎も角魔法まで使おうとしない!いーい?次やったら本気で怒るからね!」
おぉ、効果覿面
こくこくと慌てたような顔で何度もうなづいた二人は目立った喧嘩をすることはなくなった
最近使用人の皆が心配してたから、よかった
皆からすればシルクの事は知らない訳だから私とリーヤが最近仲悪いって勘違いしてたんだよね
……まぁ、あくまで目立った喧嘩は、なんだけど
本人達はうまく隠せてると思えてるらしいし、実際いっつも一緒にいるからこそ気づける感じだから、見逃すけどね