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第三章 ジャングルの威嚇

お疲れさまです。というかおまたせしました。

結構忙しい日々を送っていたので、話を忘れてしまったお方は是非前の話も読んでやってください。

今回から本格的な内容へと入って行きます。

 どうしてこんな所に落下したのか?

 そんなことを思いながら、俺は情けない顔を浮かべて、漆黒のジャングルを走っていた。

 全てから逃げるかのように…。

 俺の名前はC・エドガー。メカニックだが一応兵士の訓練は受けているチームの中では一番弱いであろう兵士だ。いや、衛生兵が一人居たが何かとてつもなく見た目が強そうだった気がする。

 それはいい、そんなことはどうでもいい。早くこの事態から逃げねばならない。この険しいジャングルを抜けねばならない。何が市街地戦だ! ふざけるんじゃない。俺が“ジャングル弱い”ことは事前に言ったはずだ。

「ひっ」

 思わず情けない悲鳴を上げてしまった。幸いにも敵兵には気が付かれて居ない…というか、気が付く敵兵はいないようだ。

 ゲコゲコ…ゲコゲコ…

 俺の前に現れたのは、明らかにカエルだった。それがどんなカエルなのかはもはやどうでもいい。

 それだけじゃない。その回りには蛇がカエルを狙い、そして、回りにはカエルの死骸が数多く放置されていた。

 死骸には、たくさんの虫が張り付いてい…

「もう駄目だ…」

 目眩がした。そう、俺はこういう虫や動物が苦手なのだ。

 笑えばいい。それでも苦手なものは苦手なのだからね。

 だから俺は探した。虫や動物のいない建物を。

 そんなことを考えていた。いや、考えながら探していた。俺には期待はなかったものの、心当たりがあったからだ。

 それはずぐに見つかった。

「やっぱり…」

 やっと深呼吸ができた。自分自身、驚くほど落ち着きを取り戻すことができたのだ。 

 結論から言うと、建物を発見することに成功したのだ。

 後少し思考回路がショートしていたら、俺はあの建物に突っ込んで死んでいただろう。死因となる敵兵らしき者がここから2人ほど確認することができた。俺は念のために、その建物をぐるりと一周し、その建物について考察し始めた。

 建物はコンクリートらしき外壁で覆われていて、確認できる窓が東と西にそれぞれ1つずつ。入り口らしきものが北側に一つ。ちなみに俺が方角を確認できるのは、腕時計についているコンパスのお陰だ。

 窓は鉄格子が設置してあるので侵入は不可として…中央突破するしかないであろう入り口らしきドアはドアノブが一つあるだけのいわゆるドアだ。

 集めた情報を元に俺がこの建物を攻略する方法は……なしだ。

 私一人とアサルトライフルをもっている2人以上? と戦うのは、無謀すぎる。

 ちなみに俺のもっている武器と言えば果物ナイフとソーコム。戦争に来た訳ではないので他のメンバーも軽装のはず…。

 さて、作戦は決まった。占領する。

 さっきと言っていることが違うよね。でも、もしかしたら簡単に言っているが結構簡単かもしれない。

 何故なら、敵兵共の一人はヘッドフォンを付けている。もう一人はハミコン(ハミングコンバーターというゲーム機)で遊んでいる。間抜けな兵士共だな…ここが戦場であることを再認識させてやろうか。

 俺はソーコムを取り出してマガジンを確認。因に俺が持っているソーコムはサイレンサー付きの麻酔銃。

 麻酔銃と言えばM92が相場だが、今日はこれで勘弁してほしい。

 まずはハミコンをしている敵兵をねらう。

 ……HIT! 

 敵兵は、何かを悟ったかのように横になった。しかし、コントローラーは握ったままで、何かをしている。

 まさか! 応援を呼ぶのか!? 

 その疑問は直ぐに解決した。画面がセーブデーター画面になっていることから、セーブだけはしたかったのだろう……。

 その意気込みに敬礼しながら次のターゲットを狙う。

 狙いを定めるとともに発射。何事もなかったように曲を聞き続けながら深い眠りへと入った。

 さて…ここで「ワーイ殲滅~」と言いながら飛び出すのは素人だ。俺はさらに注意深く建物の様子を見た。

 が、さほど変わりはない…。

 どうやら外にいるのは本当に二人だけのようだな…。

 それにしても無警戒だな…。

 中にはさらに複数人の敵が待っているのだろうか? 外の二人があの様子だとよほど暇な拠点なのか?

 とりあえず、ハミコンをしていた兵士の方へゆっくりと近づいた。

 持ち物検査だ。そこで俺はとんでもないことに気が付いた。

 ハミコンではない…こいつが遊んでいたのはスーパーハミコンだ! なんて代物をもっていやがる! 俺だってツインハミコンまでしか遊んだことがないのに! 

 これを拝借しようと考えてしまったが、今はそれどころではない! 彼の持ち物は、MARIA様が眺めてる(9巻)とグロック17だけだった。随分と軽装だ…やっぱり何かある。

 俺はゆっくりと建物の窓に近付いて、鉄格子越しから内部を確認する。そこにあった光景は何かの物置らしい部屋だった。人が一人はいるぐらいの大きさの木箱が数個散乱していた。

 もう一つの窓も確認したが、やはり木箱が乱雑に置いてあるだけの物置らしい部屋だった。

 ……入るか? 自問するまでも無い。

 ここまで制圧したら正面の扉を開けるしかないよな?

 まあ、逃げるって手もある。だったら何のために俺は敵兵を眠らせたのか? 少なくとも俺はこれからこの2人を縛り付ける作業をしなくてはいけない。

 正面の扉に張り付いて私はラマーズ法で深呼吸した。

 中に人がいる気配は全く無い…いや、敵は気配を消して今か今かと待ち伏せしている可能性もある。

 少しだけ扉を開ける…当然だか扉はロックされてはいなかった。少しだけ中を見る…

 誰も……いない?

 扉に蹴りを入れて突入してやろうという気持ちを押さえて、左手の力だけでゆっくりと扉を押し、内部の様子を伺いながら侵入した。侵入したところは、やはり木箱がいっぱいある物置のような場所だった。両サイドに窓が設置されているのをここから確認出来る。つまり、この建物自体が一つの部屋であり、倉庫であった。

「ここは……なんなんだ?」

 俺は周囲を確認する。これだけ物が置いてあれば、死角から攻撃してくる可能性は大きい。

 そこで私は一つの影に気が付いた。

 人だ! 

 明らかに人である影が、可哀想なぐらいこちらから確認できるが…何だこいつは? 隠れているつもりなんだろうか?

 しばらく様子を伺うが、動く気配が無い…

 仕方がない…ここで様子を伺っていても埒があかない。

 俺は決死の思いでその影の正面に飛び出し、ソーコムを向けた。

「プリーズ!」

 噛んだ。

 そんなことはどうでもいい。

 女の子がいた。結論から言うと影は女の子だった…。

「お、親方! 倉庫に女の子が!」

 いや、今そんなジョークを言っている時ではない。その女の子は酷く脅えた様子で俺を観察…いや、見つめていた。

 両手両足を縄できつく縛られている。

 エッチな本なら、俺がさらに縄をキツくするんだろうな~ 

 っていかんいかん。

「誰だおまえ?」

「……ッ」

 日本語じゃだめなのか? というか俺が話しかけたせいだろうか? さらに脅え始めた。というか日本語通じる?

「フーアーユー?」

「早く縄を解いてください」

 冷静に返された…。

 なんだよ、日本語うまいじゃないか!

「日本語しゃべれるのか?」

「しゃべれるわよ!」

 よかった……フィリピン語ぐらいしか知らないし。

 とりあえず縄を解きながら、俺は質問をし始めた。コミュニケーションだ。

「住所は?」

「群馬県の第三都市よ…」

 ほほう…イセサキか~

 って、何で住所から聞く自分。

「名前は?」

「ダ…能登ガイアナ」

 変な名前だな? ダークニューハーフか?

「それはおカマのことでしょ!」

 エスパーか!

「その言い方はおかしいわよ、他人の思考を読めるって言ってくれないと」

 同じことじゃないか!

「はぁ…もう分かったよ。めんどくさいから俺が聞きたいことを答えてくれ。心が読めるんだろ?」

「なにそれ? 尺の関係とかいうやつなの?」

「そうだ、ここに留まる時間も惜しい」

「あなた…エドガーはここに来たのは虫嫌いだと読めるんだけど…」

「!?」

 しまった! 名前を知られただけではなく虫嫌いもバレてしまった!

「安心しなさい、私も虫嫌いだから」

 いや、男と女では意味合いが全然違うわ!

「自己紹介はここまでにして、そろそろここから脱出しない?」

 実に女らしい…いや、男らしい…。

「聞こえているわよ。そういうあなたは女々しいわね」

 な、何もいえね…。

「というか、ここはどこなんだ?」

 女…能登っちは突然険しい表情を見せる。

「何も知らないでここに来たの? いや…“知らされない”ってことね…」

 何をいっているんだろう? イマイチ会話が成立していない。その原因が、この能登っちが俺の心を読める“エスパー”だからなのだろう。彼女は色々と知っているようだが、私には理解でき無さそうだ。

「とにかく、このジャングルから出よう。同意するよね?」

「嫌よ!」

 まさかの否定。くそう…やはりイケメンのほうがいいのか?

「そうね、イケメンなら良かったけど今は動いちゃ駄目」

 自分、そろそろ泣くよ?

「そんなことしたら外にいる連中にバレるわよ」

 えっ? 

 それはどういうことだ?

 泣きそうになる顔をこらえて、そっと窓から外を見る。

 ………。

「な、なんじゃこら~!」

 泣きたくなった。と、同時に観察し、そしてよく考え始めた。

 何故こんなにも敵兵に囲まれているのかを…。

 多すぎる。ざっと見積もっても30人ぐらい居るんじゃないだろうか? というか、彼らは何処から沸いたのだ? 全く気が付かなかった。

「どどどどどどうするだべ!」

 いかん、動揺して地元の言葉が…。

「私に良い考えがあるわ。そのためには貴方の力が必要なんだけど、協力する?」

 ほぼ脅迫だった。拒否権はない。

「良いぜ。何でも言ってくれ!」

 それが、彼女と交わした最後の言葉となった。

 俺は、奴らが何かを投げ込んでいるのを見て、彼女を庇うように抱いた。

 

4章へと続く

ここまで読んでくれてありがとうございました。

次回は年内か年明けか…(笑)

暇な時に書いている娯楽作品なので(笑)

まあ、待するほどの作品ではないのでそこらへんよろしくです。

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