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正しさの基準
自分の視点からは
真っ当なことを言っているとしか思えない人が
苛烈な攻撃に晒されて
自分の視点からは
卑劣なことを言っているとしか思えない人が
過剰な称賛を浴びている
そんな光景を立て続けに見ると
生きるのが本当に嫌になる
内からも外からも生きたくない理由が降り積もる
自分の視点がおかしい
それはいつも浮かぶ疑念
自分への不信は根強い
ただ、あの真っ当な人たちの真っ当な言葉
あれが間違っていたというのなら
なおさら生きなくていいやと思う
生存不可能に陥るくらいに
正しさの基準がずれたということだから




