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言葉と音楽

 言葉は音楽で

 音楽は言葉であると

 最近はよくそう思う


 夢想的なピアノの音色も

 それはある種の言葉であると

 そう考えた方が

 なおさら好きになれる

 おかしな話だ

 言葉を必要としないから音楽が好きだと

 以前は考えていたはずなのに

 でもいまは

 音楽から言葉を聴き取りたいと

 ひたむきに耳を澄ませている


 そうして言葉にも

 なんてことのない相槌や

 言いよどんだ単語や地名

 祈るような独り言

 そのすべてに

 意味を踏み越えた音楽を感じる


 だからどうだという話でもないけれど

 本を読むことと

 音楽を聴くことに

 与えられた時間の大半を費やして

 あまりにも他をないがしろにしてきた

 その事実を

 後悔する気がさらさら起きないのは

 言葉と音楽こそが生命いのちだと

 疑いなく信じきっているからだろう

 神を信じるように言葉と音楽を信じている

 最近のぼくの狂信の内実は

 そんなところだ

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